俳優・健太郎「今の自分にさよならしたい」【インタビュー】

健太郎,14の夜,金田役,ヤンキー,性春
WI 年齢が近いかたが多い現場だったと思いますが、雰囲気はいかがでしたか?
健太郎 全体の撮影期間は2週間で、僕が参加したのはそのうちの5日間でしたが、青春させてもらいました。ヤンキーグループは歳の近いメンバーだったんですが、僕が一番年上で、今まで参加させていただいた作品で、一番上ということがなかったので、最初は距離感があって……。でも撮影が進むにつれてしっかりチームになれました。監督の人柄もあってか、いい意味でゆるい現場だったと思います。“ゆるい”は違うかな(笑)。

 

WI 例えば、演出方法などで印象に残っていることはありますか?
健太郎 リハーサルでやった芝居が少し違うときに監督が「こんな感じで」と自ら芝居をしてくれて、それが自分の中にとても入りやすかったんです。監督がやってくださった芝居は自分にはない引き出しだったので、学ぶことがとても多かったです。例えば“殴るふりをして、頭を掻く”という動きがあるんですが、僕たちの世代ではあまりやらないんですよ(笑)。だから、僕らがやっても上手くできない。でも監督がやるとメチャメチャうまくて(大笑)。それが凄い印象に残っています。

 

WI 子どもの頃の健太郎さんはどんなお子さんでしたか?
健太郎 昔から好きだったのは映画です。映画のなかのシーンを真似するほど、映画に夢中でした。小学校のころ好きだった映画が『ホームアローン』で、その中のいたずらを真似したり。秘密基地も頑張って作ったんですが、結局出来上がりませんでした。

 

WI では、14歳の頃はいかがでしたか?
健太郎 本当に何も考えない中学時代でした。でも遊びまくっていました。大きめなホームセンターでかくれんぼとか(笑)。お金がなかったのでいかにお金を使わずに楽しむかを考えていました。本当に映画の通りです。

 

WI 女性に対する憧れはいかがでしたか?
健太郎 主人公たちの考えていることまんまです。ビデオ店の18禁エリアの前で「入れないよな。どうする?」とか(笑)。コンビニで大人の本が欲しいがために、普通の本を2冊取って、その間に挟んでレジに行く。でも18歳じゃないから買えない。みんなでお金を出し合っていらない本2冊購入なんて、その当時の僕たちにとっては残酷ですよね(大笑)。

 

WI 本当に『14の夜』の世界ですね。ちょっと驚きです(笑)。
健太郎 自分たちのときは、インターネットはすでに普及していましたが、ギリギリ影響がなかった年代だと思います。