肌荒れ、むくみ、疲れやすい、だるい……。こんな症状に悩まされている人は、“内臓”が冷えている恐れあり!
『Oggi』の人気連載「美人をつくる、ココロとカラダの診察室」、9月のテーマは夏の肌荒れの原因にもなっている「内臓冷え」。
「内臓冷え」について、冷え性外来の第一人者の渡邉賀子先生(麻布ミューズクリニック 名誉委員長)は、「夏は気づかないうちに冷たいものを飲んだり食べたりしています。『冷たいものは飲んでいない』という人でも、夏は湯豆腐ではなく冷奴、温かいおそばではなく冷やし中華にそうめんと、意外と冷たいものを摂っているんです」と話しています。
皆さんも、こんな冷え生活を送っていませんか?
■スムージーは常温で。朝一は“温かいもの”に
美容や健康に良いと、朝食の定番となっているスムージーやヨーグルト。実は内臓を冷やす原因になっていることも。「朝、最初に口にするものを温かいものにするだけで変わります。人肌に温めた白湯やはちみつレモン、豆乳などがおすすめです」(渡邉賀子先生)。朝食の習慣がない人も胃腸が冷えやすいので、温かい物を飲んで出かけるのが良さそうです。
■外と室内の気温差は、衣服で調節をすべし!
外で大汗をかいたところに、室内の強い冷房は心地よいのですが、それにより体が冷え、体調を崩す原因になります。首、肩甲骨、二の腕が温度センサーの役割をしているので、オフィスでは衣服やストールなどで、この部分を冷やさないようにしましょう。また、汗だくで濡れたインナーが室内で冷たくなる前に、着替えるだけでも意外と体を冷えにくくする予防効果もあります。
■帰宅後は、シャワーで済ませず入浴を
夏は、さらっとシャワーで済ませたいところですが、バスタブで温まることが大事。それ以外では、漢方を取り入れるのもひとつ。「セルフケアで改善できなければ、内臓冷えは漢方薬の得意分野です。体を温め、胃腸をケアする『人参湯(にんじんとう)』や胃腸を温めて肌にもいい『黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)』などを処方することが多いですね」(渡邉賀子先生)。
自覚しにくい内臓冷えは、放っておくと冷えが進み、生理痛、頭痛、肩こり、腰痛などの痛み症状から、アレルギー症状、うつっぽい&落ち込むなどのメンタル症状にも発展してしまうことがあります。
“冷えは女性の大敵”とはよく言いますが、薄着や冷たい食事に冷房と、夏こそガンガンに体が冷えやすい環境にあるので、ストールを持ち歩く、冷房の効いた場所では温かい物を飲む、帰宅したら湯船につかる……という“温め生活”を心掛けましょう。(さとうのりこ)
(『Oggi』2014年9月号)
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