【好かれる話し方・嫌われる話し方、違いはコレ!プロに聞いた「会話」を楽しむ9のコツ】
あなたの周囲に「話していると楽しい人」、逆に「話しているとなんだかイヤな気分になってしまう人」はいますか?
そして、あなたは自分をどちらだと思いますか?
日本だけでもこれだけたくさんの人がいますから「すべての人に好かれる」ことは、とても難しいものです。
けれど、同じ時間を生きるのであれば、「嫌われる人」よりは「好かれる人」でありたいですよね。
そんな方のために、本日は日本マナーOJTインストラクター協会代表や、マナースクール「グレース」の主宰を務め、対人関係のコツについて知り尽くした笹西真理さんに「好かれる人の話し方・嫌われる人の話し方」についてうかがいました。
【好かれる人の話し方】
◆好かれる人は「表情やジェスチャー」が豊か。
この人話していていいな、楽しいなと思う人は、もちろん話すときの言葉の選びもうまい人が多いのですが、何より表情やジェスチャーが豊かです。
表情とアイコンタクトはすごく重要です。話の内容に沿って、笑顔だったり、困った顔だったり、表情が豊かな人はそれだけで話していて楽しいですよね。
アイコンタクトが苦手、人の目を見て話すのが苦手、という方は、目と目のちょうど間くらい(こめかみあたり)から鼻にかけて逆三角形があることをイメージして、そこを見ましょう。人の目を見ることが苦手な方は、逆に目を見ることを意識しすぎて相手に圧迫感を与えてしまうんです。でも、この「目と目の間」なら、ふんわり目元を見ている、という印象がつきます。
◆「聞き上手は話し上手」…じゃあ「聞き上手」ってどんな人?
聞き上手な方は「聞く:話す」を「7:3」の割合で行うといわれています。7割相手の話を聞いて3割自分の話をするのが、相手がいい印象を持つ比率なんですね。相手の話をしっかり聞けていると、気付けば「あの人話し上手なんですよね」とか「面白いんですよね」と言われる人になるのです。
話し上手と聞くと、ぺらぺらずっと話が続く人、と思うかもしれませんが、それだけではただの「話し好き」です。「話し好き」は話し上手ではない場合もありますが、「聞き上手」は話し上手です。その人と話していると話が盛り上がって、もっと話したいな……と思われるような、そんな人を目指しましょう。
ただ、相手があまり話をするのが得意ではない人の場合は、自分が「質問」や「共感」で7割くらい話している状況をつくり、あとの3割を相手に話してもらうバランスがいいですね。
◆聞き上手は、話を素直に聞ける
「話を素直に聞く」とは、「相手の話に意識を集中して聞く」ということとイコールです。たいてい聞くときに「あ、これ前も聞いたことあるな」「そういえば私の時はこうだった」など、どうしても自分のフィルターを通してしまいます。そうすると話を間違って受け止めてしまったり、知ったかぶって「それって○○ですよね、私聞いたことあります」といったことになってしまうのですが、これでは相手にも失礼です。
相手がきちんと話し終わるまで、もし知っている部分があったとしても全部素直に聞いて、きちんと相槌を打ち続けるというのが重要です。どんな話も、興味を持って100%意識を向けて聞けることは、本当に素晴らしいことです。聞いたような話であっても違う気付きや、違う広がりを見せるかもしれません。まずは「聞いてみる」ところから始めましょう。
◆ところどころ、褒めてみる
褒めたら「おだてている」と受け止められてしまうんじゃないかと思ったり、褒めることに躊躇してしまう方って結構多いんです。でも、私は、もっと素直に人を褒めたらいいんじゃないかな、と思います。
なぜなら、実際「褒められて嫌がる人」は、ほとんど見たことがありません。どんな人でも「自分のことを認めてもらいたい」という気持ちがあります。褒め上手は本当に得をします。
いわゆる「さしすせそ」ってありますよね。「さすがですね」「知らなかった」「すごーい」「センスいいですね」「そうなんですかね!」……これらは言い古されたようですが「使える鉄板フレーズ」であり、聞き上手のコツです。女性は知っている方も多いから素直に受け止められない方がいらっしゃるかもしれませんが、男性はわかっていても気分が良いのが本音ではないでしょうか。
◆褒めるときのコツは「事実を伝える」こと
「本心ではなく、おだてているのではないか」という印象にとられないコツとしては、「きちんと事実を伝えて褒める」ことです。
たとえば、「かわいい」と褒めるときなら、「今日かわいいね」だけだと、もちろん嬉しい方もいますが、人によっては「おだてられている」という印象を持つ方もいます。でもそこに、「今日の髪型すごくかわいいね」と、具体的な褒めポイントをプラスすることで、ぐっと本心から褒めている印象になります。日頃からよく人を見て、褒めるクセをつけていくといいですね。
褒めるのが苦手な人は、まずは事実を言うところからスタートしてみましょう。「そのイヤリングおしゃれですね」とか「髪切ったんですね」とか、気づきを伝えてあげるだけでも、相手は喜んでくれることでしょう。
◆感謝のコツ
「褒める」と同じくらい使いたいのが「ありがとう」。感謝の言葉ですね。
たとえば職場で、上司が部下に書類の作成をお願いしたときのシチュエーション。部下が「終わりました」と報告しにいくと、上司は部下の顔も見ずに「はい、置いておいて」とさらっと終わらせてしまう。そうではなく、相手の顔を見て一言「やってくれてありがとう」と言ってあげるだけで、ずいぶん相手にプラスの印象を与えることができます。
また、もし職場内に狙っている異性がいる場合は、直接伝えるだけでなく、周囲の方に「●●さん最近頑張ってるよね、素敵だね」と話してみましょう。第三者から本人に褒め言葉として「○○さんが褒めてたよ」と伝わってくるのって、嬉しく思うものです。ただし、本人にも折を見て直接褒めないと、「俺には言ってこないのになぁ……」と思われることもあるので、「直接褒める」と「周囲から攻める」の合わせ技にしましょう。
【反面教師に!嫌われる人の話し方】
◆口癖が「でも、だって、けど」
嫌われがちな人がつい使うのが、相手の話を否定する「でも、だって、けど」の3つの文頭フレーズです。すぐ否定すること自体も良くないですし、ガンコに「相手の話をしっかり聞かない」という意思表示にもなってしまいます。これは、どんな人とのコミュニケーションであっても好ましくないことです。
◆「思います」「したいんです」の使い過ぎに注意
もちろん会話の中の一部として使うのであれば問題ありませんが、あまりにも常に「ずっとやりたいと思ってるんですけどね」「彼氏にもっとこうして欲しい」など、自分の行動を伴わない言葉ばかり言っている人は、「で、あなたは何をしたの?」と周囲をいらいらさせてしまうことも。それよりは、可能なところは断定でお話するほうがいいです。
◆やんわり言うのであれば「クッション言葉」を使う
ただ、断定するよりもやんわりした言い方のほうが印象がいいのでは……と思う方も多いことでしょう。そういう方に是非おすすめしたいのは「クッション言葉」です。
ちょっと言いづらいことであれば、「差し支えなければ」「言いづらいことなんですけど」「恐れ入りますが」などの言葉を挟んでから、「こうします」と結論づけて話す。控えめでありながらわかりやすく、しっかりとした印象に繋がります。「~だと思うんですけどね」ばかりだと、結局その人は「言うだけでやらない人」に見えてしまうかもしれません。
笹西さんはさらに「聞き上手になるには、【相槌】と【質問】」が重要」と語ります。
この2つについて、次回、さらに詳しく解説します。
★次回はコチラ→ 「会話が続かない」から卒業!聞き上手がやっている「相槌」と「質問」のコツ
笹西真理
(社)日本マナーOJTインストラクター協会(JAMOI)、株式会社トゥルース代表。国際線CA、大手コンサルティング関連会社を経て現在に至る。関東・関西・九州を中心にマナー講師を束ね、年間約3000本の人財育成研修を行う。ちょっとした気くばりや相手に合わせる「ユアペース」を掲げ、「思いやりの心を行動で表す」手法を教育を通して広く伝えている。
(社)日本マナーOJTインストラクター協会 www.jamoi.jp
マナースクール Grace www.grace-school.jp
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