つい卑屈になってしまうという人が自信を持つために試すべき4つのこと
なかなか自分に自信が持てないというのは一般的にありがちですが、どうしても卑屈になってしまうのは、少し根深いところに原因があるもの。そのほとんどは、環境ではなく自分の内面に解決策があらからです。そこで今回は、「つい卑屈になってしまうという人が自信を持つために試すべき4つのこと」をご紹介いたします。
■他人と自分を狭い要素で比べない
自分に自信があるかと聞かれて、「あります!」と堂々と胸を張る人もいれば「別に自信ないし……」と口をにごす人もいますよね。これは自己評価の高低によるものです。しかし、自己評価は常に一定のものではありません。周囲の人たちとの社会的比較によって変化していくものです。そのため、あなたが自分に自信がある人たちと自分を比べると、自己評価が不安定になってしまいます。その結果、自分はダメだと自らレッテルを貼ってしまう結果に。もしもあなたが卑屈になりがちなら、あまり他人と狭い要素で比較せず、「自分は自分」と堂々とするように心がけましょう。
■過去の失敗を自分の責任だと決めつけない
なかなか自信を持てないという人の中には、過去に深く傷ついた経験やトラウマを持っている人も少なくありません。そういった人のほとんどが、自分のせいだと反省し自責の念を持っているようです。心理学者のハイダーは、“ナイーブ心理学”という独自の考え方から原因の帰属を自分にするか環境にするかで、捉え方が大きく変わってくると主張しました。確かに問題の原因を自分のせいにすれば、自己成長は促されるかもしれません。でも、いつまでも自分を責め続けていると次の行動に臆病になってしまいます。そのため、ある程度反省したあとは、環境や誰かのせいにしたほうが、健全な精神状態を維持できるのです。
■自分は「こういう人だし」という思い込みをなくす
人には誰しも、自分は“こういう人”だという思い込みがあります。そういった確証によって自分に安心感を与えることができるからです。そして、周囲からもそうみられることを求めるようになります。これを心理学の世界では、“自己確証フィードバック行為”と言います。卑屈な人は、自分はこういうタイプの人間だという思い込みを持ち、自分の性格イメージを安定させようとする傾向にあります。そんな否定的な思い込みから自分を解放してみましょう。そうすれば、無視していた可能性に気づけるようになり見える世界も変わってくるはずです。
■他人に同意する練習をしてみる
もしもあなたが、周囲から拒絶されるのが怖くてなかなか自分を好きになれないというタイプなら、簡単な方法があります。それは、相手の意見に同意することです。心理学者のジョーンズらは、相手に“同意的コミュニケーション”をとる人は、人間関係を重視する環境においては好意を持たれやすいという実験結果を提唱しました。そのため、まずはあなたが「わかる~!」「私も同意見です」と、相手の発言に賛同するように心がけましょう。あなた自身が拒絶される可能性が減り、自己防衛的態度をとる必要もなくなるでしょう。
おわりに
自分を好きになれないという考えの裏にあるものは、「自分を守りたい」という感情であることがほとんどです。自分の本当の姿をさらけ出すことは、誰でも勇気がいるものですよね。でも、謙虚を通り越して卑屈なままでいると、他人との付き合いが浅くなり、人間関係も発展できずに終わってしまいます。もしもこれを改善したいと考えるなら、自ら心を開く努力が必要になります。もちろん、焦る必要はありません。ゆっくりで大丈夫。そこには発見や感動が待っているはずです。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。