手近なところで恋人を見つけたくない人の心理4選
学校や職場と言った身近なところで恋人を見つける人がいる一方で、手近なところで相手を見つけたがらない人がいるのはどうしてでしょう。きっとそこには何かしらの心理的な理由があるはずです。そこで今回は、「手近なところで恋人を見つけたくない人の心理4選」をご紹介いたします。
■個人的な恋愛事情が露呈するのがイヤ
会社や学校などの狭い環境は人間関係が閉ざされていることが多く、嫌でも毎日顔を突き合わせて仕事や勉強をしなくてはいけません。当然そこには、派閥や仲間と言ったグループも生じてくるでしょう。そんな場で恋愛をしてしまうと、関係が周囲にバレることによって、あることないことをウワサされてしまう恐れも。“集団心理”の傾向として、ある程度仲がいいもの同士が集まって、仲のよくない人の陰口を言い、連帯感を確認したくなるというものがあります。そのように陰でよからぬウワサを流されたくない人にとっては、手近なところでの恋は避けるべきと言えるでしょう。
■自分の環境が変わることでペースを乱したくない
職場でやるべきことは、何といっても働いて報酬をもらうこと。学校なら勉強をすることですよね。人によっては、働くことで評価されたい、自分の目標を達成したいという願望を持っていることも。しかし、生活環境内で恋をすると、自分のやりたいことに集中できないことも少なくありません。心理学者アッシュは、集団の中で人間は“多数派に同調”する、つまり流されてしまう傾向があると結論づけました。自分の目的のために仕事に集中したい人にとっては、手近なところで恋に流されてしまうのは邪魔になると考えているのかもしれません。
■周囲への巻き込みや影響を考えている
身近な環境での恋愛にはメリットもありますが、いい面だけではありません。関係がこじれてダメになったときのデメリットはかなりのもの。恋人の友達とも気まずい雰囲気になり、その場にいづらい空気になってしまうことも。心理学者マズローは、人の“欲求5段階説”において、精神的欲求の中に所属と愛の欲求が位置づけられています。人間には、集団に属したい、仲間が欲しいといった欲求があるのです。この欲求が満たされない時、人は孤独感や社会的不安を感じるようになります。そのため、職場や学校での恋愛がダメになったときの風当たりを考慮すると、初めから近い環境にいる異性に手を出さないでおこうという考えに至るのです。
■生活と仕事に“けじめ”をつけたい
ある調査によると、仕事・学業とプライベートを完全に分けて、別人のように演じている人は6割いるという結果が出ました。このように、あるシーンで演じる別人格を、心理学者ユングは“ペルソナ”と称し、社会に適応した態度だと説明しています。その理論によると、社会の中で適応していこうという意識が高い人ほど、仕事とプライベートに線引きをして“けじめ”をつけようとするでしょう。ただし、実はあまり厳密に線引きすると、ストレス過多になってしまうという研究結果も。
おわりに
本来、職場や学校は最も身近な出会いの場でもあります。よく「恋人候補となる人物は半径3㎞圏内にいる」と言われるように、近い環境で恋愛関係が育まれることも少なくないのです。でも、自社や同じ学校・クラスの異性とは“ありえない”という人がいるのは、プライベートとやるべきことに線引きをしたいという気持ちの表れなのかもしれませんね。きっとどちらも一長一短、よし悪しはないのでしょうけどね。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。