つい反射的に「すみません」と謝ってしまう人の心理とは?

【つい反射的に「すみません」と謝ってしまう人の心理とは?】


謝罪

 

別に自分に落ち度があるわけではないのについ口をついて「すみません」「ごめん」と謝罪の言葉が出てしまうことはありませんか? 自分でもなんでこんな感じになるのかよくわからないまま、日々ぺこぺこしているという人も中にはいるはず。その心理を紐解いてみましょう。

 

■成功回避傾向が強いため失敗を恐れている

何かを継続するのは、とても大変なこと。心理学者ダックスワークは成功のために必要なのは才能ではなく、継続力であるとのべています。しかし、人には無意識の内に成功を回避してしまう心理があります。心理学者ホーナーはそのことを成功恐怖理論の中で説明しました。成功回避傾向が強いと、ネガティブなイメージを思い浮かべてしまいがち。そのため、仕事などで自分の責任で失敗するかもしれないという恐れから、ついすいみませんと謝ってしまう傾向になるのです。

 

■話題を逸らそうとしている

人は嫌な話題を避けるために口を閉ざしてしまったり、謝罪をすることで話題をすり替えようとする心の動きがあります。特に、自分の劣等感・コンプレックスに触れるような内容の場合は、すぐにでもその話を避けたいはず。そんなとき、自分からすみませんと謝ることで、会話の流れを断ち切りたい、話題を終わらせたいという人も少なくありません。謝罪は退避行動でもあるのです。

 

■自分の主張を聞いてもらおうとしている

コミュニケーションには、攻撃的であったりするものがありますが、相手を尊重したうえで自分の主張を伝える方法を、心理学の世界ではアサーションと言います。すぐに謝る人は、すみませんと一言告げることによって、相手と自分の間にワンクッション入り、相手に対して尊重しているというメッセージを暗に伝えているとも考えられます。そうすれば、自分の主張も聞いてもらえると内心分かっている可能性もあるのです。

 

■自己評価が傷つくのを避けている

事前に謝っておけば、もしも何か失敗をしたとしても自尊感情が傷つきにくいもの。謝罪ばかりする人は、一見謙虚に見えて実はプライドが高い場合もあるのです。先に謝罪するなどして、わざと自分に不利な状況を作り出すことを、心理学ではセルフ・ハンディキャッピングと言います。謝るという行為は、その後の失敗で自分の評価が傷つかないように、事前に予防する心理的防衛システムの働きとも言えるのです。

 

潔く謝る人は一見謙虚なように見えますよね。しかし、特に理由もなく謝罪をしたり、謝ってばかりいる人というのは、意識的にせよ無意識にせよ何か腹に一物あると思って差し支えないでしょう。意外と食えない相手であるかもしれませんね。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。

 

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