伊勢神宮と天橋立の共通点、知ってる?「元伊勢参り」2泊3日の旅プラン

【1日め】

和樂2016年1・2月号P153
まずは伊勢神宮からスタート。伊勢神宮には、少し距離が離れた「内宮(ないくう)」「外宮(げくう)」のふたつがあります。
江戸時代、人々が道中の景色や風俗を楽しみ、土地の名物を食べたりしながら「楽しみ」の旅で目指したのが伊勢。それまでの苦行ともいえる熊野詣でに比べると、気楽でわくわくするものだったことでしょう。

1日め、伊勢にたどりついたら、「外宮」から参拝しましょう。こちらには、国の存続や発展に欠かせない、あらゆる産業を司る「豊受大神」が祀られています。原始の森の自然を味わいながら、「外宮」をゆっくり歩き参拝を終えたら、「内宮」の門前町、おはらい町へ。中でも数々のお土産もの屋さんや飲食店が軒をつらねる、「おかげ横丁」は、江戸時代から明治期の風情が残り、歩いているだけで楽しいもの。
散歩を堪能したら、美肌の湯と美食が待つ、“いにしえの宿 伊久”へチェックイン。伊勢神宮内宮の神域にほど近いお宿で、旅疲れした体をゆっくりと休めましょう。

 

【2日め午前】

和樂2016年1・2月号P155
元伊勢巡りでぜひ叶えたいのが、「伊勢で朝日を拝み、その日の夕日を京都の日室岳や天橋立で眺めること」。天照大神がたどった旅とは逆行するものの、日の出と日の入りを神話の伝承地2か所で1日のうちに鑑賞するのは、まさに元伊勢をめぐる醍醐味です。
日の出の時刻に、伊勢神宮のシンボルともいえる大鳥居前へ。日の出時刻から待つこと30分、人々が静まりかえるほどに美しい朝日を観ることができます。
朝日を眺めたら、早朝の内宮へ。日中は賑わいますが、日の出の頃に詣でると、静寂に包まれておりたいへんすがすがしいもの。ひととおり参拝を終えたら、お宿に戻って朝食をいただきましょう。

 

【2日め午後】

和樂2016年1・2月号P157
伊勢をあとにして、車や電車で約2時間。天照大神が伊勢に落ち着くまでに鎮まった25にも及ぶ社(元伊勢)のうちの1番めが、奈良県桜井市の三輪にある、檜原神社です。檜原神社に詣でたら、そのすぐ近くにある、日本最古の神社「大神神社」へ。地元では「三輪さん」と親しく呼ばれ、神聖な空気の中でもゆるやかな気分で参拝することができます。

門前町にあるそうめんの名店「森正」で体をあたためたら、次は天橋立を目指して北上です。日本三景のひとつである天橋立で、美しき夕陽を眺めましょう。そして天橋立を見渡せるお宿、「玄妙庵」へ。ロビーや展望デッキ、客室や浴室と、さまざまなところから絶景を観ることができます。

 

【3日め】
和樂2016年1・2月号P159
目覚めたら、天橋立を眺めながらの朝風呂へ。朝食をいただいたのち、丹波の国の元伊勢めぐりへと出発です。
まずは、天橋立の根元にある「元伊勢 籠神社」へ。ここは2日めの「檜原神社」に続く2番めの地。突然北上していますが、方違え(凶の方位に向かわないこと)とも考えられています。
そして、この元伊勢めぐりの最終地点、福知山市の「皇大神社」そして「豊受大神社」へ。それぞれ、天照大神を祀る元伊勢内宮、豊受大神を祀る元伊勢外宮と呼ばれ、現在も篤く信仰されています。どちらのお宮にも“黒木の鳥居”と呼ばれる鳥居が置かれ、皮を剥がない生木のままという古式の鳥居からも、悠久のときを刻んできた元伊勢のエネルギーを感じることができます。

聖なる土地のエネルギーをぞんぶんに体に浴びられる2泊3日の旅プラン。年の節目に、是非訪れてみてくださいね。(後藤香織)

『和樂』2016年1・2月号表紙『和樂』2016年1・2月号(小学館)

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