MV撮影は念願の地へ!初のミニアルバム『latte』制作秘話をインタビュー(前編)
2.5次元舞台だけにとどまらず、舞台を中心に映画やドラマ、さらにアーティストとしても大活躍中の崎山つばささんが、CanCam.jpに久々の登場!4月21日に発売された初のミニアルバム『latte』の制作秘話や込められた想いを独占インタビューしました。
『latte』というタイトル通り、苦い部分も甘い部分も味わえる1枚に
──MVは熊本県の奥阿蘇で撮影されたそうですが、なぜこの場所に?
上色見熊野座神社というずっと行きたかった神社がありまして。ロケ地を決める時に、行けるかわかんないけど提案してみたらそのまま決まったんです。神社の周りにも広大な自然など色々とあってロケ場所としても最高でした。
──神社巡りが趣味でしたよね。じゃあその神社に行きたくて?
そうですね。常にいい神社がないかと検索していてたまたま見つけたんです。アニメの聖地にもなっているみたいで、画像を見た瞬間に「ジブリの世界じゃん!」って思って(笑)。異空間というか、現実と非現実の狭間みたいな場所で。熊本はなかなか行く機会がないし難しいかなと思いつつ、ずっと行きたいなと思っていた場所だったので提案してみました。あとは熊本に有名なサウナがある「湯らっくす」という場所があって、あわよくば行けたらいいなって(笑)。
──サウナ好きの方はみなさんお好きですよね(笑)。
そうそう、サウナの聖地みたいになっているんですよね。普通の水風呂って座って入るんですけど、そこは170cmくらいの深さがあって立てるんです。綱が上からぶら下がっていてそこを掴んで入って、マッドマックスボタンを押すと上から水がばーって降ってくるんですよ。滝行みたいな感じで頭から水に打たれるんですけど、これが本当に気持ちいんです。全身で水を味わえて気持ちよかったですね……!提案する時点では軽く行けたらいいな〜ぐらいの気持ちでしたけど、結果的に神社もすごくMVの雰囲気に合うってことで、熊本にしてよかったです。
──実際に上色見熊野座神社に行ってみてどうでしたか?
ずっと行きたい場所だったので本当にテンションが上がりました!みんながテーマパークに行ってテンションが上がるのと同じ感覚で、僕は神社でテンションが上がるんですよ(笑)。長い階段があって横に灯籠が並んでいて、それを見た瞬間「何この灯籠!?」みたいな。本当に景色が素敵でした。山の奥の上のほうだったので空気も違いましたね。でも花粉がすごくて……。目に見えるくらい花粉が飛んでいてちょっと辛かったです(笑)。
──ドローンを使った撮影などダイナミックな感じでしたが、撮影はどうでしたか?
高速ドローンと普通のドローンとを使って雄大な地をフルに活かした撮影方法を用いて。あとは、今回ギターを初めて披露しているんですよ。自粛期間中も練習していたので、やってみようということで挑戦してみました。
──大変でしたか?
そこまで大変ではなかったかな。手元の寄りとかも撮影したんですけど、前日にこっそり練習しましたし、映像ではいい雰囲気に映っていると思います(笑)。
──ライブでも弾き語りできそうですか?
いや、それはまだ……どうなんですかね?(笑)ゆくゆくは披露したいので、今も時間があったら練習しています。好きな音楽とかハマっている音楽を弾いてみたりしています。最近弾いたのは、マカロニえんぴつさんの『ブルーベリー・ナイツ』。すごく好きな曲で。ギターも簡単なコードなので練習にもなります。
──YouTubeもギターの映像を観ていると言っていましたよね。
観てますね〜。なつばやしさんというギターの動画を出している方がいるんですけど、まだギターと向き合って間もないのでそれをずっと観て学んでいます。色んな楽曲を弾いていると初めて出合うコードもあって、だんだんできるようになるのがうれしいし、それを積み重ねて上達していけたらいいなと思います。
──今回、作詞もされた3曲も入っていますよね。
『叫べ』という曲と以前『キンモクセイ』や『frost flower』を提供してくださったvagueのYuさんが作ってくださった『春始笑』と、父親の楽曲の『story』の3曲ですね。
──今回はどういう風に作詞を?
曲によりますが、『叫べ』はイントロを聴いた時にダークなイメージが湧いて。今まで僕の楽曲にないような歌詞を今回は書いてみようと思って、「これ出しちゃっていいのかな?」と思う言葉を殴り書きしたりして作り上げました。
──ダークな崎山さんって新鮮ですよね。
自分の奥底にある人間の苦々しい悪の部分ってなかなか出すことがないじゃないですか?攻撃的な歌詞だけど、聴いた人が共感というか「口に出していいんだ」と思って前を向いていけたらいいなという思いで作詞しましたね。こういうのもありなんだという発見でもありましたしスッキリしました。ただ新しい試みではあるし、(取材時点では)まだみなさんに聴いてもらってないので反応がすごく気になる曲です。
──『春始笑』はYuさんとのコラボなんですね。
Yuさんの曲は本当にピアノが素敵で。何曲かいただいて、どの曲も素敵で全部書きたいと思ったんですけど、中でも書きたいと自分の中で刺さったのがこの『春始笑』で。Yuさんのピアノを聴いてすごく感動しちゃって。みんなにも聴いてほしくて、「Yuさんのピアノ演奏だけの曲も入れてください」って言って入れたくらいで。『latte』の中で言うと柔らかい甘い部分にあたる曲で。今までファンの方とイベントなどを通して感じたことや今こういう状況で会いたいけど会えないもどかしさとかを今回は言葉にして伝えたいなという思いで書きました。タイトルは、アルバムの発売も4月だし、ピアノを聴いた瞬間に春を感じる曲にしたいと思って『春始笑』に。今まで作詞した中で夏と冬はあってこれで春なので、あとは秋かな?『キンモクセイ』という曲はあるけど、自分で作詞はしてないので。いつかそろえたいですね。
──お父様の曲の『story』は?
アルバムには必ず父親の曲が入っているみたいになってるんですけど(笑)、今回もその流れで。80年代の恋愛ソングみたいな曲ですね。最初にあった80年代の歌詞の雰囲気も残しつつ今の言葉もミックスさせた父との共作みたいな感じで。「サイドシートにまだ残る ムラサキの香り」という歌詞があるんですけど、父に「ムラサキって何?」って聞いたら、昔流行った資生堂の香水のことだったらしく。ファインダーとかそういう時代を感じる言葉を節々に残したものにしました。
──お父様は完成されたものを聴いて何か言っていましたか?
(取材時点では)まだ送ってないんです。昨日ちょうどお父さんから「Billboardのライブおめでとう」ってきて「完成したstoryも送るね」っていう話になったんですけど、まだ送れてなくて……(笑)。
──また蘇ることができて喜んでくれそうですよね。
父は「プロの方が編集してくれるならこんなにうれしいことはない」って言っているので、たぶんどんな楽曲になっても喜んでくれると思います。今回、「ここのコードは自分的にはこういうこだわりがあって」みたいな解説が動画付きで送られてきたんですよ(笑)。そういうのいいのにと思いつつ、自分で作った曲だからこだわりが色々あるんだろうなって。
──今回もお父様の曲を入れたのは崎山さんの提案?
父親が「まだまだいい曲あるよ」って常に言ってくるんです(笑)。1枚目のアルバムの時から「もしいい曲があれば」という感じで今回もその延長戦というか「もし使えるものがあれば使って」と言われて。今回は『story』を選んだんですけど、お父さん的には別の推し曲があったらしくて「それじゃないんだ〜」って言われました(笑)。
──そんな様々な楽曲が詰まった『latte』の推しポイントは?
コーヒータイムみたいな優しい気持ちになったらいいなと思って『latte』というタイトルにしたんです。『叫べ』みたいなコーヒーでいう苦い部分みたいな曲もありつつ、『春始笑』みたいな甘い部分みたいな曲もあり、1曲1曲がひとつのアルバムになって混ざった時においしい時間になるようにという思いを込めたので、色んな方に味わっていただけたらいいなと思います。
後編では、Billboardでのライブツアーや主演舞台について、さらに新生活のアドバイスもお届けします!お楽しみに♪
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●『崎山つばさ Billboard Live 〜latte〜』が開催!
【大阪】4月29日(木・祝)/Billboard Live大阪(2公演) ※開催見送り
【東京】5月2日(日・祝)/Billboard Live 東京(2公演) ※開催見送り
★追加公演【横浜】5月14日(金)/Billboard Live 横浜(2公演)
崎山つばさ PROFILE
1989年11月3日生まれ。千葉県出身。2.5次元作品をきっかけに、映画や舞台の主演を務める実力派俳優。2017年よりアーティストとして音楽活動も開始。5月26日には舞台「幽☆遊☆白書」其の弐 Blu-ray&DVDが発売。6月17日より主演舞台『TXT vol.2「ID」』の公演が決定。
公式ホームページ https://sakiyama-tsubasa.net
公式Twitter @skym_official
撮影/杉山 晴 ヘア&メイク/小田桐由加里 スタイリスト/奥村 渉 取材・文/田中涼子