【滋賀県 多治見】ギャルリももぐさ
桃山時代から、美濃焼の産地として栄えてきた岐阜県多治見。その市街地から少し離れた山里に入ると、「ギャルリももぐさ」へと続く石畳の小路が現れます。
このお店を開いたのは、白釉皿や銀彩のうつわで人気の陶作家、安藤雅信さんです。安藤さんの作品をはじめとする作家もののうつわや古道具、アートが並んでいるのは、120年前の古民家。
緑の木々に囲まれた穏やかな日本家屋でモノとじっくり向き合い、それを使うと日常がどう潤うかを想像するのは楽しいもの。
企画展中心の1階、ショップ形式の2階を見て回れば、1~2時間はあっというまに経過してしまいます。その後、併設のカフェに移動し、安藤さんのうつわでコーヒーや自家製ケーキを味わうのも楽しみのひとつです。
【滋賀県 長浜】季の雲(ときのくも)
琵琶湖の北東にある秀吉ゆかりの城下町、長浜。江戸時代に栄えた北国街道など、古い町並みがいまも残っています。中村豊実さんと敬子さんが、元々営んでいた一軒家レストランを改装し、開いた「季の雲」。
モダンなギャラリー空間に並ぶのは、レストラン時代から作家ものの食器で料理を出していたふたりが「実際に使って本当に納得したもの」だけ。販売されている古道具や民藝のうつわは、いずれもモダンな空間になじむ「使い映え」するものです。
【三重県 伊賀】ギャラリーやまほん
三重県の伊賀は、8世紀の天平時代に始まった、伊賀焼の産地です。うつわの名店「ギャラリーやまほん」があるのは、伊賀市街から車で30分ほどのところ。そこには、伊賀の町を一望できる自然環境と、洗練された工芸があります。
15年前にこのギャラリーを始めた山本忠臣さんは、「うつわなどの工芸とアートが共存する場所を目指しました。知識ではなく“心”に訴え、心が動かされるものを伝えたい」と語ります。
特にうつわは、その作家の作品を扱うかどうかを、ときには数年かけて熟考するそう……! 人気作家のうつわでお茶を楽しめる贅沢なカフェも併設されています。
【栃木県 黒磯】タミゼ クロイソ
雄大な那須の山々や、関東随一の清流として知られる那珂川など、美しい自然に囲まれた黒磯。
那須温泉や那須高原への玄関口として親しまれてきた町の駅前に建つ、築84年の建物を改装してできたのが「タミゼ クロイソ」。店主の吉田昌太郎さんは、ふだんは東京・恵比寿で古道具店「アンティークス タミゼ」を営んでいますが、毎週日曜と月曜だけ、この店を開けます。
時間も空気もゆったりと流れる店内には、1930年頃にフランスのビストロで使われていたワイングラスや、手仕事のゆがみが美しいホーロー皿など、「いつもの暮らしを少し豊かにする」ものが並んでいます。
青森や愛媛、長崎など、全国各地の名店が紹介されている『和樂』5月号。さらに詳しくは本誌をチェックしてみてくださいね。(後藤香織)
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