◆「インフレ」・「デフレ」の意味って?
前回のテーマである「名目GDP」と「実質GDP」の違いを簡単にまとめると、GDPを計算するにあたって物価の変動を含めるか含めないかということでした。
そして物価の状態を表すのが、「インフレ」・「デフレ」です。
インフレ…物価が上がり、お金の価値が下がっている状態
デフレ…物価が下がり、お金の価値があがっている状態
まずはインフレ状態。
昔は1個100円だったおにぎりが1個200円に値上げされ、物価があがったことで以前のように100円玉1枚ではおにぎりが買えなくなりました。
もちろんおにぎり以外の物もどんどん値上げされ、以前は小銭で買えたものがお札でしか買えなくなったりもしています。
こういった状態をお金の価値が下がった状態といいます。
しかし、こうして物価があがったとしても、物が高くてなかなか買えない…となるのではなく、物価があがることでお店にはその分多くの利益が入るため、働いている人のお給料もあがり、お金をたくさん使うようになります。
お金が回るので経済がどんどん発展していきます。
次に、デフレ状態です。
昔は1個100円だったおにぎりが1個50円に値下げされました。100円玉1つでおにぎりが2個買えるので、なんだかお得な気分。
街で売られている他の物も値下げされ、同じお金で以前より多くの物が買えるようになり、お金の価値があがりました。
物が安くなりみんながたくさん物を買うようになったため、その分多くの利益が入り、働いている人のお給料もあがります。
しかし、最初はそのようにお金がたくさん回っていても、物価が安くなるとみんながもっと安いものを求めるようになるので、お店の人もどんどん値下げをしないと物が売れなくなっていくのです。
物価が安くなった結果、お店に入る利益が減り働いている人のお給料も下がってしまって、お金をあまり使いたくないのでさらにみんなが安いものを求めるのでどんどんお店も物の値下げをしていかなければならず、そうすると利益が減ってしまい、私たちに回ってくるお給料もどんどん少なくなっていく…という悪循環。
これがデフレスパイラルといわれている今の日本の状況です。不景気ですよね。
ちょっと難しいのですが、今の日本がインフレなのかデフレなのかを確認するには、名目GDPと実質GDPを使った「GDPデフレーター」という指標を使って確認することができます。
「GDPデフレーター = 名目GDP ÷ 実質GDP」という式を使い、結果が1以上となっていればインフレ、1未満となっていればデフレとなるのですが、インフレ・デフレはそれぞれの状態が2年続くことで判断されるため、一回の結果でデフレじゃなくなったとしてもそれだけでは判断できないのです。
この今の日本の状況を脱却するために、いわゆるアベノミクスや、日銀の金融緩和といった政策がとられています。
ニュースを語れるようになるには、こちらも知っておなければなりませんが、まずは基本が大事ですので、どういった政策なのか?はいずれご説明したいと思います。
次回は、インフレ・デフレ同様どっちがどっちの意味だったっけ?!と忘れがちな、「円高」・「円安」についてご説明していきます。
もちろん、経済的な面でも意味をおさえておきたいポイントですが、「円高」・「円安」は旅行大好き女子のみなさんや、ちょっと高級ブランドのバッグを買いたいな~なんて思っているみなさんもチェックすべき内容のひとつです!
しっかり理解してどちらがお得かも判断できるようにしていきましょう♪(横川楓)
横川 楓
24歳で経営学修士(MBA)を取得し、その後ファイナンシャルプランナー(AFP)に。
マイナンバー管理アドバイザー、マネーマネジメント検定2級などの資格を取得し、現在は新宿にある税理士事務所に在籍中。
元地下アイドルという経歴をもち、最近のマイブームは変身できるカメラアプリとポケモンGOという26歳。・Blog http://ameblo.jp/kaede-yokokawa/
・Twitter(@yokokawakaede)https://twitter.com/yokokawakaede
・Facebook https://www.facebook.com/横川楓-1287714024649472/
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