【栄養士監修】ダイエット中もOK!太りにくい焼肉の食べ方

ダイエット中の焼肉ってOK?NG?食べ方のコツをご紹介

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ダイエット中は焼肉を食べてはいけない、と泣く泣く諦めている方も多いはず。実はダイエット中でも食べる部位や食べ方さえ気をつければ、食べに行ったっていいんです! むしろ、肉には美容面でも欠かせないたんぱく質がたっぷり含まれていることをご存知ですか?

今回は、健康サポート&ダイエットアプリ『あすけん』の取締役で管理栄養士でもある道江美貴子さんに、ダイエット中の焼肉の食べ方のコツや、おすすめ部位を伺いました。

教えてくれたのは…道江美貴子さん

株式会社asken 取締役、管理栄養士 道江 美貴子(みちえ みきこ)
女子栄養大学栄養学部卒業後、フードサービス大手の(株)グリーンハウスに入社、これまで100社以上の企業で健康アドバイザーを務める。2007年、AI食事管理アプリ『あすけん』の立ち上げに参画し、現在は事業統括責任者を務めるかたわら、テレビ・ラジオへの出演や雑誌やウェブメディアでの栄養監修等、幅広く活躍中。著書には23年4月に上梓した「結局、これを食べるが勝ち-国内最大級の食事管理アプリ『あすけん』公式-」(ワニブックス)のほか、「なぜあの人は、夜中にラーメン食べても太らないのか?」(クロスメディア・パブリッシング)などがある。

「結局、これを食べるが勝ち-国内最大級の食事管理アプリ『あすけん』公式-」ワニブックスより

ダイエット中って焼肉を食べてもOK?NG?

「毎日でなければ食べても問題ありません。メリハリをつけることも、ダイエットにおいては大事なことです。月に1〜2回程度のご褒美に、ということなら全く問題はないでしょう。その際、お肉だけではなく、野菜やキムチなど野菜もしっかり摂るようにしましょう」

ダイエット中の摂取カロリー目安とは?

ダイエット中の摂取カロリーの目安は体格によって異なるため、個別に計算する必要があります。目安として厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準2020」に、性年代別の摂取エネルギー目安が出ています。ダイエットをしたい場合は、ここから200~300kcal程度引いた数値を目安にするのがよいでしょう。

1日の推定エネルギー必要量(身体活動レベル「ふつう」の場合)

  男性 女性
15~17歳 2,800kcal 2,300kcal
18~29歳 2,650kcal 2,000kcal
30~49歳 2,700kcal 2,050kcal
50~64歳 2,600kcal 1,950kcal

PFCの目標値の出し方

・たんぱく質(P)=(目標摂取エネルギー×0.2)÷4
・脂質(F)=(目標摂取エネルギー×0.3)÷9
・炭水化物(C)=(目標摂取エネルギー×0.5)÷4

例:23歳女性の場合。目標摂取カロリーは、2,000kcal-300kcal=1,700kcal。必要なたんぱく質を算出したい時、(1,700×0.2)÷4=85gとなる。


ダイエット中でも安心♡ヘルシーな肉の部位

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ロースやヒレは霜降りが少ないのでダイエット向き。レバーやハツ、ハラミなどのホルモン系はカロリー、脂質共に少なく栄養素も豊富。

ロース

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 122kcal 12.2g 8.6g

肩ロースは肩〜背中にかけた部位。リブロースはあばらの部分。やや筋が多いですが、脂肪分が適度にあって風味がよく、赤みとのバランスも良いためダイエットにも向いています。

ランプ

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 85.2kcal 13.2g 3.68g

お尻に近いもも肉で、きめ細かく柔らかい肉質が特徴。適度に脂身がありますが、赤身が多くさっぱりとした上品な旨味を味わえます。タンパク質が豊富で脂質が抑えめと、ダイエット向きの部位。

ヒレ

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 106.2kcal 12.3g 6.48g

脂肪が少なめ、きめも細かく非常に柔らかい部位。1頭につき少量しか取れないため、希少かつ高級ですが、カロリーがかなり低いうえにタンパク質もしっかり摂れるのでダイエット向き。

シマチョウ

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 66kcal 9.8g 3.4g

ホルモンの代表格で、脂がたっぷりでコシのある歯応えです。濃い甘味があり噛みしめるほど味わい深くなるのが特徴。別名「マルチョウ」「テッチャン」。ジューシーなのに脂質がかなり少なく、100kcal以下と意外とローカロリー。よく噛んで食べるので満足感も高め。

レバー

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 71kcal 11.8g 2.2g

なめらかな歯触りが特徴。特有の濃厚なコクと甘味を感じられます。火を通し過ぎるとパサパサになり食べにくくなるので注意が必要です。カロリー・脂質ともに低めかつ鉄分が豊富なため、生理中やダイエット中は積極的に食べたい部位。

ハツ

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 77kcal 9.9g 4.6g

筋繊維が細かく、コリコリとして歯切れが良い部位。脂や臭みは少なく、味は淡白。ビタミンB1、B2などが含まれるので美容にも◎。カロリーも低く、脂質も抑えめかつ栄養価も高いのでダイエットには最適な部位。


食べ過ぎはNG!ダイエット中はできれば避けたい肉の部位

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特に食べ過ぎに気をつけてほしいのが、焼肉といえば定番のカルビや、サーロイン。脂質が多いのでダイエット中は控えめにしたいところ。

カロリーの低い部位

カルビ

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 203kcal 8.6g 19.7g

カルビは韓国語で「あばら骨の肉」の意味で、一般的にばら肉のことを指します。食感は少し固め、コク深く脂身の甘みが強く美味しいのですが、その反面脂質量がかなり多いのでダイエット中は食べ過ぎに気をつけたいところ。

タン

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 191kcal 8g 19.1g

弾力がありサクサクとした歯応えの肉質で、上品な甘味を感じられます。根元にいくほど柔らかく、舌先になるほど固くなるのが特徴。焼肉では特に人気の部位ですが、意外とカロリーと脂質が高いので食べ過ぎ注意。

ハラミ

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 173kcal 8.9g 16.4g

ハラミは、横隔膜の肉を指します。肉厚で柔らかくジューシーな肉質が特徴。濃厚なコクと旨味があり、赤身肉のように見えますが、実は内臓! 内臓系としてはカロリーが高いのが盲点。味付けの濃いタレではなく、塩などシンプルな味付けにするとカロリーが抑えられてよいでしょう。

ミスジ

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 165kcal 10.26g 14.88g

肩甲骨の内側に位置するかた肉の一部で、 牛一頭から3kgほどしか取れない希少部位。動かないので、霜降りが入り柔らかい肉質が特徴です。脂質量とカロリーが高めなので、食べたとしても薄切り数枚でストップするのが良さそう。

サーロイン

  エネルギー タンパク質 脂質
一人前(60g) 185.2kcal 10.44g 16.64g

きめ細かくやわらかい、ヒレに並ぶ高級部位。形もよく大きさの揃った切り身を切ることができることから、焼肉というより、ステーキとして食べるのが定番です。脂質量が1日の許容範囲を超えてしまっているため、ダイエット中はできるだけ避けるのがベター。もし食べる時は脂身を切り落とすなどの工夫が必要。

※栄養素はすべてあすけん調べ
出典元:農林水産省


太りにくい食べ方のコツ

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ダイエット中に焼肉を楽しむなら、食べ方に工夫を。食べる順番や、野菜の摂り方など少しの意識で罪悪感を減らして!

食前にスープを飲んで食欲を落ち着かせる

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「メインのお肉の前に、まずはスープをオーダー。空腹の時って食欲が暴走して、つい無心で食べがち。スープなどの水分を先に摂ることによって、食欲も落ち着くので爆食防止にもなりますよ」

サラダや野菜を一緒に食べる

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「焼肉前にサラダを食べるのは非常にいいことです。お肉と一緒に野菜を焼いたり、サンチュで巻いたりと、お肉単品ではなく、できるだけ野菜と一緒に食べるとバランスもよく罪悪感も減らせます」

アルコールは甘いお酒や炭酸は避ける

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「ビールなどのアルコール類には食欲を増進させる効果があるので、ボディメイク中は控えるのがベター。もし飲むなら1日2杯程度に抑えて、飲み過ぎを防ぎましょう。焼酎やウィスキーなどの蒸留酒であったり、甘くないお酒がオススメです。また炭酸には胃を活性化し『ぜん動運動』が活発になり、これまた食欲を増進させる効果があるので、食べ過ぎを防ぎたい時は炭酸以外が良いでしょう」

ご飯は少〜中サイズならOK

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「ご飯などの糖質を完全にオフするダイエット方法もありますが、健康的にダイエットするなら糖質、脂質、たんぱく質をバランスよく食べるのが大前提。漫画のような大盛りは避けるとして、小〜中サイズなら食べてもOKですよ」

 

食べすぎなければ大丈夫!野菜やご飯もバランスよく

食べ方や、食べる部位を選べば、焼肉はダイエット中でも食べられちゃいます。お肉だけでなく、キムチや野菜もあわせて食べることで栄養バランスも120点。ただ食べ過ぎ・飲み過ぎてしまうと本末転倒なので、腹八分目をぜひ意識してみてくださいね。

※栄養素は管理栄養士の監修のもと算出しています
取材・文/齋藤奈々