楽しくない仕事を楽しく!好循環を生む心理学的メソッド

やっぱり仕事は楽しみたい!

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私たちが生活をする上では、さまざまなものが必要になってきます。中でも社会的・経済的に必要なものといえば、まず“お金”が挙げられますよね。でも通常、お金を賃金として稼ぐには、働かなければいけません。そんな仕事を楽しいと感じる人は、毎日が充実しているでしょうね。そこで今回は、「楽しくない仕事を楽しくするための心理学的メソッド」をご紹介いたします。

■まず自分が「守」・「破」・「離」のどこに位置しているか知る

仕事が楽しくないケースの多くは、自分の立ち位置が分からなかったり、何をしているかの意味が見えないところにあるといえます。そんなとき思い出して欲しいのが、「守・破・離」の発想。これは武道などの習得過程として、よく表現されるフレーズです。「守」は、上司や仕事の教え、型を忠実に守り身につける段階。「破」は、異業種や専門分野以外についても考え、いいものを取り入れて発展させる段階。そして「離」は、一つの会社から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階です。自分がこのうちのどこに位置しているかわかれば、今何をしているのかが見えてくるはずです。

■その分野の基礎段階を早めにマスターする

仕事には向き不向きもありますが、そもそも楽しくない段階というものがあります。それは、基礎固めの時期です。何であっても、その仕事の基礎となる部分が分からないうちは、ひとつの仕事にかかる時間も労力も大きく、さらにミスも出やすいといえます。当然、周囲のデキる人たちを見ていて、「自分は何てダメなんだろう……」と落ち込むことも少なくないでしょう。でも、どんな人でも必ず基礎段階があって、今があるもの。早めに基礎固めをマスターする! という気持ちをもって取り組めば、そのうち慣れてきて楽しみを感じられるようになるはずです。

■工夫を追加することで仕事は楽しくなってくる

たとえ楽しくない仕事でも、工夫次第で楽しみを付加していくことはできます。ただ与えられたものをこなすだけだと、創造性がなく飽きやつまらなさを感じてしまいます。しかしそこに、刺激を加えればどんな仕事もワクワクできるように。たとえば、仲間とのコミュニケーションを大切にしたり、任されたことへの期待に応えられるよう努力したり、新しいことにチャレンジしたりと、ちょっぴりゲーム感覚を取り入れてみるのです。そのようなひと工夫が、仕事へのモチベーションに繋がる場合も少なくありません。

■賃金のためでなく自己のレベルアップのためと思う

社会生活をする上で、仕事による対価「お金」は切り離すことはできません。高収入・安定給であれば、確かに嬉しいですよね。でも、お金のためだけに働いていると、いずれ必ず仕事がつまらなくなってしまいます。なぜならそこに発展性が無いからです。逆に、怠慢による減給の恐れに晒されるケースも。そこで、仕事を楽しむために、自分のレベルアップのためと思って取り組んでみましょう。知識や技術、経験に磨きをかけていくと思えば、自発的に取り組めるはずです。お金をもらいながら勉強していると思えば、かなりお得感もありますよね。

おわりに

2019年に社会人1111人の働く男女を対象とした、あるアンケート調査によると「仕事が楽しいと感じる人」は、約48%と半数弱という結果でした。そして、仕事に楽しさを感じるために重要なことは、賃金よりも社内の人間関係がいいことの方が上位でした。つまり、条件や待遇よりも、環境や社内の雰囲気が働く楽しさに結びつくといえるのです。最初の段階こそ仕事は大変かもしれませんが、慣れて余裕が出てくれば、自分自身が社内の空気をよいものへと変えていけるように。そうすれば、仕事も楽しくなって好循環が生まれるはずです。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。