30代の働く女性に向けたファッション誌『Domani』。2015年のファッションの方向性を教えてもらったところで、美容やモデル、ヒット企画などについても聞いていきます!
★1回目のインタビューはコチラ→ ヒット企画連発!Domani編集長が予測する2015年春夏ファッションの行方
★2回目のインタビューはコチラ→ Domani編集長が分析!元祖ギャル世代・35歳前後のファッションはどこへ向かう?
Woman Insight編集部(以下、WI) 美容について、2014年に目立って変化したことはありますか?
吉川 美容についてもファッション同様、「透明感」のある肌づくりというのは引き続き人気なのですが、唇に色が帰ってきましたね。やはり女っぽさを否定せず受け入れられる自信の現れであったり、服がで女らしさを主張しないぶん、唇で女っぽさを足すバランス感覚なのだと思います。
WI 確かにカラーリップは若い女性のパンチが効いたものだけでなく、あちこちで見かけました。
吉川 あとはDomaniならではの傾向かもしれませんが、「おしゃれな体」と「大人の美脚のつくり方」という特集がすごく人気だったんですよ。単純にダイエットして細くなりたいんじゃなくて、服がシンプルなぶん、それを着こなせるおしゃれな体や脚が重要になってきているのかなと思います。服が似合う体をもつことって、どんな贅沢なものを身に着けるよりも、実は贅沢なことですよね。そこをあきらめずにチャレンジしようとしている女性たちです。
WI 『Domani』にはカバーモデルの知花くららさんがいらっしゃいますが、モデルさんの目立った動きはありましたか?
吉川 知花さんは変わらず鉄板人気なのですが、専属モデルの渡辺佳子さんが産休を終えて戻ってきました。出産を経たことで、より人間味が増したというか、女性として魅力が深まったという声をよく聞きます。あと絵美里さんのヘルシーさにも人気が集まってきていますね。それこそ、彼女は「おしゃれな体」なんです。非常にバランスがいい。
WI スタイリストさんで人気の方はいらっしゃいますか?
吉川 石毛のりえさんですね。この方はミラネーゼっぽいコーディネートがお得意なんですが、「好きなコーディネートランキング」の常連です。色も形もベーシックなのに、その組み合わせがすごく素敵。「こんな組み合わせの仕方があったんだ」っていう発見が、読者の方にもあるのだと思います。
WI 2014年のヒット企画はどれでしたか?
吉川 やはり「たった8枚」とか「たった5色」とか、限定枚数の着回しがすごく人気ですね。また11月号で「大人のベーシック論」という、わずか4ページの読み物ファッション企画があったんです。それが読者アンケートの好きな企画で1位になりました。大特集を抑えて、4ページの読み物が1位になるのは、かなり珍しいことです。あとはファッションエディター・吉川 歩さんとスタイリスト・山﨑ジュンさんの私服コーディネートの特集も人気です。吉川さんはきちんとトラッド派、山﨑さんはこなれたモード派とテイストは違うんですが、どちらも読者の方からの支持が高いですね。
WI やはり私服というのは、リアリティがあるという点で人気なんでしょうか。
吉川 あとは、Domaniをつくっているスタッフがどういう人たちなのかを知りたいという気持ちもあると思います。それでなおかつおしゃれだから、参考になるぞっていう。
WI Domaniに掲載されている内容と、そのつくり手自身のファッションが必ずしも一致していなくても、特集が面白ければいいとは思うんですが、読者目線でいうと、DomaniスタッフがDomaniで提案しているようなファッションを実際にしていて、しかもおしゃれだとうれしいですよね。
吉川 説得力も増しますからね。読み物は「35歳のお金」や「35歳の京都」など、切り取って保存できる「35歳のリアル」シリーズがとても人気でした。
WI それらがヒットした理由ってなんでしょう?
吉川 “35歳”に絞った視点が良かったようです。「35歳の京都」も、渋いセレクトがいいと、好評でした。
WI 「女子旅」みたいに「女子」って広くくくってしまうと、薄くなっちゃいますもんね。
吉川 そうですね。“35歳”に絞ったことで、誰もが知っておくべき「王道」つまり「表」と、通だから知っている「裏」を、両方ご紹介できたかなと思っています。この「表」と「裏」というのはファッションでも人気の切り口になっているんです。若いときは「表」だけでよかったのが、「裏」も知りたくなるのが30代だと思います。
WI 「裏」をわかったうえでの、あえての「表」というチョイスもできますもんね。
吉川 モノでも旅でもそうなんですが、30代になって余裕が出てきたから、「表」も「裏」も楽しみたいという欲がアップしているのかなと思います。
WI 2015年にDomaniで仕掛ける予定のことはありますか?
吉川 ちょっと話題づくりにチャレンジしてみたいと思っています。「Domaniって、読むと役に立って、面白いんだけど、ちょっと派手さに欠ける?」と言われることもあるので(笑)。読んでくださった方の満足感は引き続き高めていきたいと思っているんですが、読んだことのない方にも手に取って頂けるきっかけづくりをしようかなと。
WI ヌードだったりスクープだったり、キャッチーだけどちょっと下世話なものの方が、話題になりすいイメージですが……。
吉川 Domaniらしく知的さと上品さは失いたくないので、どんな話題づくりができるかを考えていくのが、今の課題です(笑)。
Domaniらしさを保ちつつ、話題づくりをしたいという吉川編集長。私も、アパレルブランドさんから「Domaniをお手本に服をつくっています」と言われたことがあるほど、本当にファッションについて真面目に考えてつくられている面白いファッション誌なんです。この良さを知らない人にも、ぜひ伝えていきたいものです!(安念美和子)
★1回目のインタビューはコチラ→ ヒット企画連発!Domani編集長が予測する2015年春夏ファッションの行方
★2回目のインタビューはコチラ→ Domani編集長が分析!元祖ギャル世代・35歳前後のファッションはどこへ向かう?
【編集長インタビューシリーズ】
※CanCam編集長が語るトレンド予想。今年は空前の○○ブームが来る!
※AneCan編集長が気づいた、AneCan世代の価値観の決定的な変化。そして2015年への展望。
※Oggi編集長のビジョンは時代に合った2015年版仕事服の提案。その中身とは…
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※2015年、SAKURA編集長が提案するのは「○○だけどおしゃれ」なライフスタイル
※NO.1美容誌『美的』編集長が流行を予測する”一石二鳥”アイテムの正体
【去年(2013年)の編集長インタビュー】
第1回→ 30代の働く女性の2013年をDomani編集長が解説!「最大のヒットアイテムは○○○」
第2回→ Domani編集長が分析!「2013年、なぜ30代の働く女性にスカートがブレイクしたのか?」
第3回→ 30代の働く女性が変わってきた!Domani編集長が実感する「賢い」生き方
【あわせて読みたい】
※【女子のリアル平均】20~30代女性が今までに「振られた回数」は、意外にも平均○回