海外で働きたい女性に向けたお役立ちシリーズ第2弾は、実際に海外で働きながら生活するとどんな感じなのか? どんなトラブルがあるのか?など、気になるリアルな情報をクローズアップ。
前回に引き続き、カリフォルニアでデザイナーとして働く村越サリアさん(24歳)にお話を伺います。
前回の記事→ 海外で働きたい女性必見!「事前準備」や「おすすめサイト」を経験者が語る!
■カリフォルニアでの生活で困ったことは何ですか?
たくさんあるのですが、英語関係では和製英語で頭がこんがらピーヤなこと。
たとえば、ピーマンは英語でbell pepperなんですけど、最初スーパーで初めて見たとき「これがpepperって……ずいぶん大きい唐辛子だな」とか思ったらピーマンでした。笑
あとはノートパソコンがlaptopだったり、ホッチキスはstaplerだったりいろいろあります。
そして生活面で一番困るのが、スタッフの対応の不安定さです。むしろ崩壊していると表現しても大げさではないくらいです。なんとも不思議なことに、全く同じ役所内でも店舗でもスタッフによって毎度毎度対応が違うのです。
例えば、電話で必要書類を確認したら「その手続きするなら書類Aを持ってきて」と言われ持参。
いざ行ったらそのときの人には「書類AだけじゃなくBも必要よ」と言われ、後日AとBを持って行ったらまた別のスタッフに「AとCが必要に決まってるじゃないのよ」って言われました。なんということでしょう。
だから今は何かの更新や申請のときには、ジップロックにありったけの書類をつめて向かいます。ちょっと荒いですがこれが一番確実です。
■なにかトラブルはありましたか?
ルームメイトが月末に夜逃げしたことですね。
部屋も空っぽでゴミだけ残ってて、連絡が取れなくなってしまったので、しょうがなく光熱費と次の人が見つかるまでその空き部屋の家賃をもう一人のルームメイトと私で払いました。
そしたら2か月後くらいにその人からなんとfacebookの友人申請がきて、なんかもうツッコミどころ満載だし意味がわからなくて笑
とりあえずメッセージで「ちょっと! 逃げたわね!」ってかなり戦ったんですけど「逃亡しなきゃいけなかったんだ!」とか言われて(それが問題だと言っている)、「とにかく払う気はない」と言われて、「ふざけるなー!」ってケンカして。そしてブロックされて。笑
そしたらその次の学期から平然と学校にきたんですよ! もうとにかく関わらないようにしようって誓いました笑
英語がしゃべれるようになったことと、つらいことも楽しいこともたくさん経験して今の自分になれたことですね。(キリッ
いい人ばかりではなく、本当にいろんな人がいるので大変でした。それを解決する方法を考えたり、確実に抜け目のないように徹底したり……アメリカだからというわけではなく、知らない土地に行って日本とは違う環境で生活して、“最悪のパターン”を想定できる経験はできてよかったと思います。はい。泣いてなんかいません。
■驚くような人はいましたか?
車で直進の信号待ちをしてたら、隣の左折レーンの運転手がこっちに向かってドヤ顔でかっこつけながら自分の後ろを指差してるんです。
「えっ何?」とそのまま見ていたら左折用の信号が青になり、なんと彼の後ろの車が彼の車を直接ゴツンゴツンと押して走らせてて、彼は「見たろ?」みたいな顔をしながらそのまま押されていきました。なぜ私たちにわざわざ自慢してきたのかは不明です。
普通、車が動かなくなったらレッカー車を呼ぶところですが、知り合いを呼んで車で車を押すなんて、なんて大胆なのと思いました。
■トラブルを避けるために徹底していたことはありますか?
日本のように、申請したらあとは届くのを待てばいいような素晴らしいサービスは到底期待できないので、先ほどの電話確認しつつも書類を全部持っていくことだったり、申請したらその書類の発行にどれくらいかかるのか聞き、予定の日程を過ぎたら(確実に過ぎるのでやや多めに過ぎたら) また問い合わせして、と、常に確認して進行状態についていくようにします。
高確率で、(出したはずの)書類がないから今保留になってるのでまた提出しに来てくださいとか言われます。あとはおつりが間違っていたり、レストランの会計も間違っていることは日常茶飯事なので必ずレシートの記載内容の確認が必要です。
■今はどういうお仕事をしていますか?
自社商品とそのパッケージのデザイン、ウェブサイト用のバナーを作っています。
今はパッケージデザインの、“限られた自由の中で可能な限り表現してみせよ感”にハマッてます。謎
■仕事はどうやって探しましたか?
いろんな媒体から探しましたが、この仕事は前回でも挙げたオススメサイト、クレイグズリスト(www.craigslist.org/ )で毎日パソコンに張り付いて(猫の動画に気をとられながら)、ある日の新着投稿で見つけました。拾っていただけて非常にラッキーでした。ありがたき幸せ。
■仕事をする上で不自由なことはありますか?
英語は一応大丈夫なのですが、カリフォルニアは特に車社会なので車通勤なのがネックです。渋滞はすごいし、運転がすごく荒かったり、ウィンカー使わないで急に割り込んでくる車が本当に多いので、いつも「来る…来るんだろう……はーいいらっしゃいましたどうもー!」ってしながら運転しています。
ちなみにバスは本数も少なくなかなか時間通りにこないし、電車も本数が1日に数回で路線も全然土地に張り巡らされてないので仕事に行くには使えません。
■今はどんな生活ができていますか?
普通の新人デザイナーのお給料なので生活費、ガソリン代、欲しいものはアウトレットかセールを狙って買ってあとは貯金って感じです。
支払いなどが重なってお金があまりないときは、公園に犬の散歩に行って馬を眺めて帰ってきます。はい、楽しいです。嘘なんかついてません。
とは言ってもたまに余計なものを買ってしまい自分を責めます。が、後悔はしません。日本じゃなかなか買えないかもという限定感と不安が私を駆り立てるのです。つまり私のせいではないのです。えっへん。
ちなみにオススメのアウトレットはこちらの2つです。普通のモールと全く変わらない品揃えなのでぜひ行ってみてください。ツアーで来てる観光客の団体さんを良く見るので有名だと思います^^
・Desert Hills Premium Outlets(http://www.premiumoutlets.com/japanese/ ※日本語)…高級ブランド多数。日本語の案内マップあり。CabazonというところにあるのでCabazon Outletとも言います。このあいだ行ったら新しく工事していたのでもっとお店が増えるかもしれません^^
・Ontario Mills(http://www.simon.com/mall/ontario-mills ※英語)…屋内。中間層のブランドやカジュアルウェア多数。
■自慢のお買い物戦利品はありますか?
ヴィンテージショップで買った服や小物たちです。最近は単価も安くて可愛いスカーフをよく集めています。
特にヴィンテージは、今買わなかったら一生出会えない確立が非常に高いのでつい買ってしまいます。
あとはブラックフライデー(※米国の感謝祭の翌日の金曜日のこと)で70%オフで買えたDieselの時計です。でもすごく重いのであまりつけずに飾ってます。笑
食費ですが、スーパーも日本と比べて量が多くて全体的に安いし、外食でもサイズが大きくて何回かに分けて食べられるので、日本の女の子にとっては実質そんなに高くないと思います^^
店員さんに会計のお願いをするときにボックスもくださいって言うと、ごく普通に持ち帰り用の箱を持ってきてくれます。食べ放題以外のところで持ち帰れなかったことはたぶん今のところ一度もないと思います。日本だと結構断られちゃいますよね。
■今の目標はなんですか?
手がけた商品を少しでもヒットさせて、信頼を得て、もう少し自分好みの商品を作らせてもらえるようにしたいです。\(^o^)/
■日本にはどれくらいの頻度で帰ってきていますか?
在米歴4年半のうち2回帰国したのですがそれはまだ寂しかった最初の2年の間に短期間帰国して、後半のこの2年半は1回も帰ってません…
SkypeやFacebook、LINE、twitter、Google+などのSNSが発達していて良かったです。
そのおかげでここまでアメリカで頑張れているし、おかげで全然寂しくなんかないです。えぇ。泣いてなんかいません。
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実はWoman Insight編集部が村越さんと知り合ったのも「Google+」がきっかけ。この取材もメールとLINEのやりとりで実現しました(SkypeはWEBカメラがなくて断念)。インターネットを通じてコミュニケーションや情報収集ができる時代になったので、留学や海外就職もぐっと身近なものになりました。
ご興味のある皆さんは、ぜひ村越さんのおすすめのサイトものぞいてみてくださいね。(安念美和子)
村越サリアさんプロフィール
デザイナー/1990.01.12/A型/やぎ座/うまどし/東京生まれの浜っこ/ロサンゼルス在住/寒がり/さゆみん/ダークチョコレート/えび/アジのおさしみ/ヴィンテージ/フリーフォント集め/クリエイティブプロダクト
Twitter ID : alisam0112
website: http://alisa0112.wix.com/murakoshi
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