子育てにも効果的!「トヨタ式“5つの思考”」で家庭円満になった理由

③現場思考

「現場を最優先に理解して答えを見出そう」ということ。トヨタの責任者や役員は、問題があるととにかく「現場をじっと見る」んだとか。データを参考にするのもいいけれど、データはあくまで“過去”のもの。“今”の問題を正確に把握するためには、やはり現場へ行くしかないのです!

子どもの病院や学校選びも、百聞は一見に如かず。インターネット掲示板などを見ていると、ありとあらゆることが書かれていますが、実際は行ってみないとわからないものです。“待ち時間が長い”という病院は、“とても丁寧に診てくれる”病院かもしれませんし、逆に“自由な校風”の学校は、“無法地帯”の学校かもしれません(笑)。噂やデータはあくまで参考程度に、子育ても「現場思考」でいきましょう!

 

④真因思考

「表面上の出来事ではなく本質を見抜いていこう」ということ。たとえば、原さんがいたメカニックの現場で修理が上手くいかないとき、必ずその根本原因を解明していたそう。失敗したときに言い訳をしたり、誰の責任なのかを追及したりするのではなく、その「真因」、つまり「真の原因」を突き止めるべき。あなたは「“運が悪かった”ですませてしまうこと」をしていませんか。

夫婦喧嘩をしているときや、子どもがギャンギャン泣いているときに、つい忘れてしまう「真因思考」。自分の非を認めず夫を責め立てたり、子どもが泣いている理由をきちんと探る前に“泣き止ませるアプリ”を使ってしまったり……って私の話になっていますね、失礼しました。

 

⑤行動思考

「まず動くことで新たな思考を生み出していこう」ということ。机の上で考えるだけでは、わからないことはいっぱいあります。トヨタの生産方式の基本姿勢に「改善は巧遅より拙速を尊ぶ」という言葉が掲げられているそう。完璧を目指すより、まず動く。失敗をしたら、すぐに修正をすればヨシ。なぜなら、「“完璧だ”と自分が思っていても、相手が同じように“完璧だ”と感じてくれるとは限らず、独りよがりになる危険性がある」から……なるほど!

「行動思考」こそ、子育てにとっていちばん大事なことかもしれません。離乳食のレシピ本とにらめっこしながら、「どうして今日はあまり食べてくれなかったんだろう」と悩むより、とりあえず食材の硬さを変えてみる。「昨日は◯回夜泣きしたな……あぁ、私はこれで◯か月熟睡できていない……」と数えるより、とりあえず室温やパジャマを変えてみたり、日中の過ごし方を変えてみたりする。大人が“完璧だ”と思っていても、子どもが“完璧だ”と感じてくれているとは限りませんもんね!

 

この本を読んでいると、“あのとき、こうすればよかったな”という子育ての場面、過去の仕事の場面などが次々と浮かび……おかげで、ひとり反省会ができました(笑)。出会えてよかった一冊です。“良いものは積極的にシェアをする”という②の横転思考をめぐらせて、『トヨタの自分で考える力』をご紹介させていただきました!(芝山裕子)

★【違いは何!?】「社長」と「CEO」、どっちが偉いの?

 

toyota

『トヨタの自分で考える力』
著者/原マサヒコ 1400円+税(ダイヤモンド社)

 

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