意外な答えが！付き合う前にキスすると興味をなくす心理的理由

付き合う前にキスすると興味をなくす心理的理由

気になる相手といいムードになり、付き合ってないのにキスをしてしまった。その次に会ったらきっといい関係になっていると思っていたはずなのに、何だか相手が冷たい……。これってどういうことなの!? そう思った経験はありませんか。そこにはあるメカニズムがあるのです。そこで今回は、「付き合う前にキスすると興味をなくす心理的理由」人が多いのはなぜなのか、についてご説明いたします。 

■手に入れた物には労力を支払わなくなる

付き合う前は、相手を振り向かせるために自分の持つ時間や労力、資金を投資するのが一般的です。そうやって、狙いを定めた相手をゲットするまでは、人は惜しみなく“資源”を提供します。しかし心理学的には、元々は自分の資源は自分のために使うのが本来の姿だとされます。デートに誘ったりプレゼントを贈ったりするのは、パートナーを手に入れるという目的を果たすためで、相手のためというよりも自分の目的達成のための行動です。そのため、相手がキスという目的を達成してしまうと、釣った魚には餌をやらない、つまり付き合うことで自分の資源を提供したくなくなるのです。

■簡単に手に入ると価値を感じなくなる

気になる相手からキスを誘われたら、恋人がいたりするなどといった断る理由がない限り、誘いに応じる人もいるかもしれません。でも相手に好かれたくて、このような行為をしているのであれば、やめた方がいいでしょう。心理学においては、“サンクコスト効果”といって人は労力をかけるほど、対象にのめり込んでいく傾向があるのです。逆を言えば、簡単に手に入るものには、人は価値を感じないのです。そのため、先にキスといった接触を提供してしまうと、魅力を感じなくなり付き合う理由がなくなってしまうのです。

■人は性に奔放でなく上品な異性に憧れる

付き合う前にキスをすると、その後冷静になって考えると、相手に羞恥心や貞操観念がないと感じてしまうことがあります。もちろん、これは自分のことを棚に上げた考えですが、心理的には間違っていません。比較文化心理学の調査によると、結婚後の貞節を求める国の数は全体の84％と非常に多く、日本もその中に含まれています。そのため、交際する相手のハードルが低いというのは、恋愛対象から外れてしまう要素なのです。だからこそ、付き合う前にキスを許してしまうと、付き合いたいという気持ちになりにくいのです。

■心理的報酬を先に与えることで意欲が薄まる

ある心理学者の実験によると、純粋にデートの誘いをされた場合は、男女とも半数がイエスと答えたのに対して、その日のうちに性的な関係を持つことへの誘いにイエスと答えた女性は全くいませんでした。しかし、男性の方は70％以上がイエスと回答したのです。つまり、男性は女性とデートに出かけるよりもスキンシップの方に興味がある、と明確に結論が出たのです。そのため、相手の目的を達成させることで心理的報酬がえられると、それ以降のデート、つまり交際まで発展していかなくなってしまうのです。

おわりに

心理学においては、身体的接触は親しさのバロメーターだとされています。確かに、それほど親しくない人と肌が触れ合う距離にはなりにくいし、親しい相手とは自然と触れ合う距離感になりますよね。でも、これが異性同士の場合、その親しさの延長上にキスなどといった深いスキンシップや愛情表現があります。それはある意味“報酬”でもあり、それを先に手にすると、人は相手への渇望感が薄まってしまうということなのです。

（脇田尚揮）