生理中ニキビがつらい…原因とケアすべきこと【形成外科専門医・西嶌順子先生監修】

生理前や期間中にニキビができるのは、なぜ?

生理前って、ただでさえ気持ちが不安定になりやすい…にも関わらず、追い打ちをかけるようにニキビがプツり。真っ赤に腫れたり、痛くなってしまったり、重症化することもありますよね。「女の子であるがゆえにコレは一生続くの?なるべく症状を抑えたい」と思う人もいるでしょう!

今回は、形成外科専門医・西嶌順子先生に取材を決行。気になる生理前から生理中にかけてのニキビの原因や、対策をまるっと解説してもらいました。

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西嶌順子(にしじま・じゅんこ)先生。1978年生まれ。『恵比寿形成外科・美容クリニック』 院長。形成外科専門医・看護師・助産師・保健師の幅広い知識を持つ。医師としてだけではなく自らの妊娠・出産の実経験から「正しい情報を知り10年後の肌、細胞、身体をより健やかに保ってほしい」という想いで等身大の情報を発信している。『「無駄なケアをやめる」 から始める美肌スキンケアの新常識大全』(宝島社)が現在好評発売中!

生理前や期間中はニキビができやすいのは本当ですか?

「ハイ、できやすいです。生理はエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類の女性ホルモンの作用によって引き起こされます。生理前は皮脂の分泌を促すプロゲステロンが増えるため、肌が脂っぽく、不調が起きやすいという理由です」(西嶌先生)

生理前や期間中だからこそケアすべきポイントは?

「通常時よりも肌は敏感になっています。より刺激がないような優しい、低刺激のスキンケアアイテムを使ってください。油分を乗せると二キビが悪化する可能性があるので、日焼け止めやファンデーションはリキッドではなく、パウダータイプのものを使うのも良いでしょう。ケミカルなものは、ニキビが自然治癒しようとするときの妨げになるので、ナチュラルなコスメを選ぶことも大切です。

生活面においては、いつもよりも睡眠時間を長めにして、最低6時間以上は確保しましょう。また、生理前に緊張感やイライラが増長してしまう人は、リラックス効果を高めるために五感のうちの複数に対して刺激を与える方法が効果的です。アロマオイルで嗅覚を刺激しながら、好きな音楽を聴いたり、映画を観たりするのも良いでしょう」(西嶌先生)

日常からできるニキビ対策はどのようなものがありますか?

「敏感肌や乾燥肌が常態化していると、生理中のホルモンバランスの乱れが顕著に肌に出やすいです。肌を健やかに保つためには、インナーケア(食事など)・アウターケア(スキンケアなど)・ライフスタイル(ストレスやデジタルデバイスなど)の3つの要素を、少しずつ改善していく必要があります。

とりわけ、日本人女性は欧米に比べて化粧品を使いすぎている点が、肌あれを引き起こす大きな原因と言われています。クレンジングや保湿剤には界面活性剤が含まれているものも多いので、むやみに多用しているとかえって肌にとってダメージとなることも。よりシンプルに、肌のためを考えた引き算ケアを提案していきたいですね」(西嶌先生)


西嶌先生、ありがとうございました!生理が来る2週間前くらいから肌のコンディションが悪くなりやすかったのですが、西嶌先生のお話から明確な理由がわかりました。センシティブな期間中だからこそ、好きな食べ物をチョイスしたり、癒しの香りを嗅いだり、五感を刺激しながら自分の身体を労わってあげようと思います。

細胞レベルで肌を整えるための、今までの常識が覆ってしまうような目からウロコの知識がたくさん詰まった西嶌順子先生の初著書『「無駄なケアをやめる」から始める美肌スキンケアの新常識大全』(宝島社)が好評発売中です。ぜひお手にとってみてくださいね!

また、日常の肌ケアに関しては「大人ニキビができた…原因・症状・対策スキンケア【形成外科専門医・西嶌順子先生監修】」でも詳しく紹介しているので、併せて参考にしてみてください。

西嶌順子『「無駄なケアをやめる」から始める美肌スキンケアの新常識大全』(宝島社)192ページ/1,540円(税込み)
取材・文/佐々木菜摘