上京して5年。ふとした瞬間に感じた、地元にいたときとの違い。
毎日慌ただしく準備をして仕事に行き、帰ってきてバタンキューの生活をしていたら、あっという間に経っていた5年の月日。5年って、「生まれてから幼稚園になるまで」と同じですから、そう考えると感慨深いものがあります。
さて、そんな上京組のわたくし、ですが、たまにふと思うのです。「あぁ、私東京に染まったな…」と。きっと上京組の皆さんなら共感してくれるはず!! ということで、今回は「東京に染まったと感じた瞬間8選」をお届けします。
「東京に染まったな」と思った瞬間8選
①原宿を無心で歩いていることに気づいた
原宿で用事を終え、駅まで歩いているときのこと。ふと思いました。「あれ? 私いま無心で歩いてたな…」と。原宿といえば、地方に住む中高生の多くが一度は観光で訪れたことがあるor訪れてみたいと思っている場所と言っても過言ではないはず。かく言う私も同じで、子どもだった小学生のときも、少し大人に近付いた高校生のときも、原宿に来るたびに目に映るものひとつひとつに魅力を感じていたものでした。
それがどうでしょう。当時より大人になってお店の対象年齢から外れたというのものあるのかもしれませんが、竹下通りを無心でズンズン歩き、目的地へ向かっています。原宿は今でも私にとって魅力的な街ではあるけれど、そんな街でさえも無心で歩けるほど身近な存在になってきたようです。
②無性に自然が恋しくなる
地元に住んでいた頃は、テレビで、ピクニックのできる公園や登山コースの紹介などを見るたびに思っていました。「なんでわざわざ山に行くんだ…? 暑いし虫出るし、てかそもそも山なんて横見ればあるじゃん!」と。世の中、山のすぐそばに住んでいる人ばかりではないというごもっともなツッコミが聞こえてきそうですが、ずっと山に囲まれて生まれ育ったので、本当にわからなかったのです。そんなに自然摂取したいのかなぁと。
でも今ならわかる!! 無性に自然を摂取したくなる感覚が!!!
毎日ビルを横目に通勤し、オフィスの中でパソコンと向き合っていると、大自然の中に身を置きたくなる瞬間がありますよね。木に囲まれた、空気の澄んだところに行きたいなぁ…と思ったとき、あぁ私もその感覚がわかるようになったのかぁ、としみじみしたものです。
③次の電車が10分後と知ってちょっとイラっとした
東京に来て一番変わったこと。それは、電車の時間を調べなくなったことかもしれません。私の地元は電車が1時間に1本が基本で、時間帯によってはそれ以上に間隔が空くことも。駅のまわりにも何もない&家までも遠いため、乗り遅れてしまったら最後、ひたすらプラットフォームで待つしかないのです。
それに対し、数分~どんなに長くても十数分に1本は走っていることが多い都内の電車。電車の時間を調べなくても駅に行きさえすれば乗れます。そんな生活に慣れきってしまったため、待つのがとても苦手になりました。次の電車が10分後と知りイラッとした自分を感知した瞬間、「地元では1時間以上待ってたのになぁ…」と思い出し、東京に染まったのを自覚したのでした。
④「人少ないな」の感覚が違う
スクランブル交差点やターミナル駅、その他諸々人が密集しがちなところ、「今日人少ないな、あぁ平日だからか」なんて思いがちですが、正直人は少なくない。なんなら地元で一番混雑する場所の土日より全然多かったりします。特にスクランブル交差点は金曜夜や土日はかなり混雑しますから、それと比べれば当たり前の話ではあるのですが、「人少ないな」と感じるラインが地元にいた頃とすっかり変わったような気がするのでした。
⑤地元のスーパーでスマホ決済ができず、カゴに詰めたものが買えなかった
クレジットカードだけでなく、QRコード決済などスマホ1台あれば買い物ができる時代。普段行くお店がQRコード決済対応店舗ばかりということもあり、お財布は持たずスマホだけ持って買い物に出かけることも多くなりました。
地元に帰省し、母の代わりにスーパーへ買い物に行った時のこと。野菜とお米と、それから納豆。今日食べるお菓子も少し選んで、いざレジで「お願いします」と出そうと思った瞬間、なんだか嫌な予感がしました。
その予感は的中。そのお店は、現金かクレジットカードしか使えないお店だったのです。当たり前にスマホで払えると思っていたため、慌ててお財布を取りに家まで引き返したのでした。支払い方法の対応有無に都会も田舎も関係ないのかもしれませんが、やはり全国展開のお店とローカルなお店は勝手が違うように感じました。
⑥車移動の感覚にビビる
「徒歩10分か~、まぁでも全然歩けるよね」と普段なら歩くところを、実家に帰ると車移動が当たり前。なんなら徒歩10分どころか5分の距離でも車出したりするのでビビります。街灯が少ないところや、熊が出るところは安全のためにも夜間は車で移動したほうが良さそうですが、昼間でもバンバン車を使っている家族に驚いている自分に気づくと、「私感覚変わったかも」と感じずにはいられません。
⑦すれ違った人に挨拶されて即座に反応できなかった
「挨拶をしましょう」と言われて育ったとはいえ、地域の人に挨拶をするという習慣がすっぽり抜けてしまったのが正直なところ。ずっと住んでいる地域であれば近所に顔見知りの方がいることもありそうですが、そうではない身としては社内や知り合いに会ったときぐらいしか挨拶をしなくなってしまいました。
そんな筆者、地元に帰省した際すれ違った方に「こんにちは」と声をかけられ、即座に反応できず…。慌てて「こ、こんにちは!」とちょっぴり裏返った声で返したということがありました。全員知り合いぐらいの感覚の地元と、他人感覚が逆に礼儀とも言える今住んでいる場所。真逆の特性を持っていますが、筆者はすでに後者に慣れてしまっているようです。
⑧8両編成の電車に驚かない
駅のプラットフォームで聞こえてくる「次の列車は、短い8両編成で参ります」というアナウンス。何気なく聞き流すようになっている自分に気づいたとき、これまた衝撃です。だって、地元で8両なんて有り得なかったんだもの!! 2両編成は当たり前、時間帯によっては1両のときもあったりなかったり。というかそもそも降車するときボタン押さないと降りられないんですよね。上京組、電車で地元との違いを感じがちです。
都会と田舎、どちらが良いという話では決してないけれど、上京するまでは当たり前だったことに驚きを感じたとき、自分自身の変化を自覚しますよね。みなさんの「東京に染まったなぁ…」と感じた瞬間は、どんなときですか?(平田真碧)