意外と知らない20代女子の乳がん事情。検診経験者はどれくらい?
女性にとって身近な病のひとつ、乳がん。有名人の闘病に関するニュースをきっかけに、乳がんが気になっている若い女性も多いのではないでしょうか。
国立がん研究センターの統計によると、乳がんは女性がかかる「がん」の中で最も多いもの。2018年現在では「日本人女性の11人に1人がかかる病気」とされています。しかも患者の若年化が進んでおり、20〜30代の女性にとっても決して他人事ではない病です。
CanCam.jp世代の女性たちは、乳がんに対してどんな対策をとっているのでしょうか? また、乳がんのセルフチェックを行う場合、具体的にどうしたら良いのでしょうか?気になる答えを覗いてみましょう。
最近の20〜30代の「乳がん検診」受診率は…結構高い!
国立がん研究センターのデータを見ると、乳がんにかかる人の割合が最も多い世代は40〜60代。ただし患者数自体は20代前半から徐々に増え始め、30代後半から一気に伸びる傾向が見られます。
女性の健康管理アプリ『ルナルナ』が全国の女性20,128人を対象に行なった調査によると、乳がんについて「意識したり、不安になったりしたことがある女性」は77.3%にも及びます。約8割の女性が乳がんを気にしている模様ですが、実際に乳がん検診を受診したことのある女性はどのくらいいるのでしょうか?
同調査によると、乳がん検診の受診者率は、ここ5年で次のように変化しています。
◆乳がん検診を受けたことがある人の割合
2013年…34.7%
2018年…47.9%
ご覧のとおり、ルナルナユーザーの乳がん検診経験率は、5年間で13.2pt増。やはり乳がんへの関心は年々高まりつつあるようです。
では20〜30代ではどうでしょうか?
◆乳がん検診を受けたことがある人の割合(年代別)
20〜24歳…7.6%
25〜29歳…24.6%
30〜34歳…48.4%
35〜39歳…61.4%
20代後半では約4人に1人、30代前半では約2人に1人、30代後半になると過半数を大きく上回る女性が、乳がんの検診を受けたことがあるという結果になりました。これは「予想よりたくさんいる!」と感じた人も多いのではないでしょうか。
一方、乳がん検診を受けたことがない人の理由としては「(痛そう、身体を見られたくないなど)検診自体に抵抗がある」「費用への不安」「忙しさ」などが挙げられました。
月1回のセルフチェックで大切な自分を守ろう。
検診を受けた方が良い、ということは分かっていても、心の準備や仕事の都合でなかなか受けられない。そんな方も多いようです。
そんなあなたは、セルフチェックから始めてみてはいかがでしょうか?
『ルナルナ』監修医による乳がんセルフチェックの手順をご紹介しましょう♪
◆乳がんセルフチェック方法
★チェックのタイミングは「月経が終わって4〜5日経った頃(閉経後の人は自分で日を決めて毎月)」。以下の手順で、月1回は行いましょう。
(1)鏡の前で…
両腕の力を抜いて自然に下げ、左右の乳房の大きさや形に違いがないか、どこかにへこみやひきつれがないか、乳首がへこんだり、ただれたりしていないかを調べます。両腕を上げた状態でも同様に調べましょう。
(2)あおむけになって…
折ったタオルか枕を背中の下にいれ、左手を上にあげて頭の下に置きます。右手の指を伸ばして揃え、左の乳房の乳首から胸の中央部に向かって柔らかくすべらせるようにして、しこりの有無を調べます。上から下までまんべんなく行いましょう。
(3)あおむけになったまま…
次に、左腕を自然な位置に下げて、乳房の外側の部分をわき側から内側に向かって指をすべらせて調べます。右乳房も同様に行いましょう。
(4)起き上がって…
右手の指を伸ばして揃え、左のわきの下に入れて、しこり(リンパ節の腫れ)の有無を調べます。右のわきの下も同様に行い、最後に左右の乳首を軽くつまんで、血液の混じった分泌物が出ないかどうかを見ます。
なんだか意外と簡単かも? このやり方なら自分でも気軽にチェックできそうです!
受けちゃえば怖くない♪セルフチェック+検診ならより安心
セルフチェックで違和感を覚えたときはもちろん、普段から何か気になることがある場合には、すぐお医者さんへ行きましょう。また、都合がつくならやはり定期的に検診を受けた方が安心です。
乳がん検診は、未経験の人にとってはハードルが高いものに感じるかもしれません。でも経験者からは「一度受けたら怖さがなくなった」「定期的に受診しようと思った」などの声が同調査に寄せられています。身の回りに検診の経験者がいるならば、話を聞いてみることで恐怖心を和らげることができるかもしれませんね。
がんは早期発見が重要です。セルフチェックと検診で、賢く対策していきましょう!(豊島オリカ)
情報提供元:株式会社エムティーアイ