【くら寿司の秘密】お酢も醤油も独自開発!こだわり抜いた「おいしさ」の裏側に密着

家族や友人のお祝いごとや、親戚などが大勢集まる行事などで食べられる、お寿司。かつてのイメージはそのように、どれもが特別で、高級なものでした。

今でこそ当たり前になったのが、安くて気軽に食べられる回転寿司。登場したころは、板前さんをぐるりとレーンが囲む形のカウンター席が主流で、利用するのは男性客が中心でした。

それがどうでしょう。いま回転寿司へ行って見渡すと、家族連れや高校生、大学生などが集まり、いつも賑やか。ふと気づけば、板前さんをぐるりと囲むカウンター席はありません。むしろ板前さんはどこへやら……。

 

実はこの変化、ここ15年くらいの話です。

2015年現在、全国で約360店舗を展開する回転寿司チェーン「くら寿司」。そんな身近な格安寿司を広めた立役者とも呼べるお店です。

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そんなくら寿司、最近ではお寿司に使うシャリに独自開発のカレールーをかけた「シャリカレー」など変わり種サイドメニューで注目を集めていますが、実は使用する食材やサービスなど、あらゆる点で恐ろしいほどのこだわりを持っているお店。

 

Woman Insight編集部では、そんな「くら寿司」のこだわりを余すところなく取材し、皆さんにお届けします!

注目のメニューやサービス、アレンジレシピまで、たっぷりご堪能ください!

第1回の今回はまず基本から。くら寿司のおいしさへのこだわりについてです。お話を伺うのは、広報担当の辻明宏さん(※「辻」の字は点1つのしんにょう)です。

 

◆社長は元すし酢の営業マン。寿司屋は独学で開業!

くら寿司の創業者であり現社長の田中邦彦さんは、元すし酢の営業マン。郊外のお寿司屋さんを担当していました。

そのころのお寿司屋さんといえば、週末の出前がメイン。しかしながら店舗の内装などにたっぷりとお金をかけ、肝心のお寿司の素材に対するこだわりはあまり見られなかったのだそう。

でもやっぱりお寿司は人気。それでもほとんどのお店で利益が出ていたのです。

「この状態で利益が出ているのなら、もっとこだわればビジネスチャンスがあるのでは?」と思った社長は、独学で持ち帰り専門のお寿司屋さんを開業。その後、回転寿司をオープンするに至りました。

常に社長の疑問とアイデアによってくら寿司は成長し続け、現在では「全員経営」という形でその姿勢を社員たちが受け継ぎ、一丸となってさらなる進化に努めているそうです。

 

ちなみに「くら寿司」の店舗、名前にもあるように見た目も「蔵」そのもの。これはなぜなのでしょうか。

昔ながらの大きな家にある蔵といえば、大事なものが詰まっていて、中身を知らない人は何が入っているのかワクワクする存在。実は、くら寿司に対してもそんな想いをもってほしいという気持ちをこめ、あの名前とデザインになっているのだそう。

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◆シャリへのこだわりがハンパじゃない! 実はアレ、くら寿司が初なんです

皆さんはお寿司を食べるとき、何を基準においしいと感じますか? ネタ? シャリ? それともお醤油? 「くら寿司」は、そのすべてに非常にこだわりを持っています。

「お寿司を食べたとき、口の中に最後に残るのは米の味なんです。だからお米やすし酢に非常にこだわっています。お米はすべて厳選した国産米を使用、すし酢は自社工場で独自製法でつくり、お店で合わせています」(広報担当・辻さん)

社長が幼少期に食べていたという岡山県の郷土料理「祭り寿司」から発想を得たすし酢は、天日塩、砂糖、天然だしなどを合わせトップシークレットのレシピでつくられています。

また、くら寿司のシャリは「人肌の温度」。「人肌のシャリに、冷めたネタ」は寿司通の間で最も美しいとされている提供方法と言われており、回転寿司チェーンでは「くら寿司」が初めて提供を始めました。

私、初めてくら寿司に連れて行ってもらったときのことを覚えています。親が「この店は、ネタはもちろんだけど、シャリがおいしいんだよ」と言っていたんです。

こんなこだわりがあること、何年も経って知ることになるとは思いませんでした。

 

◆くら寿司のわさび、醤油、七味、マヨネーズ……この共通点わかりますか?

「お寿司を握る寿司ロボットからわさびを注入する場合、水で溶いたものしか使用できないんです。さらに、あらかじめお寿司に入れてレーンに流していると、わさびの風味が飛んでしまう。子どもが気軽に手に取ることができないという問題もあり、かなりデメリットが多いんですよね。そこで、ひと手間かかってしまいますが、わさび好きの方にも満足していただけるようなオリジナルのわさびを提供するようになりました。それが『直前わさび』です」(広報担当・辻さん)

実はくら寿司、わさびや醤油、ポン酢など、すべてが自社開発のオリジナル! わさびは特に人気があるため、店頭や通販で販売もしています。ほかには七味やマヨネーズなど。

ちなみに醤油は一般的な濃口醤油よりも塩分を約25%カットしており健康的。さらにすごいのは、地域によって好まれる味が異なるため、エリアごとに味を変え“くら寿司オリジナルブレンド”醤油を提供しているということ!

くら寿司のこだわり、計り知れません……。

 

◆「魚のあら汁? いいえ違います」出汁の秘密がすごすぎる!

くら寿司ではお寿司屋さんで定番の味噌汁だけでなく、ラーメンやうどんを提供しています。「お寿司屋さんの味噌汁」といえばよくあるのは、お店でさばいた魚のあらを使うというもの。

しかしながらくら寿司は、なんと、出汁をとるためだけに使う素材を別途仕入れています!

毎日各店舗で、多いときは1日2回から3回にわけてとっているというこだわりよう。しかも昆布や煮干しなど、出汁に使う素材だけで年間約300トンも使用しているのだそう……。

くら寿司がこだわるのは「食の戦前回帰」。無添加(4大添加物不使用)にこだわり、大事なところは手間を惜しまず、家庭ではなかなか味わえない「食」を提供しているのです。

 

ここまででもかなりくら寿司の凄さを知っていただけたかと思うのですが、まだまだこれは序盤です。実は、回転寿司の今のかたちをつくったのが「くら寿司」と言っても過言ではないんです……!

はたしてそれはなぜなのか。その秘密を次回、たっぷりとご紹介いたします!(鈴木 梢)

無添くら寿司
http://www.kura-corpo.co.jp/

 

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