■「嫁」と呼びたい男、「妻」と呼ばれたい女。「配偶者」の呼び方にまつわる、男女のすれ違い
最近古いドラマで主人公が友人に妻の愚痴を言うシーンのとき「うちの家内がさ~」というセリフを言っているのを見て、最近奥さんのことを「家内」と呼ぶ人って少なくなったなと感じました。
一方で、まだ結婚していない若者カップル同士なのに「嫁」とか「旦那」と呼び合っている人もチラホラいますよね。
みなさんは知人に配偶者の話をするとき何と呼びますか? また呼ばれたい呼び方はありますか?
ということで今回は、株式会社インテージリサーチが全国の20~69歳の男女1万人に調査した「夫婦の呼び方」の結果をご紹介します!
Contents
■「希望する呼ばれ方」と「実際の呼ばれ方」はなんですか? (女性 3,277人、複数回答)
【希望する呼ばれ方】
1位:妻 23.0%
2位:奥さん 17.9%
3位:嫁 12.1%
4位:名前の呼び捨て 11.8%
5位:家内 11.4%
【実際の呼ばれ方】
1位:嫁 23.0%
2位:奥さん 15.7%
3位:名前の呼び捨て 12.3%
4位:家内 10.9%
5位:妻 10.6%
親しい人の前で配偶者の話をするとき、女性が希望する呼ばれ方1位は「妻」、2位は「奥さん」、実際の呼ばれ方1位は「嫁」、2位は「奥さん」でした! 一番呼ばれている「嫁」はあまり支持されていなく、希望する呼ばれ方と実際の呼ばれ方でギャップがあることが分かりました。
そういえば私の両親も父が母のことを名前で呼び捨てしていたので私が「ママ」と言うのが遅かったと残念そうに言っていたのを思い出しました。今さら変えるのは気恥ずかしいし面倒かもしれませんが、女性の耳を傾けてみるのもいいかもしれません。では男性はどうでしょうか?
■「希望する呼ばれ方」と「実際の呼ばれ方」はなんですか? (男性 3,037人、複数回答)
【希望する呼ばれ方】
1位:主人 29.0%
2位:旦那 16.2%
3位:お父さん/パパ 12.3%
4位:夫 11.5%
5位:名前の敬称付 8.6%
【実際の呼ばれ方】
1位:主人 23.4%
2位:旦那 22.9%
3位:お父さん/パパ 17.6%
4位:名前の敬称付 11.0%
5位:夫 7.3%
親しい人の前で配偶者の話をするとき、男性は希望する呼ばれ方も、実際の呼ばれ方も1位は「主人」、2位は「旦那」、3位は「お父さん/パパ」でした! 「お父さん」呼びだと奥さんの父親だと勘違いされないのかなとも思いますが一定数は支持されていると分かりました。ただ実際の呼ばれ方は「主人」も「旦那」もほぼ同率ですが、希望する呼ばれ方は「主人」の割合の方が大きいのが分かります。ただ、中には「主人」、「旦那」といわれるのが苦手な方もいるのでご注意を。
自分の配偶者が本当は何と呼ばれたいか確認してみてはいかがでしょうか?
続いて年代別に配偶者を何と呼んでいるか聞いてみました。
■親しい友人の前で配偶者を何と呼んでいますか? (男性 3,037人、複数回答)
【20代】n=125
1位:嫁 40.8%
2位:奥さん 28.8%
3位:妻 21.6%
【30代】n=521
1位:嫁 46.1%
2位:奥さん 22.8%
3位:妻 22.1%
【40代】n=794
1位:嫁 39.9%
2位:妻 21.3%
3位:奥さん 17.0%
【50代】n=695
1位:嫁 26.0%
2位:家内 18.8%
3位:妻 18.3%
【60代】n=902
1位:家内 31.3%
2位:妻 24.5%
3位:嫁 14.4%
20代~50代の男性は配偶者を「嫁」と呼ぶのが一番多いという結果になりました。冒頭で書いた「家内」は50代から高まり、60代では1位となっています。
「家内」とは「他人に向けた自分の妻の呼称」という意味。そう考えると、「嫁」や「奥さん」と比較して正しい呼び方といえます。しかし、「家内」という言葉には「家の中にいる人」という意味もあるため、この呼び方だと現代の女性の在り方を否定しているように聞こえる……という面もありますよね。難しいです。
では女性は配偶者を何と呼ぶことが多いのでしょうか?
■親しい友人の前で配偶者を何と呼んでいますか? (女性 3,277人、複数回答)
【20代】n=194
1位:旦那 67.0%
2位:名前の敬称付 23.7%
3位:名前の呼び捨て 20.6%
【30代】n=597
1位:旦那 65.8%
2位:主人 23.3%
3位:お父さん/パパ 20.9%
【40代】n=794
1位:旦那 58.9%
2位:主人 30.6%
3位:お父さん/パパ 18.5%
【50代】n=729
1位:主人 40.3%
2位:旦那 39.0%
3位:お父さん/パパ 19.3%
【60代】n=963
1位:主人 49.6%
2位:お父さん/パパ 21.7%
3位:夫 21.4%
こちらも20代~40代までは「旦那」が一番多く、50代と60代は「主人」が最も多いと分かりました。
「旦那」という呼び方は年代が上がれば上がるほど割合は減っていき、「主人」は年代が上がれば上がるほど割合が高まっているようです。しかし、「旦那」、「主人」呼びを嫌悪する方も中にはいます。最近ではドラマの影響か「夫さん」と呼ぶ人もいるのだとか。
また、夫婦の呼称に関する意識を聞いたところ、すべての性別、年代の人が「特にこだわりはないし、こだわりを持つ人に違和感がある」が最も多いという結果になりました。
呼称について「こだわりを持つ人に違和感がある」と回答した人は男性で、その中でも年代が上がるにつれてこの傾向が高まっています。一方、女性は「気になる人が多いのであれば改めていくほうが良いと思う」という回答。
また、男性20歳代はほかの年代に比べ、「昔ながらの呼び方・呼ばれ方に違和感がある」の合計値(「違和感があるので、社会全体で変えていってほしい」、「違和感があるので、身近なところから変える働きかけをしている」)が最も高いことが判明しました。
グラフはコチラ!
自分の呼ばれ方に特にこだわりが無かったり、昔ながらの呼び方に違和感を感じているけれど、自分はそう呼ばれていないというのならいいですが、「今の呼ばれ方が嫌だ」、「違和感がある」と思っているのなら伝えたほうがベター。結局何が大事かというと自分にとってストレスのない呼ばれ方や呼び方をすること。臨機応変に対応して夫婦愛を深めていってくださいね♡