人気俳優・佐藤流司が考える「2.5次元舞台」の面白さ。そして“自分らしさを消す”理由

■“花魁”姿が話題の佐藤流司。2.5次元舞台で刺激をくれたのは『NARUTO』の共演者

1月22日・23日、『月刊 佐藤流司×小林裕和』購入者を対象に行われたトークイベント&お渡し会には、計4回で各回400人が参加。当初22日のみのイベントでしたが、あまりの応募数に急遽23日も行うことになったそう。

ファンとの交流の場は珍しい佐藤さん。「一部のイベントで初めて写真をご覧いただくという方が多かったのですが、一緒にページを見ながら写真の説明をして、スタイリングに反応してもらったり、どれがいいかと意見を募ったらキレイに分かれていました。いろんな方の好みに合うように作ることができた写真集だと、実感も得られるイベント」と、ファンと直接向き合うイベントを楽しんでいる様子。

 

今回の写真集では、「佐藤流司がやりたいことをやる」というコンセプトだったため、「完全に自分の好みを優先に考えた。今の若手俳優とは違ったジャンルで、爽やかさのない、キラキラの薄いコンセプトですが(笑)、出来上がった写真を見た時、本当に素晴らしく仕上げてもらったという感じがした」と満足そう。

注目は、“花魁”スタイル。女装は舞台でも経験のある佐藤さんですが、「自分でコンセプトを決めて女装をするのは人生初。今後はもうないと思うので、人生最後の花魁。色の少ない写真集の中で、圧倒的に色を出した煌びやかなカット」と話していました。

佐藤流司,アーティストブック,舞台,NARUTO,サスケ,花魁

最後には、着物などをたくさん着た……通称“ラスボス”と名付けられたカットが。他の7カットで着ていた衣装や小物を組み合わせて着ていたので、「重量がすごかった。立っていられない感じ」という撮影の裏話も。

 

そんな佐藤さんが、他の役者さんたちに負けたくないのが「個性」。

「めちゃくちゃスタイルがいい、顔がかっこいいという役者さんがたくさんいらっしゃるなか、自分はそこでどう闘っていこうかと思った時、個性が大事だと思った。若手俳優は、笑顔が素敵で、ブログやツイッターに書く言葉も素敵で……俺は人間のキレイじゃない部分も含めてアプローチしていきたいし、そういうのが見たい・好きだという方もたくさんいらっしゃると思うので、そういう人に満足してもらえるような自分を出していきたい。もちろん、王道な自分も。今回は、若手俳優の新しいジャンルを開拓していきたいと思い、アーティスト寄りの写真集を作った」(佐藤流司)

ただ、昨年に2冊目の写真集を発売してからあまり日が経っていなかったため、今回の発売にいたっては、「インパクトのあるもの、2nd写真集にないものを」というのが大前提にあったそう。それで頭に思い浮かんだのが“女装”だったとか。

すべてに自分の想いが込められたカットではあるものの、お気に入りとして“表紙のカット”をピックアップ。「最初にやりたいと思ったことがコレなので印象深いし、心に残っている」と話していましたが、他に、花魁、そして白で統一した透明感あるカットも「今までにやったことがない初挑戦」と話し、仕上がりに満足していると言葉も。

佐藤流司,アーティストブック,舞台,NARUTO,サスケ,花魁

余談ですが、花魁以外にもトライしたかったことがあったとか。ただそれもやってしまうと盛り込みすぎと感じ、今回は断念。「次回の楽しみに」と言っていました。

 

また、今後の目標に挙げたのは「英語の勉強」。舞台で海外公演が増えてきたというのもあるのですが、こんな理由も……。「最近またバカっぽくなってきちゃって……(笑)、英語の勉強ができたらいいな」と。また仕事では、2.5次元の舞台だけでなく、映像やバラエティ番組にも意欲を見せていました。

ところで、今回の写真集の発売日(1月17日)に、22歳の誕生日を迎えた佐藤さん。当日は「家でひとりゲームをしてました。特に(誰からも)お祝いもされず、幸せな誕生日でした」と。誕生日を祝われるのは「むずがゆくなってしまう」性格で、ひとりで過ごすのが気楽のよう……。

オフの日も「完全に家にこもっています」と話していまいたが、それ以外では、ゆっくりお風呂につかるのが好きだそうで、「ひとりでスパに行ったり、近場の温泉に行ってます」と教えてくれました。

外出をすることは少なく、外で遊ぶこともあまりしないタイプ。「レジャーやアウトドアはあまりしないですね……(「好きじゃない?」と聞くと)好きじゃ、ない(笑)。日差しがダメなんです。曇りでもまぶしいぐらい。太陽の下で思いきり遊ぶのもひさしくしてないです(笑)」(佐藤流司)

 

そんな佐藤さんに、共演者で“刺激をくれた人”を聞いてみたら、こんな返事が。

「『NARUTO』では、宝塚やお笑いなど、いろんな方面のベテランの方がたくさんいらしゃったんです。それが本当に勉強になりました。『テニスの王子様』や『刀剣乱舞』は同世代が多く、部活的に「みんなで作っていこう」という感覚で足並みをそろえていく感じでしたが、『NARUTO』は大人の方がたくさんいらっしゃって、勉強したいなと思いでやっていました。特に(松岡)広大は、俺より若いのに座長をやって、いろんな責任をひとりで背負えるちゃんとした大人だなって、見習うことがたくさんありました。悩みもひとりで考えて解決できる人です」(佐藤流司)

5月からは新キャストとともに、ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』~暁の調べ~を上演。新たなカンパニーを楽しみにしているかと思いきや、「俺、けっこう人見知りなんで、それが大変です……。しゃべる必要がない場にいるとだまりがちなので、改善していけたらなと思っている」とか。

囲み取材でたっぷり話をしてくれた佐藤さん。Woman Insight編集部はこの後さらに、気になることを根掘り葉掘り聞いてみました。