池波正太郎、湯川秀樹…数々の文士、文化人たちが愛した洋食の味とは

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◆池波正太郎さんが愛した「重亭(じゅうてい)」のテキ(ヒレ肉)

「いかにも大阪洋食ふうのソース(むしろタレといいたい)がとろりとかかったビーフ・ステーキのやわらかさ」(『散歩のとき何か食べたくなって』平凡社)と池波正太郎さんが称賛した「重亭(じゅうてい)」のステーキ(¥3,700<税込>)。

先代の教え「料理は手を抜くな」の言葉を守り、デミグラスソースをのぞいて、ソースのつくり置きはなし。注文が入ってから肉を切り落とすなど、ひとつずつ、つくりたての料理を提供する、古き良き昭和の流儀が貫かれています。

「テキ」は上等なヒレ肉が200グラム。隠し味に醤油が効いた、酸味のあるタレにつられて女性でもペロリといただける一品です。

【店舗情報】
「重亭(じゅうてい)」
住所:大阪府大阪市中央区難波3-1-30
電話:06-6641-5719
営業時間:11:30~15:00(L.O.)、17:00~20:30(L.O.)
休:火曜(祝日の場合は翌日休)

 

◆田辺聖子さんが愛する「欧風料理もん」のもん風コロッケ

昭和11(1936)年、神戸三宮に創業したこの店は、2代・3代にわたるファンが多く、看板娘の女将も70代、厨房で働くコックさんの多くも40年以上のキャリア。昭和40(1965)年代から50年代にかけて神戸で暮らした“神戸古馴染み”の田辺聖子さんも、平成に入って三宮を再訪して足を向けたのはこのお店でした。

田辺さんお好みコロッケ(¥1,700<税込>)は、丁寧に布で漉してつくる自慢のベジャメルソースが直球で楽しめる逸品。具が牛肉というのも実に神戸らしく、いい部位の角切り肉が入るのは、『もん』ならでは。カラリとした食感をつくるきめ細かなパン粉は、女将の手製です。

【店舗情報】
「欧風料理もん」
住所:兵庫県神戸市中央区北長狭通2-12-12
電話:078-331-0372
営業時間:11:00~21:00
休:第3月曜

昭和の懐かしい料理をいただける、いまも愛され続ける名店たち。自宅でつくることができるメニューでありながら、その名店にしか出せないこだわりの味を突き詰めています。ぜひ、東西の昭和の味を、体験してみてはいかがでしょうか。(鈴木 梢)

和樂2015年6月号表紙『和樂』2015年6月号(小学館)

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