【なぜ、私の彼氏の話はつまらないのか。心理学的に分析してみた】
本来なら恋人と話している時間というのは、とても楽しいもの。でも、それは建設的で相互的なコミュニケーションが成立している場合。中には、恋人の話がつまらな過ぎて、苦痛に感じている人もいるのでは。そこで今回は、「なぜ私の彼氏の話はつまらないのか」を心理的に分析させていただきます。
■相手の話ばかりで自分が聞き役にならなければいけない
健全なコミュニケーションの在り方は、基本的に双方向だと言えます。お互いが会話のキャッチボールをしながら、共通認識を深めたり、新しい話題を知るところに楽しさがあるのです。人には何かをしてもらったら、自分も相手に返してあげたいという気持ちが湧いてくるもの。これを返報性の心理と呼びます。本来なら、彼が自分の話をしたら返報性の心理が働き、今度はあなたの話を聞いてあげなくてはという気持ちになるのが普通の感覚。そのため、自分の話ばかりをしてくる相手だと、大切にされていないと感じてしまうのです。
■愚痴や不満ばかりで聞いていて不愉快な気分になる
恋人の話の内容で最もつまらないと感じるのは、おそらく愚痴や不満が挙げられるでしょう。この原因は被害妄想によるとされています。大学生を対象にした被害観念を測定した心理実験によると、ネガティブな出来事が起きたときに他人のせいだと帰属する人は、被害妄想が強く愚痴っぽくなりやすいとされました。多かれ少なかれ相手の被害妄想に付き合わされるということなので、精神的にかなり疲弊し不愉快な気分になってしまうのです。
■興味のない話を延々と語ってくる
恋人と話していて、全く興味関心のない話を聞かされ続けた経験はありませんか。途中までは新鮮な情報として聞くことができるかもしれませんが、だんだんと相手のテンションが高くなってきて一方的に語られたらつまらないですよね。人間は自分に関係のある話題はいくらでも聞くことができるのに、関係ない話はシャットアウトしてしまう傾向にあります。心理学者フッサールは、相互に関係しあう人間関係のことを間主観性と定義しましたが、興味のない話を延々とされるのは、この相互関係を壊されることによる不愉快さによると言えます。
■昔の成功談や武勇伝ばかりをひけらかす
過去の成功談は、たとえ恋人同士だとしても、何度も話されるとつまらな芋の。こういう武勇伝を話す人の心理として、今の自分に満足できていないというのが挙げられます。自尊感情が低く、過去の良かった出来事を思い返すことで自分を慰めているケースがほとんど。アメリカの心理学者ジェームスによると、自尊感情が低い人は情緒不安定な傾向があり、相手からの称賛を求める傾向が強いとされます。そのため、自慢話をする人は自分を褒めて欲しくて、相手のことまで気遣う余裕がないのです。
彼の話をつまらないと感じたら、思い切って、私そういう話すきじゃないと言う勇気を持つようにしましょう。我慢して聞いてあげていると、彼はさらに調子に乗って話がエスカレートしてしまいます。もちろん、突然ピシャリとさえぎると彼も不愉快な気持ちになってしまうので、まず一度受け入れてから自分の気持ちを伝えるようにしましょう。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。