2016年の新語大賞、最終候補に「消しカス」「インスタグラマー」等、大賞は納得のアレ

言葉は日々新しく生まれ、定着したり、消えていったりするもの。

そんな中、国語辞典『大辞泉』編集部が今年初めて「大辞泉が選ぶ新語大賞 あなたの新語も辞書に載せよう。」キャンペーンを開催しました。

「現在辞書に載っていないけれど、辞書に載せたい新しい言葉」を一般の方に広く公募し、3441件もの応募がありました。その中から、「大辞泉が選ぶ新語大賞2016」を選定し、他の投稿語とともに、『大辞泉』各種アプリなどに正式に収録・掲載されます!(※これからご紹介していく投稿された語釈がそのまま収録されるのではなく、編集部が新たに執筆陣に依頼したのち収録される予定です)

新語大賞

さて、そんな「新語大賞」、まずは最終選考まで残った今年の新語9選を見ていきましょう。

 

◆熊本地震

「2016年4月14日に熊本・大分にかけて発生した地震。16日に本震発生。」

まだまだ記憶に新しい熊本地震。最も大きい震度7や、最大震度6強を繰り返し記録しました。

 

◆顔芸

「表情の変化で笑いを取る芸。」

顔芸

日常ではわりと定着して使われている単語ですが、意外と辞書には未収録。

 

◆ブレグジット

「Britain+exit」の合成語。英国がヨーロッパ連合から離脱すること」

国民投票の結果、離脱派の得票数が上回った、イギリスのEU離脱問題。「まさか」のニュースは世界中を駆け巡りました。

 

◆インスタグラマー

「インスタグラムを積極的に活用し、フォロワーの多い人」

(c)Shutterstock
(c)Shutterstock

もはや雑誌でもネットでも当たり前のように使われている「インスタグラマー」! 今更ですが「フォロワーの多い人」でないと「インスタグラマー」ではないのですね。フォロワーが普通なら……「インスタをやっている人」くらいなのでしょうか。

 

◆セカンド-レイプ

「性的暴行の被害者が、事件に関する中傷や好奇の目に晒されるなどして、あらたに心理的被害を受けること」

事件に関わる職業の人や、犯人批判を目的にした報道、そしていたずらにインターネットなどで騒ぎ立てること……あらゆる人が関わってしまう可能性があるセカンドレイプ。性暴力に対する誤った解釈を正しく教育していくことが、ますます今後必要となっていきます。

 

◆ジェンダー-レス

「ファッション用語として、男女とも性別の境界を越えたもの」

2015年あたりから、とまんさんやゆうたろうさんなど、性別を感じさせない美しさを持つ「ジェンダーレス男子」が話題になり、とうとう辞書掲載に。

 

◆消しカス

「紙に鉛筆やシャープペンシルで書いた文字や絵などを消しゴムで消したときに出てくるカス」

(c)Shutterstock
(c)Shutterstock

え、むしろこれって収録されていなかったんですね!? 子どもの頃から使っていた言葉のような……。そんな「辞書の抜け穴」(?)、探してみると意外とまだまだありそうです。

 

◆ポケモノミクス

「2016年にサービスが開始された位置情報ゲーム『ポケモンGO』の流行にともなう経済効果」

go

2016年2月27日で誕生から20周年を迎えた『ポケットモンスター』シリーズ。その勢いは衰えることなく、7月にサービスが開始されたゲーム『ポケモンGO』は初日から社会現象に。ゲーム内課金をはじめ、ポケモンを探して各地を訪れる、ポケモンGO合コンが開催される……など、さまざまな経済効果がありました。

 

◆茹でこぼし

「食材をゆでてざるにあげ、ゆで汁を捨てること。あく取り、渋み抜きなどのために行う」

よくレシピに載っている言葉ですが、意外となんのことかよく知らなかった……という方も多いのではないでしょうか。このたび辞書に仲間入りすることで、ますます認知度が高まりそうです。

ここまでが最終選考に残った言葉です。
さて、それでは大辞泉が選ぶ新語大賞2016を発表します!