えっ、こんなに!?若者の貯金額が意外! 15~24歳に聞いた、リアルなお金事情
お金の話ってとっても気になるけど、なかなか人には聞けないものですよね。何に多くお金を使っているのか、節約のためにしていることはあるのか、貯金はいくらあるのかなどなど…。
そこで今回は、SHIBUYA109 lab.が15~24歳の若者(通称:around20)を対象に行った「若者のお金に対する意識・実態」の結果をご紹介します!
月収の平均は約5.9万円!
まず初めに「1ヵ月あたりの収入」についてきたところ、平均金額は58,575円という結果になりました。男女別の平均を見てみると、男性は67,375円、女性は49,775円と、男性のほうが女性よりも17,598円高くなっていることがわかります。
昨今、男女間の賃金格差の話題が取り上げられることも少なくありませんが、around20の世代でもすでに差が出ている様子…。ただ、この世代で昇進による差が出るとは考えられにくいですよね。あくまで予想ですが、安全性の面から深夜帯などの時給が高い時間に働く女性が少ないことが理由のひとつに挙げられるのではないかと思います。
収入源1位は、やっぱりアルバイト!
また、「あなたの収入減となっているものを教えてください」と質問したところ、86.5%の人が「アルバイト」と回答しました。一方で、定額のお小遣いによる収入を得ている若者は18.7%とあまり多くはない様子です。
さらに、「フリマアプリによる収入を得ている人」は10.7%おり、割合的には多くはないものの、収入減のひとつとして定着しそうな予感。こちらの項目に関しては、男性が6.0%なのに対し女性が15.6%と、女性の値が男性の値の2倍以上になっている点にも注目です。
月収の使い道 1位は「交際費」
次に、「あなたのお金の使い道として最も多いものを教えてください(家賃や光熱費・交通費等ライフラインを除く)」と質問したところ、「交際費(23.5%)」が最も多く、次いで「貯金(14.5%)」「ファッション・アクセサリー(14.0%)」という結果になりました。
また、「各カテゴリにおける1ヵ月あたりの支出(直近1年間の平均金額)」を聞いたところ、「交際費」は15,125円なのに対して、「貯金」は17,075円という結果に。カテゴリ別の平均金額という点でみると、「貯金」が一番高い額になっているようです。
コロナ禍で「貯金」をする人が増加!
次に「あなたのコロナ禍で増えた、もしくは減ったお金の使い道を教えてください」と質問したところ、“コロナ禍で増えたお金の使い道”で一番多かった回答は「貯金」、“コロナ禍で減ったお金の使い道”で一番多かった回答は「旅行・レジャー」という結果になりました。
また、「書籍・漫画、TVゲーム・スマホゲーム」に関しては、グループインタビューにて「コロナ禍をきっかけに雑誌読み放題のサブスクリプションサービスを契約し、今まで読んでいなかったジャンルの雑誌も含めて定期的に読むようになった」など、おうち時間のお供への課金が増えている様子。
そして「交際費の減少」に関しては、通学する頻度が減少したことから、ふらっと友達と遊びに行く・外食をすることが大きく減少したことが影響しているよう。グループインタビューでは「外出自粛により友達と遊ぶことが減り、交際費をそのまま貯金に充てた」という声が多く聞かれました。
やりくり上手の秘訣は、SNSでの節約術チェック
主な収入源がアルバイトの報酬である若者は、シフトの増減が影響するため、収入が不安定になりがち。around20のみなさんは、どのようにお金のやりくりをしているのでしょうか。
「お金を有意義に使用するために行っていること」を聞いてみたところ、最も多い回答は「ポイントを貯める(58.5%)」、次いで「SNSで節約術をチェック(31.0%)」、「家計簿をつける(28.8%)」という結果となりました。
また、グループインタビューでは、Instagramで節約術をチェックしているという声が特徴的であり、「“手取り〇万円のOLの生活”等のタイトルの投稿をチェックしている」や「学生の服の着回し術や、月々の服にかけるお金などを参考にしている」という回答がありました。
さらに、アプリや手帳を活用し家計簿を日常的につけている若者も多いよう。日常的に支出を記録し、自分が何にどのくらいお金を使っているのかを“見える化”することで、支出の見直しを行っています。家計簿を記録する理由として多く聞かれたのが「浪費癖を直すため」。無駄遣いに対する抵抗感があることがわかりますね。
77.8%が貯金をしている!
30代、40代になると一定の貯金がある印象ですが、around20の世代は貯金をしているのでしょうか。
「現在の貯金状況」について聞いてみたところ、77.8%が「現在貯金をしている」と回答しており、うち47.8%が「不定期だが出来るときに貯金をしている」、30.0%が「定期的に貯金をしている」ということが明らかになりました。
さらに、グループインタビューでは「毎月の貯金額が決まっているわけではないが、月収のうち、月末に余った額を貯金している」「通常より収入が多かった時に、差額を貯金している」という声が多く、無理のない範囲で貯金をしていることが分かります。
around20の平均貯金額は約27.7万円!
一番気になるのはやっぱり“貯金額”ですよね! そこでズバリ「貯金の総額」について聞いてみたところ、平均は277,478円という結果に。
また、「貯金をしている理由」について聞いてみたところ、最も多い回答は「もしもの時のため(46.3%)」次いで「欲しいものがあるから(29.3%)」「貯金が楽しいから(23.5%)」という結果となりました。
「もしもの時のため」の具体的な内容について、グループインタビューでは「旅行に行きたいとか、何か大きな出費があるときのため」「留学など自分にチャンスが回ってきた時に、お金が出せるようにしたい」「パソコンなど、すごく欲しいけど高額なものがあったときに、貯金から支払えるようにするため」などが挙げられました。10年、20年後など遠い将来のためではなく、どちらかというと近い将来に起こりうる、ポジティブな“もしも”を指していることが分かりますね。
貯金はするけど投資は怖い
「若者がお金に関して不安に感じること」として「貯蓄や資産が少ない(49.3%)」の次に「お金についての知識がない(37.5%)」が挙げられており、知識がないことで起こりうる失敗に対するリスクを感じ、慎重になっていることがうかがえます。
また、グループインタビューで株などの投資に対する関心についても聞いてみたところ、男子は比較的関心が高く、学生の時点からゲーム感覚で始めている人もいますが、女子からは投資に対して不安や抵抗感を持つ声が多く上がりました。
最近では「 “スマホだけで簡単にお金を稼げる”などと謳った投資に関するSNSでの投稿を見かけるようになったが、怪しさを感じて怖い」という声も聞かれており、 “お金を簡単に稼げること”に対する不信感が強い傾向に。また資産運用に関しては、お金に対する価値観が異なる友人よりも、家族を中心に身近で信頼できる人のサポートを受けながら始めていきたいという声も聞かれています。
若者のお金の使い方を、所長が分析!
最後に、SHIBUYA109 lab.所長・長田麻衣の分析をご紹介。
普段からポイントをためる習慣があったり、コロナ禍で貯金をするようになったりと、今の若者は節約意識が強い傾向にあります。そのうえで「自分が価値を感じたものに対してお金をつぎ込み、それ以外はできる限り節約する」という“メリハリ消費”の特徴があり、無駄遣いや衝動買いによる浪費を回避することで、不安定かつ限られた収入を本当に自分が価値を感じるものに対して使えるよう備えておきたいという意識が強くみられています。
この“メリハリ消費”を実現するための節約術をグループインタビューで聞いてみたところ、「購入前に様々な情報をチェックし、自分なりに悩み切ってから購入する」という声が多く聞かれています。「価値を感じるもの」を見極める工程に時間をかけることで節約につなげていることが分かりました。商品カテゴリを問わず「通販では買い物かごにとりあえず入れておき、何日か情報収集・検討をする」「欲しいものがある場合はまずはSNSで必ず情報を集める」など、購入前の検討に時間をかけるのが今の若者の特徴です。
大人世代に比べると収入も貯金額も低めなaround20世代ですが、メリハリ消費でお金のやりくりをしている様子。自分のお金の使い方に不安があるという方も、もっと有効的なお金の使い方がしたいという方も、ぜひ今回の結果を参考にしてみてくださいね!(平田真碧)
情報提供元/株式会社SHIBUYA109エンタテイメント