【くら寿司の秘密】待ち時間なし、皿は重ねない…斬新な回転寿司革命がスゴすぎ!

2015年現在、全国で約360店舗を展開する回転寿司チェーン「くら寿司」。今でこそ当たり前になった格安寿司を広めた立役者とも呼べるお店です。Woman Insightではそんな「くら寿司」を大特集!

大体月に2回はくら寿司へ行き、ひとりで10皿、プラスサイドメニューのラーメンとスイーツまでいただいちゃう、Woman Insight編集部の鈴木梢がお届けします!!

突然ですが、「35」と聞いて何の数だと思いますか? 都内のくら寿司店舗数? いえいえ、そうではありません。

実はこれ、くら寿司が保有する特許の数。ちなみに商標登録数は168件。

なぜこんなにも特許や商標登録を保有しているのか……今回はその謎に迫ります。

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◆今では当たり前なものが、実はくら寿司考案なんです!

皆さん、回転寿司というとどんな様子を想像しますか? これはかなり人それぞれだと思います。

中央に板前さんがいて、お寿司が流れるレーンがそれをぐるりと囲む様子。板前の姿は見えずレーンに沿ってボックス席が並ぶ様子。カウンター席のみで構成される様子……。

ちなみに「くら寿司」の場合。厨房が見えないところに配置され、レーンのみがそこから出ており、それに沿ってボックス席が並んでいます。

上から見るとアルファベットの「E」に見えるため、「E型レーン」という名前。

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そしてこの「E型レーン」、考案したのはくら寿司の社長である田中邦彦さん。

それまでの回転寿司といえばカウンター席が主流。サッと手軽に食事を済ませたいサラリーマンがずらりと席に並び、家族連れはもちろん女性には利用ハードルが高く、「落ち着く」という表現には程遠い場所でした。

「どうしたら回転寿司を落ち着ける場所にし、利用しやすいと思ってもらえるだろうか……」

悩んでいた田中社長が通りがかったのが、ファミリーレストラン。家族連れや女性客などがボックス席でリラックスして食事をしている風景を見て「これだ!」と思いました。回転寿司も厨房と客席を分け、ボックス席を増やそうと。

「板前さんが目の前にいると緊張する」なんて女性の悩みも解消され、家族連れのような大人数でも安心して利用することができるようになり、ボックス席&「E型レーン」の導入は成功したのです。

 

◆「お皿で食べた量がバレるのが恥ずかしい」なんて時代は終わりました

回転寿司といえば、積み重ねたお皿が特徴的。でも女性の場合「食べた量を見られるのは恥ずかしい」という気持ちがありませんか?

そこでくら寿司で開発したのが「水回収システム」。中には水が流れており、ここにお皿を入れることで洗い場へ自動的に流れていくようになっています。しかも入れたお皿の枚数が自動でカウントされるのです。画期的!

つまり、くら寿司ではテーブルにお皿を重ねる必要がありません。

利用する人は皿がなくなるのでテーブルを広々使うことができ、お店側としてはお皿を数え間違えるリスクはなくなり、すぐお皿が回収されるため店舗での皿保有数も少なくて済むようになったそう。一石三鳥くらいあります……!

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「『水回収システム』を導入してみると、お子さんが『私がお皿入れる!』と言っている姿をよく見かけるようになったんです。もっとゲーム性を持たせたものにすれば、お皿を入れるのが楽しくなるし、もう1皿食べよう(5皿で1回ゲームができる)と思ってもらえるのではと思い、『ビッくらポン!』を導入しました」(広報担当・辻明宏さん(※「辻」の字は点1つのしんにょう))

「ビックらポン!」とは、水回収システムにお皿を5枚入れるとタッチパネルでゲームが始まり、当たりが出ると上のボックスから景品が出てくるというもの(下写真)。

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「ビックらポン!」は有名なアニメやマンガ、キャラクターなどとの限定コラボアイテムが登場することでも話題となっており、かなり好評なのだとか。くら寿司のサイドメニューをリアルに再現したストラップを集めていた私ですが、ついついこれのためにもう1皿食べてしまうタイプの人間です。

ちなみに、そもそもこのメニュー注文用のタッチパネル(「タッチで注文」)も、くら寿司が回転寿司業界の中で初なんです。

 

◆驚くべきIT化! よくある悩みは、ほとんど解消されてます

回転寿司の良さといえば「席に着いたらすぐに食べ始められる」ところですが、くら寿司はそもそもお店に入る段階からお客さまをできる限りお待たせしない仕組みづくりがされています。

それが「時間指定予約システム」。携帯端末を利用して事前に席の予約をしておけるサービスです。これも回転寿司業界初!

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医療機関などで使用されていたものからヒントを得て、2002年4月より導入されました。現在スマートフォンの場合は専用アプリを、フィーチャーフォン(ガラケー)の場合は専用サイトを利用して予約することができます。

しかも予約は、10分単位で可能(※2014年4月から)。予約した時間に来店することで待たずに利用することができるのです。

 

◆「レーンに流れているお寿司は鮮度が……」なんて考えはもう古い!

くら寿司のレーンを見ていると、ドーム型のケースに入ってお寿司が流れてくるんです。これちゃんと名前があって、その名も「鮮度くん」。なんだかかわいらしいです。

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行ったことがある人はご存じかと思うのですが、お皿を押し込むとのせることができ、お皿の手前を上に持ち上げるだけでフタが開いてお寿司を取り出すことができるという優れもの。

つまりケースを一切触らずにお寿司を取ることができるのです! この「ワンアクションで使える」というところも、社長のこだわり。

それ以前にも寿司キャップ(プラスチックカバー)をつけていましたが、従来の形では製造者もお客さまもキャップを手でつかんで開閉しなければならず、手間がかかるものでした。

さらに、ノロウイルスなどの食中毒が猛威を振るうようになってきたという問題も。

「問題が発生する前に、一刻も早くカバーをつけなくては。しかし従来のものだと安全性も手間も解消できない……」

そこで新たにカバーが必要になったくら寿司は「より安全で、より便利に使えるケースを作ることはできないか?」と考え、急ピッチで開発が進められました。

そして2011年11月より導入。ウイルスや菌の付着からお寿司を守る安全で頑丈(ポリカーボネート樹脂製)なカバーと、お皿が簡単に取れる仕組みを組み合わせて「鮮度くん」が完成しました。ちなみに現在鮮度の管理は、ケースの上に埋め込まれたICチップで行われています。

回転寿司のIT化、ほんっとにすごいです!!

 

さらに、滞在時間からお客さまのニーズをリアルタイムで予測し、無駄なくお寿司を提供する「製造管理システム」など、くら寿司は常にお客さまがより利用したくなる店舗を目指してIT技術の導入を進めています。

日々進化する回転寿司は、ただレーンでお寿司が回ってくるだけじゃないんです。ぜひ実際に足を運んで、その便利さを体験してみてくださいね。

さて次回はついにお寿司の話! おすすめのお寿司の情報はもちろん、商品開発部オススメの食べ方アレンジなども登場します! ぜひお楽しみに。(鈴木 梢)

★【くら寿司の秘密】お酢も醤油も独自開発!こだわり抜いた「おいしさ」の裏側に密着

無添くら寿司
http://www.kura-corpo.co.jp/

 

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