かわいくかけたいのに!「メガネが似合わない…」の原因&解決法【プロ直伝】

視力が低い人にとっての必須アイテム、メガネ。でもメガネをかけることに苦手意識がある人も、意外と多いのではないでしょうか。

「メガネが似合わない気がする」「なぜかオシャレに見えない」……など、メガネ選びにまつわる悩み、できれば解消したいですよね。

そこで今回は、全国に約1,000店舗を展開する眼鏡市場で「その人に似合うメガネ」を研究しつくし、今ではそのワザを他の社員にも広める教育を担当している金子 和詩さんに、メガネが似合わない原因と対処法を教えていただきました。

■メガネが「似合わない」原因って、そもそも何ですか?

メガネをかけて鏡を見たとき、なんとなく「似合わない」と感じることがあります。その原因は主に次の2つ。

  1. メガネ選びの基本を知らない
  2. 顔立ちに合わないメガネを選んでいる

(1)メガネ選びの基本を知らない

「似合うメガネが欲しい」と思っても、何を基準に選んだら良いのか分からない……という人も多いですよね。まずは、似合うメガネの基本ポイントを知っておきましょう。

<似合うメガネの基本ポイント>

・黒目の位置がレンズの中央に来る
・顔の横幅とフレームの幅が同じくらい
・フレームの上辺が眉と平行で、距離が近い

黒目の位置が上下や左右に偏っていると、違和感や不自然な印象を与えます。

▲OK例:黒目がメガネの中央にあると違和感がなく、似合って見えます。

また、顔の横幅とフレームの幅が合わないと、顔が大きく見えたりメガネが浮いて見えたりしがちです。

▲NG例1:フレーム幅が広すぎる→メガネだけ浮いてしまう上に目が寄って見え、頼りない印象に。


▲NG例2:フレーム幅が狭すぎる→顔が大きく見えるほか、目の位置も離れて見えます。

さらに、フレームの上辺と眉毛のアーチがズレているとちぐはぐな印象になり、フレームと眉毛の距離が離れすぎていると頼りないイメージを与えてしまいます。フレームと眉はカーブの角度が平行で、フレームが眉に少しかかるくらいの距離が理想的です。

▲NG例:フレームと眉が離れすぎていて、眉の角度とも合っていません。そのため、なんとなく「ちぐはぐ」な印象に。

これらのポイントを意識するだけで、かなり「似合うメガネ」を見つけやすくなります。

(2)顔立ちに合わないメガネを選んでいる

メガネにも、よく見るとさまざまな形があります。楕円形の「オーバル」や四角いフォルムの「スクエア」、台形の「ウェリントン」、丸みをおびた「ボストン」など。
そして人間の顔にもさまざまな形があるものです。自分のフェイスラインの形によって、似合うメガネの形状をある程度絞り込むことができます。

<似合うメガネの例>

・丸顔の人→角のある直線的な「スクエア」タイプ
・三角顔の人→シャープな印象を和らげる「オーバル」or「ボストン」タイプ
・四角顔の人→やわらかく優しい印象を与える「オーバル」or「ウェリントン」タイプ
・面長の人→タテ長な印象をカバーする、天地幅のある「ウェリントン」タイプ

さらに眼鏡市場では、顔立ちを4つのタイプに分類する「顔タイプ診断」を導入しています。メガネ選びに役立つ4つの顔タイプは、顔の輪郭やパーツの形・大きさ・配置から「子供顔or大人顔」「直線的or曲線的」の2つの軸から判断することが可能です。

<4つの顔タイプ(似合うメガネ)>

子供顔×直線的→フレッシュタイプ(ウェリントン、ボストンなど)
子供顔×曲線的→キュートタイプ(ラウンド、ボストンなど)
大人顔×直線的→クールタイプ(スクエア、オーバルなど)
大人顔×曲線的→フェミニンタイプ(オーバル、ボストンなど)

★顔タイプとメガネの関係性について、詳しくはこちらの記事をどうぞ!

また、ファッションとメガネのテイストを合わせることも大切です。思いきりガーリーなファッションには丸みのあるラウンド型やタテ幅の長いメガネ、キリッとしたスーツ姿には直線的なスクエア型やタテ幅の短いオーバル型といったメガネが合います。
自分の好きなテイストに合ったメガネを選んだり、その日のコーデに合わせて使い分けたりすることで、メガネだけ浮いて見えるといった違和感を回避できます。

■「似合わない」は思い込みかも。自分を客観的に見るコツは?

自分では似合わないと思ったのに、友達や家族からは「似合っているよ」と言われた。そんな経験はありませんか?
「気を遣わせてしまったかな」と感じるかもしれませんが、じつはそうではなく、本当に似合っているのに自分では「似合わない」と思い込んでいるというケースも多いのです。

自分の顔を客観的に見るのって、意外と難しいですよね。しかもメガネをかけた状態では、気恥ずかしさや慣れない見た目への戸惑いも生まれます。金子さんいわく、それが原因で(本当は似合っているのに)「似合わない」と思い込んでしまうお客さんは結構多いのだとか。
では、メガネをかけた自分を客観的に見るにはどうしたら良いのでしょうか?

・コツ1:色々な角度から見る

メガネ屋さんでフィッティングする際、正面顔だけを見て「似合う/似合わない」を判断していませんか? でも実際に他人から見える自分は、正面だけではありません。横顔、斜め後ろ、斜め上など、さまざまな角度からチェックすることで、他の人からの見え方を確認できます。
色々な角度から見比べているうちに気恥ずかしさも緩和され、「意外と似合うかも」と感じられるかもしれません。可能であれば三面鏡を借りて見る、全身が映る鏡でトータルの雰囲気をチェックする、といったことを意識してみましょう。

・コツ2:動画を撮る

さらにオススメなのが、動画を撮ること。色々な角度から動画でチェックすることで、周囲からの見え方をよりリアルに確認できます。自分で撮影してもOKですが、同行者や店員さんに撮影をお願いするのもオススメです。
「斜め上=背の高い人から見た角度」や「ぐるっと360度」など、色々な角度からチェックしてみてくださいね。

■メガネ選びに失敗しない!押さえておきたいポイント2つ

ここで、実際にメガネ屋さんに行くときに意識したいポイントも押さえておきましょう。金子さんによれば、メガネ選びの失敗を防ぐために意外と重要なポイントは次の2つです。

・ポイント(1)好きな服装で行く

メガネのプロは、顔立ちから似合うメガネを判断するスキルを持っています。でも、その人の好きなファッションや普段着る服のテイストまでは分かりません。
普段使いのメガネを選びに行く際は、自分の好きなテイストのコーデや、普段よく着ている服で行くのがオススメです。同様に、「仕事で使うメガネが欲しい」というときは、仕事で着る服に近い服装でお店へ行きましょう。

・ポイント(2)印象は、度数によっても変わることを知っておく

メガネのレンズは、度数が高くなればなるほど目が小さく見える仕組みになっています。店頭で選んだときは似合っていたのに、出来上がって受け取ったメガネをかけたら「なにか違う」と感じる理由は、度数で目の大きさが変わって見えるためかもしれません。
とくに度数が強めのレンズを入れる際には、メガネ屋さんに見え方がどれくらい変わるか相談しながら選ぶのがオススメです。

■似合わないメガネを「似合わせる」裏ワザ

手持ちのメガネが「似合わない」。
トレンドのメガネが「似合わない」。
思い入れのあるデザインなど、どうしてもかけたいメガネが「似合わない」……そんなケースもありますよね。

じつは、自分にとってあまり似合わないタイプのメガネでも、メイクや髪型を工夫することで「似合わせる」ことが可能です。

・裏ワザ(1)髪型を変える

「スクエア」など角や直線が目立つメガネのときはストレートヘア、「ラウンド」「オーバル」など丸みのあるメガネのときは髪を巻いて曲線を作ると、似合いやすくなります。
また、タテに幅のあるメガネは前髪を上げておでこを見せ、逆に横に長いメガネは前髪を作って顔のタテ幅を狭くすることで、より似合いやすくなります。

・裏ワザ(2)メイクを変える

キリッとした印象の直線的なメガネをかけるときは、シェーディングを強めに入れるなど大人っぽいメイクをすると似合いやすくなります。逆に、丸みがあるフレームや華奢なフレームなど、可愛らしい印象のメガネには、ガーリーで優しい雰囲気のメイクが似合います。

・裏ワザ(3)眉毛を変える

眉の形をフレームに合わせて描くことで、メガネの違和感をグッと抑えることができます。メガネをかけた状態でメイクをして、眉毛のアーチをフレームの上辺と平行になるよう描きましょう。また、眉の位置を上下に離しすぎず、フレームに少しかかるくらいの距離に描くとベストです。

自分に一番似合うメガネを見つけるも良し、なりたいイメージをメガネに手伝ってもらうも良し。プロ直伝のコツを活かして、メガネ選びを楽しんでいきましょう♪

文・構成/豊島オリカ  取材協力/眼鏡市場