コロナ禍によってリモートワークが普及したことによってライフスタイルが一変した方は多いのではないでしょうか。特に、出社や対面での会議が減ったことで「外見に対する意識」が変わったという人が多いかもしれませんね。
今回はそんな「リモートワークの服装とメイク」について、株式会社ビズヒッツがリモートワーク経験のある女性500人を対象に行ったアンケート調査をご紹介します。今後のリモートワークの参考に是非してみてくださいね。
リモートワーク時の服装は「カジュアル」が約半数
リモートワーク時の服装を聞いたところ、部屋着・スウェット・ワンマイルウェアなどの「カジュアルスタイル」が49.4%で、約半数という結果に。ジャケットは着用しないなど、「出社時よりややカジュアル」な人も4割を超え、43.2%でした。一方で「出社時と同じ服装」という人は7.4%で、少数派です。それぞれの回答ごとに意見を聞きました。
◆「カジュアル」派の意見
- 誰に見られるわけではないので、部屋着の方がリラックスして仕事ができます(20代)
- 子どもがいるため、すぐ家事にうつれるように(30代)
- 着替えるのが面倒。洗濯物が増える(40代)
カジュアルな服装を選択する人の意見としては「きっちりした服を着たり洗濯したりするのが面倒」「楽だから」という意見が多数寄せられました。他にも「トータルで時短になる」という声もありました。オンオフの切り替えにきちんとした服が必要でなければ、やはりカジュアルが楽でいいですよね。
◆「出社時よりややカジュアル」派の意見
- かっちりした服装を家でするのは疲れるが、カジュアルにしすぎると急なオンライン会議などがあったときに困るから(20代)
- 部屋着だと気合が入らないため、外に出てもおかしくない格好になって作業をしている(30代)
- リラックスして仕事が出来るから(40代)
カジュアルスタイルで過ごせれば心も身体も楽ですが、カジュアルすぎると急なオンライン会議が入ったときに対応に追われたり、気持ちの切り替えが難しい場合もあります。だったら初めから備えて、「部屋着からは着替える」という人も多いようです。
◆「出社時と同じ」派の意見
- 仕事モードにスイッチを切り替えるために、あえて出社時と同じ服装をしています(20代)
- 基本的に出社時に服装の指定がなく、出社の有無に関わらずカジュアルな服を着ているため(30代)
- 会社でドレスコードが決められていて、リモートでも守る必要があるから(40代)
リモートワークでも出社時と同じ服装をしている人からは、出社時と同じ服装にすることで「仕事モードに切り替えたい」という回答が目立ちました。また、「リモートでもドレスコードを守るのが会社のルール」「普段の出社時からカジュアルスタイルだから、在宅勤務でも服装は変わらない」という意見もありました。
オンライン会議時の服装、1位は「上半身のみきちんと」
続いて、オンライン会議のときの服装について聞くと、「上半身だけを出勤時のようにきちんとした服・きれいめの服」にするという人が250人と、半数にのぼりました。2位は「全身スーツやオフィスカジュアル」、3位以下は「普段着(外出できる服装)」「上半身のみ普段着」と続きました。
◆「上半身のみスーツorオフィスカジュアル」派の意見
- カメラに映る上半身のみ、シャツにジャケットを羽織っています(20代)
- 上半身だけスーツです。下はスエットだったりします。立ち上がれないですが…(30代)
- カメラに映る上半身はオフィスカジュアルなブラウスなど、下半身はスウェットなどを着ている(40代)
カメラを意識して上半身だけ「出勤時・出勤時に近い服装」「きちんとした、きれいめの服装」をしている人がほぼ半数となりました。回答数が多かった具体的な上半身アイテムは「ジャケット」「シャツ・ブラウス」「きれいめニット」など。ボトムスは「パジャマのまま」「部屋着」「楽なスウェットやデニム」などにしている人が多数でした。
◆「スーツorオフィスカジュアル」派の意見
- ビジネスカジュアルで、ジャケットを必ず羽織ります(20代)
- オフィスカジュアルが多いです。カメラの前で立つ可能性を考えて、念の為下半身もそれらしい格好をします(30代)
- スーツ。もしくはスーツと同等のきちんとした印象を与えるワンピース(40代)
上半身だけではなく全身を「出勤時・出勤時に近い、きれいめの服装」にするという人も多くなりました。中には、「時計やアクセサリーまでしっかりつける」という人も。ボトムスにも気を使う理由としては、「カメラの前で立つ可能性があるから」などがあげられました。
◆「普段着(外出できる服装)」派の意見
- オフィスカジュアルよりややカジュアルめな格好。万が一下もみえてると恥ずかしいので上下(30代)
- 休みの日にスーパーとかに行く時のような格好。パーカーとジーパンとか(40代)
- ややカジュアルな服装で、上半身だけではなく下半身もすぐにそのまま外出できるような服装(50代)
普段着(外出できる服装)が54人で3位。「もともと出社時もカジュアルなので、オンライン会議でも同じような服装」という回答も複数寄せられました。また、「社内会議ではカジュアルだが、社外の人との会議はきれいめな服にする」と、オンライン会議の相手によって服装を変えている人もいました。
◆「上半身のみ普段着」派の意見
- 上半身はカジュアルな私服。下半身は部屋着(20代)
- 元からカジュアルな服装でOKな会社だったので、部屋着ではないまでも、上半身だけ普段着に着替えます(30代)
下は部屋着のまま「上半身だけ、カジュアルすぎない普段着」に着替える人が35人で4位でした。ボトムスがきれいめだとシワが気になりますし、スキニーパンツなどだと苦しくなってしまうときもあります。そのため、極力ボトムスは気軽で楽な服にしておきたいという意図が伺えます。
◆「部屋着」派の意見
- 部屋着で化粧はせず、マスクのみ着用して顔だけ映るようにしています(30代)
- オンライン会議でカメラを使わない社風のため、部屋着(40代)
会議時でも全身を「部屋着、パジャマ、ワンマイルウェア」の状態にしているという人からは、「オンライン会議でも、カメラは使わず、音声だけだから」という声が多く寄せられました。カメラを使う場合でも、服は極力画面に入らないように工夫しながら、部屋着で参加する人もいました。
◆「デザインや色にこだわったトップス」派
- トップスを、華やかなレースや首元のデザインが凝ったものにしています(30代)
- 顔色がよく見える丸首のセーター(40代)
- 映る上半身は髪の色などなどにあわせたものにしている(50代)
「かっちり」「カジュアル」などのテイストに関わらず、トップスのデザインや色にこだわっている人もいました。具体的には、「カメラにうつる部分のデザインが凝ったトップス」「顔色が明るく見えるような色のトップス」などです。画面に映ったとき寂しく見えないように工夫しているようです。
リモートワークのメイク、「オンライン会議の時だけ」が1位
リモートワーク時にメイクをするか質問したところ、「オンライン会議のときだけする(174人)」が最も多く、ついで「出社時より軽めにする(137人)」という結果に。一方の「いつも通りする」「出社時よりしっかりめにする」人は合わせて112人で全体の2割ほどでした。オンライン会議実施時を除き、リモートワーク中は基本的に「ノーメイク」または「軽め」で過ごしている女性のほうが多いとわかります。
◆「オンライン会議のときだけする」派の意見
- オンライン会議で映る時以外は、肌を休める意味もあってメイクをしていません(30代)
- ノーメイクだと私と認識されないのではないかと心配で、いつも通りです(40代)
- メイクアップはしたくないのですが、顔色が悪く見えたりするので、マナーとしてしています(50代)
オンライン会議で顔を見られるときのみ、「すっぴんを隠したいから」とか「マナーだと思うから」と、メイクする人が多数。会議がない日にメイクをしない理由は、「肌を休ませたい」「面倒」「時間がもったいない」「化粧品代の節約」など。オンライン会議のときでも「ファンデなしでアイメイクのみ」など、フルメイクはしない人もいることがわかりました。
◆「出社時より軽めにする」派の意見
- オンとオフを切り替える為、家にいても多少メイクをする(30代)
- 画面も小さくそこまで画質も良くないので、しっかりメイクしても分からないので、最低限(40代)
- 面倒でいつものメイクより薄めにしてしまうけど、いきなり会議となることもあるので、メイクはしている(50代)
「出社時より軽めだけれど、メイクはする」という人が27.4%となりました。普段よりどれくらい軽いかは、「ファンデーションはしない」「ファンデと眉毛だけ」「アイメイクと色つきリップだけ」など人それぞれ。軽くでもメイクする理由としては、「オンオフを切り替えるため」「急な会議が入るかもしれないから」「ノーメイクだと乾燥が気になる」などが挙げられました。
◆「いつも通りする」派の意見
- 化粧をした方がモチベーションが上がるから。スイッチが入る気がする(20代)
- いつビデオ通話しても大丈夫な体制でいたいから(30代)
- だらしなくなりたくない。年齢的に、構わないと酷いことになってしまうのが嫌(50代)
いつも通りメイクをする理由は、「仕事モードに切り替えるため」「突然のオンライン会議に備えるため」などでした。「リモートワーク(オンライン会議なし)でも、出社時と同じ服を着る」ことの理由と似ています。「オンライン会議なしでも、出社時と同じ服装」と答えた人のうち67.6%が、「メイクもいつも通りする」と回答しました。
◆「メイクはしない」派の意見
- メイクのフィルター機能があり、簡単に化粧しているように見せてくれるから(20代)
- 化粧品代がもったいないから(30代)
- メイクが面倒くさいのと、その方が肌に良い気がするから(40代)
「メイクはしない」と回答した人からは、「面倒」「もったいない」「ノーメイクの方が肌にいい」といった意見が寄せられました。オンライン会議ツールに備わっているフィルター機能を活用し、すっぴんをカバーしているという人も。フィルター機能つきの会議ツールなら、画面上で眉やリップにメイク効果をつけたり、顔色を良く見せたりできます。
◆「出社時よりしっかりめにする」派の意見
- 眉やアイラインはしっかりめに描く方が写りがいいから(20代)
- 自分の顔の映りが良くないと悲しくなるからです(30代)
- カメラ映えするように意識してメイクする(40代)
「出社時よりしっかりメイクをする」と答えた人は、オンライン会議でのカメラ映えを気にしていました。カメラ越しにみた自分の顔に、「顔色が暗い!」とショックを受けた人もいるかもしれませんね。カメラ映りが良くなるポイントは「メリハリ」。「眉やアイラインをしっかりめに」「発色のいいリップを使う」「額を出す」などの工夫で明るく見せられます。
リモートワークで被服費が減った人は6割以上
最後に、リモートワークによる被服費の変化について聞いてみました。リモートワークによって被服費が減ったという人が多く、64.2%に達しました。出勤しないため、必要な服が減ったことや、「仕事の行き帰りに、ついショッピングに立ち寄ってしまうこと」がなくなったと考えられます。
アンケートの結果をまとめるとリモートワークの普及によって以前よりも周りの目を気にしなくてよくなったために、自分にとって1番の服装やメイクで仕事を出来るようになったという人が多いようです。
ラフな格好が落ち着くのか、仕事の時はある程度キチンとしていたほうが落ち着くのは人それぞれだと思います。今回の記事から、自分の働きやすさを服装やメイクから考えてみるのもよいきっかけかもしれませんね♪(山口彩楓)