「日本の美術をより楽しむためには、実物を見るのがいちばん大事」
そう語るのは、今発売中の『和樂』8,9月号の美術館を巡る旅特集。美術館の静粛な雰囲気といい、名作と対面したときに受ける印象や感動は、とても心を動かされます。まさに今、ホットスポットなアートエリア‟金沢”と‟岡山”をご案内。
さぁ一緒に、名宝を求めて美術館の旅に出掛けましょう!
【金沢】
◆金沢市立中村記念美術館
酒造業を営む実業家で茶人の中村栄俊が収集した美術品を公開している美術館。昭和41(1966)年に開館、9年後に金沢市に寄付して市立美術館に。
茶人でもあった氏のコレクションは、古九谷や加賀蒔絵など見覚えのある茶道具が多く展示しています。敷地内には旧邸宅や茶室も。美しい庭園を眺めながら、金沢のお菓子と抹茶がいただける抹茶席は、金沢の茶の湯の世界にじっくり浸ることが出来ます。
金沢市立中村記念美術館
住所:石川県金沢市本多町3-2-29
電話番号:076-221-0751
開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
休館日:年末年始(12月29日~1月3日)、展示替え期間
入場料:300円
http://www.kanazawa-museum.jp/nakamura/
◆石川県立美術館
美術工芸の盛んな土地に伝わる匠の技を、さまざまな美術品で見ることができる石川県。辰巳陽水の水音が響く本多の森に立つ石川県立美術館は、美術工芸品に秀でた土地ならではのお宝が勢ぞろい。名品、野々村仁清の『色絵雉香炉』は、いつでも観賞できる国宝です。
石川県立美術館
住所:石川県金沢市出羽町2-1
電話番号:076-231-7580
開館時間:9時30分~18時(観覧券発券は17時30分まで、季節により開館時間が異なる場合あり)
休館日:年末年始、展示替え期間
入場料:コレクション展360円(第1月曜は無料)、企画展は展覧会によって異なる
【岡山】
◆林原美術館
江戸時代を通じて岡山藩を当時した池田一族が、変わらず居城したのが岡山城。ゆえに、池田家の宝物の多くはこの地にとどまりました。岡山城のお膝元にある林原美術館では、能装束などの池田家伝来品や東洋の古美術品を多く展示。企画展、特別展を含め年間5~6の展覧会を実施しています。庭に面したカフェは、昭和レトロな雰囲気でくつろぐことができます。
林原美術館
住所:岡山県岡山市北区丸の内2-7-15
電話番号:086-223-1733
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替え期間
入場料:500円
http://www.hayashibara-museumofart.jp/
◆岡山県立美術館
広大な敷地は築山や園路が水路で結ばれ、景色が移ろうように工夫されています。園内で飼育されている花鳥画にも多く描かれてきた優美なタンチョウ鶴は必見。備中出身の雪舟や、鴨方藩士の家に生まれた浦上玉堂の水墨画など、岡山ゆかりの作品や美術品との対面で岡山美術館巡りを満喫しましょう。
岡山県立美術館
住所:岡山県立岡山市北区天神町8-48
電話番号:086-225-4800
開館時間:9時~17時(夜間開館日などは~19時、入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替え期間
観覧料:350円、特別展などは展覧会によって異なる
美術工芸品や骨董だけでなく、町歩きも含めて楽しむことが出来る美術館巡りツアー。金沢、岡山がもつ美しい日本の歴史を感じながら芸術に触れてみるのもいいかもしれませんね。(松本美保)
『和樂』2015年8,9月号(小学館)
【あわせて読みたい】
※ただいま空前の「御朱印」ブーム!「和樂」オリジナルの御朱印帖が、かわいすぎると話題!
※日々の生活を格上げする!『和樂』が選ぶ全国の「うつわ」の名店4選