「退職」って受け入れてもらえるか心配…
退職すると決めたら、まずは会社に退職の意思を伝える必要があります。でも、いざ上司に報告するとなると、「なかなか伝えづらい…」と悩む方も多いんじゃないでしょうか。立つ鳥跡を濁さず。退職後に顔を合わせる機会がなくなるとしても、できれば円満に退職したいですよね。
ここでは、株式会社ビズヒッツが退職経験のある男女320人を対象に行った「職場への退職の伝え方に関する意識調査」の結果をランキング形式でご紹介していきます。退職を考えている方はもちろん、そうでない方も、今後のためにぜひ参考にしてみてください。
「退職報告する際に悩んだこと」は?
「退職報告をする際に悩んだこと」を聞いたところ、このような結果になりました。まずは7位から4位までを見ていきましょう!
7位 退職時期をいつにするか
6位 言葉遣い・話の切り出し方
5位 現場に迷惑がかかること
4位 相手の反応が不安
やっぱり、報告をする相手や、これまで一緒に働いてきた同僚への影響や、自分の退職への反応が気になって悩む人が多いようですね。それでは3位から1位チェックしていきましょう。
3位 慰留されたときの返し方
・引き留められることが分かっていたので、押し切って退職できるか(25歳 女性)
・以前「辞めたい」と伝えたときに引き留められたので、退職したいときに辞めさせてもらえるかが心配でした(30歳 女性)
上司に退職の意思を伝えると、「辞めないで」と慰留されてしまうケースも多々あります。「職場の人手不足」「上司が管理能力を問われる」といった理由がこうした状況の背景にはあるようです… 引き止めてくれたことへのお礼を言った上で、「退職の意思は変わらない」ときっぱり伝える勇気が必要ですね。
2位 伝えるタイミング
・繁忙期以外の時期や、上司の機嫌がよくて予定がない日を見定めること(26歳 女性)
・忙しい上司だったため、伝えるタイミングや時間に悩みました(28歳 男性)
・タイミング。「遅すぎても早すぎてもダメだろう」と、時期はものすごく考えた(38歳 女性)
「タイミング」に悩まされる人も多いようです。一般的には、退職希望日の1〜3ヶ月前に退職意思を伝えるのが目安とされています。多くの会社が就業規則で「退職意思を報告する時期」を定めているので、退職を決めたら就業規則を確認しましょう、そうすれば切り出すタイミングへの不安はグッと少なくなるかもしれませんよ。
1位 退職理由の伝え方
・「他にやりたい仕事がある」という退職理由でした。「今の仕事に満足していない」と受け取られないよう、どのように話すか悩みました(23歳 女性)
・退職理由をどのように伝えれば納得してもらえるか悩みました(32歳 女性)
・給料や人間関係に不満があって辞める際、本当の理由を言っていいものなのか悩みました(37歳 男性)
「本音を伝えてしまうと気まずくなるのでは」派と「本当の理由を誤解なく受け取ってもらうにはどうしたらいいか」派で悩みが分かれました。「他にやりたい仕事がある」などのポジティブな理由の方が受け入れてもらいやすいかもしれません。「会社への不満」など、ネガティブな理由だとやっぱり気まずくなりますし、「改善するから!」と引き止められる可能性も上がるので、ストレートに伝えないのが無難かも。
「上司に退職の意思を伝えた時期」は?
「上司に退職の意思を伝えた時期」を聞いたところ、1位が「退職1ヶ月前(36.6%)」、さらに2位に「退職3ヶ月前(20.9%)」、3位に「退職2ヶ月前(17.2%)」とつづく結果になりました。退職1〜3ヶ月前に退職意思を伝えた人が多いようです。
後任選びや引き継ぎを考えると1ヶ月は常識の範囲内でギリギリの時期。「外部から公認を採用する場合、2ヶ月はほしい」というのが人事担当者の本音とも言われますし、「有給消化期間」のことも考えると、遅すぎず早すぎないのが2ヶ月。余裕を持ってこれらをこなせるのが3ヶ月というのを考えると、会社のルールにもよりますが、退職1〜3ヶ月前の間に報告するのが妥当かもしれませんね。
「退職の意思を上司に伝えたタイミング」は?
「退職の意思を上司に伝えたタイミング」で最も多かったのは、1位「勤務時間中(32.6%)」でした。「あらかじめアポを取り、上司が指定した時間に個室で話した」結果、勤務時間中になったというケースが多いようです。店舗勤務の場合は「お客さんの少ない時間帯に声をかける」というケースが見られました。どちらにせよ、「上司が忙しくない時間帯を狙う」「上司の都合に合わせる」のがおすすめです。
次に多かったのが2位「終業後(30.9%)」。実は「退職も含め、勤務時間中に業務外のことを話すのはよくない」と考える職場もあります。そうした場合や、「時間をもらいたい」とアポイントを取った結果終業後になったという人が見られました。終業後はオフィスに人も減って上司に話しかけやすいですし、落ち着いて話せるのかもしれません。
他にも3位「定期面談の時(10.6%)」など、自分の環境に合わせて話しやすいタイミングを選んでいる人が多いようです。
「退職理由を正直に伝えたか」?
「退職理由を正直に伝えたか」と聞いたところ、正直に伝えた人が67.2%で、7割近くになりました。最終的には正直に伝えている人が多いようですね。ただ、ネガティブな理由だと、やはり最後の最後に職場の人とギクシャクしてしまう可能性が高いので、無用なトラブルを避けるために無難な言い回しを考える人も一定数いるようです。
正直に伝えた人と、正直に伝えなかった人の具体的な理由をそれぞれご紹介していきます。
■正直に伝えた理由
・上司が親身になって話を聞いてくださったからです(24歳 女性)
・隠すほどの内容ではなかった。また慰留されたくなかったので、嘘偽りなく退職の理由を伝えました(28歳 女性)
・これまでお世話になった会社なので、嘘ではなく正直に前向きにお伝えしたかった(36歳 男性)
「隠すような理由ではなかった」「お世話になった上司に嘘をつきたくなかった」といった回答が寄せられました。「進学・留学」「新しい目標のため」「家庭の事情」「体調不良」と言った理由の場合は理解を得やすいので、正直に話してしまっても大丈夫そうですね。
■正直に伝えなかった理由
・一番の理由が、上司が嫌だったから。本人に「あなたが嫌だから退職します」と伝える勇気がなかった(22歳 女性)
・本音を言うと相手が気を悪くすると思ったので、ある程度オブラートに包んで説明しました(28歳 男性)
「職場や人間関係への不満」が原因で退職する人は、本人に直接伝えるわけにもいきませんし、自然と正直に伝えるのを避ける結果になっているようです。
目指せ円満退職!
いかがでしたか? 退職の際にはいろいろなところに気を配る必要があるようですね… 職場の人の都合や気持ちに配慮をすることが、お互いに傷つかない退職への第一歩です。心置きなく新しい人生へと踏み出すためにも円満退職を目指しましょう♡(石川智香子)
情報提供元/Biz Hits