面接の「逆質問」って結局何聞くのが正解?おすすめ例文29選【就活・転職】

就職活動や、転職活動で必ずついて回るものは、そう、面接。面接では様々なことを聞かれますが、その中でも「逆質問」に困った経験がある方も多いのではないでしょうか?

今回は株式会社フロンティアが全国150人に行った調査をもとに「逆質問」について見ていきます! 逆質問で実際に聞いた内容や、そのときの面接官の反応、失敗談・成功談などとにかく徹底分析の結果をお届け。ぜひ参考にしてみてくださいね。

逆質問に「抵抗あり」な人、実はこんなにいます。

面接で頻出する「最後に何か質問はありますか?」というシーン。自分をアピールするチャンスであると同時に、「何を聞くべきか」「どう見られるか」が頭をよぎる、そんなプレッシャーを感じている人は少なくありません。

そこでまずは「逆質問に不安や抵抗を感じたことがあるか」と質問。少しでも感じたことのある人を抽出すると、88.7%の人が「全くないとは言い難い」という結果になりました。

この結果からも、「逆質問は当たり前」とはいえ、誰もがスムーズにできるわけではない事が分かります。

逆質問に抵抗があるのは○○の影響?

調査に寄せられた自由回答からは、「逆質問がマイナス評価につながるのでは」という不安の声が多く寄せられています。具体的にはこんな声がちらほら…。

  • 「失礼と思われないかが心配だった」
  • 「お金や待遇の話をすると印象が悪くなる気がした」
  • 「どこまで聞いていいのか分からず、準備していても結局聞けなかった」

こうした不安の多くは、「質問の内容=自分の印象につながる」というプレッシャーからくることが多いようです。

実際、「その質問で落ちた気がする」「面接官の表情が曇った」など、過去のネガティブな体験がトラウマのように残っている人も…。

それでもやっぱり質問したい…! こんな理由がありました。

そうした不安を抱えながらも、「それでも質問はしたい」という姿勢を持つ人も多くいる様子。

  • 「こちらも会社を選ぶ立場。質問は当然の権利」
  • 「入社してから後悔しないよう、気になることは聞くようにしている」
  • 「納得できる職場かどうかを見極める手段だと思う」

逆質問は自分と企業とのミスマッチを防ぐための「自衛手段」の役割も果たしているようですね。「評価されるかの不安」と「納得して働きたい」という意思との間で揺れ動く、心理的に繊細な場面でもありそう。

「抵抗はあって当然」 準備が成功のカギを握るかも?

実際に「抵抗を感じていたが、準備をすることで自信がついた」という声も数多く集まりました。

  • 「企業研究をしたうえで逆質問を用意すれば、不安はかなり減る」
  • 「テンプレ質問ではなく、自分の価値観と照らした質問を考えるようにしたら、手応えを感じた」
  • 「逆質問のやりとりで、自分が“面接される側”から“会話する側”に切り替わった感覚があった」

逆質問は、できて当然のものではありません。不安を感じるのも、ごく自然なこと。その壁を超えるための鍵が「事前の準備と練習」なのかもしれませんね。

【パターン別】オススメの逆質問の例文29選!

準備が大切といっても、結局何が効果的なのかわからない人もいるはず。そこで続いては実際の面接で使われた質問をもとに、6つのパターンに細分化、合計29の例文をご紹介します!

1.【業務理解・実務確認】現場の具体を知る質問 

配属後のイメージが持てるかどうかは、入社後の「ギャップ」や「ミスマッチ」を減らす鍵になります。だからこそ、実務に踏み込んだ逆質問は、入社意欲の高さを伝えると同時に、自分の将来像をクリアに描くためにも不可欠です。また、「この仕事に本気で向き合おうとしている」というメッセージにもつながりますよ◎

実際に効果的だった質問

①現在のチームの雰囲気を教えてください。
どのような人が多いか、コミュニケーションのスタイル、年齢層などが分かり、入社後の「人間関係」への不安を減らせます。

②一日の業務の流れについて教えてください。
タスクの進行方法や時間配分、残業の有無などが見える化され、リアルな働き方を把握できます。

③最初に任される業務はどのようなものですか?
転職の際には特に、自分のキャリアとの接続点や、準備すべきスキルの判断材料になります。「即戦力として何を期待されているのか」もここで確認できます。

④使用している主な開発言語やツールを教えてください。
特にエンジニア職では聞くべき質問。未経験や技術スタックに不安がある場合でも、「習得への意欲」を伝えるチャンスになります。

業務理解の質問は、「準備してきた人」にしかできない質問です。表面的な質問ではなく、企業研究の成果や実際に働く姿を想像したうえでの逆質問は、面接官にも刺さる可能性大です◎

2,【職場環境・文化】社風や人間関係を探る質問

スキルや待遇だけでは測れない「職場の空気感」こそ、働きやすさの決め手になります。特に形式的なやり取りでは得られない「生の情報」を得るためには、面接官が実際に所属している現場やチームについて尋ねることがポイントとなります。

実際に効果的だった質問

⑤社内イベントや交流の機会はありますか?

業務外でのつながりや、会社が重視している社内文化の傾向が見える質問です。リモート下でもオンラインイベントがあるかなど、現代のワークスタイルを見極めるヒントにもなるかも。

⑥配属先の雰囲気や年齢層を教えてください。
実際に一緒に働くメンバーのイメージを掴むことで、「浮かないか? 馴染めるか?」という心理的な不安が軽減されます。

⑦社内で活躍している方の共通点は何ですか?
自分がその会社で「成功できる人材」になれるかを判断する材料に。価値観や仕事の進め方の相性を探るうえで非常に効果的な質問です。

⑧チームワークやコミュニケーションで大切にしていることは?
単に「仲が良いか」だけではなく、協働スタイル・フィードバック文化・リーダーシップのあり方などが垣間見えることもあります。

⑨チーム内のやり取りやタスク管理はどのように行われていますか?
SlackやNotionなどのツール活用状況、会議の頻度など、「働き方の具体」に直結する質問。特にリモート併用の企業では、ここが重要な判断軸になります。

スキルマッチだけでなく、「人との関係性」「文化との相性」も働くうえで重要ポイントになります。逆質問では、自分が“会社を選ぶ側”として、その現場に心地よくフィットできるかを見極めていきましょう。

3.【制度・待遇・働き方】安心して働けるかを確認する質問

福利厚生や労働条件に関する逆質問は、「条件ばかり気にする人と捉えられるのでは…?」と不安に思う方もいますが、実は長く働く意思の表れとしてポジティブに受け取られることがほとんどです。

特に、子育て中の方やワークライフバランスを重視したい方にとっては、有給の取得状況やリモート可否、急な休みに対する柔軟性などを確認することは非常に重要です。

実際に効果的だった質問

10:有休は取得しやすい環境ですか?

11:平均残業時間はどれくらいですか?

12:急なお休み(子どもの発熱など)に対応できますか?

13:フルリモートや出社の割合はどうなっていますか?

14:給与の支払いに遅れなどはありませんか?

企業によっては、実際に制度があっても“使いづらい雰囲気”がある場合もあるため、現場レベルでの運用実態を聞くことがポイントです。こうした質問を通じて、安心して働ける職場かどうかを見極めることが成功への第一歩です◎

4.【キャリアアップ・評価制度】成長の道筋を探る質問

逆質問でキャリアアップや評価制度に触れることは、単に待遇を気にしているのではなく、長期的に活躍したいという前向きな意欲の表れと受け取られます。特に転職を希望する人にとって、研修やスキルアップ支援があるかどうかは、重要な判断材料です。

実際に効果的だった質問

15:入社後の研修やフォロー体制について教えてください

16:評価制度や昇給・賞与の基準はどのようになっていますか?

17:キャリアアップのモデルケースを教えてください

18:スキルアップ支援や資格取得支援はありますか?

19:このポジションで期待される成果は何ですか?

自分の成長と会社の方向性が一致しているかを見極めるためにも、積極的に質問してすり合わせていきたい箇所ですね。

5.【企業理解・理念共感】「貴社に入りたい」を伝える質問

「なぜこの会社なのか?」という理由が伝わる逆質問は、面接官に強い印象を残します。企業の理念やビジョン、現在の取り組みに対する関心を示すことで、表面的な志望動機ではなく、企業理解に基づいた「本気度」も伝わる可能性があがります。

実際に効果的だった質問

20:貴社の強みと弱みをどう認識されていますか?

21:社員が仕事を通じて得られる価値ややりがいとは?

22:10年後のビジョンはどのようにお考えですか?

23:最近の業界動向で影響を受けた出来事はありますか?

24:面接官の方が入社を決めた理由を教えていただけますか?

企業の将来像や業界動向について質問することで、自ら考え、情報をキャッチアップしている姿勢も伝えることも可能。「自分は貴社を選びたいと考えている」という意思を伝える逆質問は、志望動機を何倍にも強化してくれる武器になります。

6.【入社準備・志望意欲】前向きな姿勢を示す質問

面接の終盤で「入社までに準備しておくべきことはありますか?」と尋ねる姿勢は、“もうすでに入社を見据えている”という前向きな意思表示として高く評価される傾向があります。

実際に効果的だった質問

25:入社までに準備しておくべきスキルや知識はありますか?

26:未経験でも問題ありませんか?必要な適性は?

27:自分と似た経歴の方はいますか?どのように活躍されていますか?

28:同じ職種の方の一日のスケジュールを教えてください。

29:新人がつまずきやすい点や、フォロー体制について教えてください。

このように、未来を前提とした逆質問は「この会社で働きたい」という本気度の証。しっかり準備すれば、逆質問は強力なアピールの場になります。

準備をして逆質問を効果的に使おう!

最後には「面接前に逆質問を準備していたか」「逆質問は印象に影響するか」を質問。

準備をしていた人は約75%、印象を左右すると考えている人は約76%と多くの人が影響を感じ、準備をしていることが分かりました。

この結果からも、逆質問は「準備次第で面接の質を高める武器」になっているといえそうです。とくに、毎回準備していたという人の多くは、「質問の質で面接官の態度が変わった」「深い会話ができて印象に残れた」と回答。逆質問まで気を抜かずに対策していくことの重要性が判明しました。


今回は面接でよく行われる「逆質問」について見ていきました。面接となると緊張してしまう人も多いとは思いますが、自分も「企業を選ぶ側」という視点を忘れずに、聞きたいことを聞き切り、アピールしきる逆質問に挑戦してみてくださいね! (おだかれん)

情報提供元/株式会社フロンティア