仏教や仏像の知識がなくても、仏像と向き合った瞬間に背筋が伸び、心が洗われるような気分になります。
それならば、ほんの少し知識があれば、仏像をもっと深く感じられるかも……。
『和樂』11月号の「見仏の旅をもっと楽しむための仏像基礎知識」から、“基本の「き」”を見ていきましょう。
まず、仏像には人間の社会と同じように、序列や役割があるのだとか。
いちばん尊いのは「如来(にょらい)」。お釈迦様を象った仏像界の一期生で、すでに悟りを開いています。次は如来になるべく修行中の「菩薩(ぼさつ)」。人々を救うために尽力します。3番目は怖い表情をした「明王(みょうおう)」。正しい道に導くために私たちを叱咤してくれる仏様。最後は「天(てん)」と呼ばれる、仏像界の守護神です。