そろそろ夏の終わりが近づいてきました。
猛暑がひと段落したと思ったら台風ラッシュ、もとからあった暑さでの寝苦しさや食欲不振も重なって体調がよくない……と、もう限界! な人も多いのではないでしょうか。
そんなたまった夏の疲れ、そのまま秋に持ち越してしまうといつまでもだらだらと体調不良になってしまいがち……。
夏の疲れとひと口に言っても、「夏バテ&過労タイプ」「栄養不足タイプ」などなど、さまざまなタイプがありますが、どんな疲れにも共通で大切にしたいのは、すべての健康の基本、「睡眠」!
夜にしっかり熟睡できる、時間帯別理想の過ごし方を『美的』10月号よりご紹介します。
【朝6時頃】朝起きたらまずやるべきこと
起床は毎日同じ時間がベスト。睡眠時間のズレが慢性的になると眠りのリズムが乱れます。ご注意を。
そして朝起きたら、太陽の光を浴びる習慣をつけましょう。
起床後4時間以内に窓から1m以内に入って光を浴びることで、約25時間ある体内時計のズレを正すことができます。
【昼12時頃】昼に眠気を感じない方法
昼食後にやってくる眠気の原因のひとつは、「食事による血糖値の上昇」。白米やパスタ、パンなどの炭水化物は、血糖値を急激に上げる食品です。血糖値の上昇を穏やかにするには、野菜やたんぱく質を最初に食べて、炭水化物を最後にするのがポイント。できれば炭水化物の量も控えめにすると、眠気が抑えられます。
また、昼寝をするなら、眠気を感じる前に。眠気を感じてから昼寝をすると、深い睡眠に入ってしまい、夜の睡眠の妨げになってしまうことも。イスに座ったまま5分目をつぶるだけでも脳を休められます。
【夕方17-18時頃】運動で体温をアップ
起床から約11時間後のこの時間は、人間の深部体温が最も高く、元気な時間帯。この時間帯に軽い運動をして体温をさらに上げておくと、体温低下の勾配が大きくなり、寝つきがよくなります。社内の移動でできるだけ階段を使ったり、イスに座ったまま背筋を伸ばしたり、肩甲骨をまわすだけでも効果的。
可能であれば、帰りにひと駅歩くだけでも効果的。疲れていても、帰りの電車での居眠りは、夜の眠りを浅くしてしまう原因です!
【夜20時頃】電気は控えめに
起床後16時間後に分泌されるメラトニンですが、テレビやパソコン、スマートフォンなどのブルーライトや明るい照明を浴びると脳が覚醒してしまい、メラトニンの分泌が抑制されて睡眠の質の低下につながります。
家に帰ったら、理想は電気は間接照明などに切り替えること。テレビやパソコン、スマホをまったくみないのも難しいですが、少なくとも眠る前1時間は使用を控えたいところ。
【夜22時頃】最も深い眠りに導く入浴方法
入浴は、就寝1時間前に、38~40℃のお湯で20分程度の半身浴を行うのがベスト。良い睡眠のためには深部体温を下げる必要があります。入浴すると深部体温は上がりますが、お風呂から出ると徐々に体温が下がり、自然な眠りに導いてくれます。
【夜~22時半頃~】毎日の「入眠儀式」を
好みの香りのアロマオイル数滴をティッシュなどにたらして香りを楽しむ、など、就寝前にリラックスできる行動を毎日繰り返していると、それをすることで自然に眠りモードに入ることができます。
また、人間は柔らかい生地にふれていると筋肉がゆるめられリラックスできるというデータがあるので、パジャマや寝具を肌ざわりのいいものにするのもおすすめ。
【それでも眠れないとき】
妙に頭が冴えて眠れない……そんなときは、脳が興奮し熱がこもった状態です。柔らかい保冷剤やアイス枕をタオルで包み、耳から上の後頭部(大脳の部分)だけを冷やしてみましょう。ぐっすり眠れるはずです。
ここまで毎日習慣づけられれば、だいぶぐっすり熟睡できるようになるはず。毎日しっかり眠って夏の疲れをしっかり取っていきましょう!(後藤香織)
★詳しくは『美的』2016年10月号(小学館)に掲載
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