俳優・太田基裕が毎回感じる役者の面白さって?前向きに捉えた自粛生活やファンへの想いも語ります【インタビュー後編】

CanCam10月号に出演中!太田基裕スペシャルインタビュー【後編】

今をときめく俳優たちが演じるCanCamオリジナルラブストーリーが完成♡俳優たちや演技の魅力を最前列より近い距離感で感じられる企画として、CanCam10月号で『舞台俳優たちの妄想キュン劇場』をお届けしていますが、お楽しみいただけましたか?

CanCam.jpでは、「変化は突然に〜彼とおうちで過ごす週末〜」で主演を務めていただいた、太田基裕さんのスペシャルインタビューをお届けします!誌面には載っていないカットも満載です♡

 

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cancam 舞台俳優 10月号 2.5次元 太田基裕 家 デート

──太田さんはどんな女性に魅力を感じますか?

太田 この質問久しぶりだな〜(笑)。若い頃は正直なところ、好みの髪型とかもあったんですけど……最近は未来を感じる人ですかね?共に生きていく、一緒に家庭を作っていくということの可能性を感じられる人。

 

──未来を感じられる人とは、具体的にどんな人?

太田 僕、甘えようと思ったら甘えちゃうタイプなんですよ。でもあまり甘えすぎるのも良くないってわかってきて、ある程度自分を律することができる相手の方がいいのかなと思いますね。全部任せっきりとかはよくない関係だなと思います。一緒に楽しめることは楽しんだり、2人で新しく興味を持てるものを見つけたり、そんなポジティブな関係だと素敵だなと思いますね。一緒に怠けていたら落ちていっちゃいそうじゃないですか。いろんなことに好奇心があるほうが楽しいかなと。……なんか結婚の話みたいになっちゃいましたね(笑)。

 

──今回の脚本が半同棲だったので深くなりましたね(笑)。今回の撮影は流れに任せていたそうですが、普段はどのように役作りをされていますか?

太田 台本を読んで自分が最初に感じたことをまずは大事にしながら、その作品における自分の立ち位置をいろんな角度で理解しようとして、それを稽古場で体現してみます。一番最初に受けた印象をすごく大事にしていて、そのまま最後までいくことが多いですね。

 

──現場で全然違ったということはないですか?

太田 原作ものではそんなに大きく違ったということはないかな?オリジナルの作品ではありますけど、全然違ったら違ったで、演出家さんと話し合って変えて作り上げます。でも自分の中では第一印象から大きく外れることはない。最初に感じたことに、稽古をしていく中でいろんなものが付け足されていく感じです。

 

──そうすると、もともと知っている作品だと逆に難しくなりますか?

太田 それが基本的にもともと知っている作品がないんですよ(笑)。わりと2.5次元作品にも出させてもらっていますけど、全部読んだことがなかった作品なんです。今まで読んだことがあるのは『ブラック・ジャック』ぐらいで(笑)、本当に漫画を読まなくて。全部ゼロからなので、毎回すごく新鮮な感覚で向き合えるんですよ。変に知識があったり、イメージがついていたりもなく、まっさらな状態から入れるので。そういう意味では得しているなと思います。周りには結構びっくりされますけど、原作を好きで演じる人とはまた違うアプローチができているのかなと思っています。

cancam 舞台俳優 10月号 2.5次元 太田基裕 家 デート

──今度ミュージカル『ローマの休日』に出演されますが、原作をご覧になったことは?

太田 観たことがないんですよ。これから観ますけど、「これが不朽の名作か〜」って新鮮に感じると思います(笑)。こういう自分が関わらない作品に出合えるのも、この仕事の面白いところですよね。その都度、自分の人生も豊かになっていけるっていう。

 

──今回は藤森慎吾さんとダブルキャストですが、もうひとり相手がいるというのは意識しますか?

太田 以前、ミュージカル『手紙』で演じた役がダブルキャストだったんですけど、今回はまた……面白いキャスティングですよね(笑)。楽しみな反面、自分と違いすぎて怖いです(笑)。役作りもまるで違うかもしれない。でも一緒に稽古をさせてもらうと思うので、すごくいい影響をいただけたらいいなと思うので、その辺は楽しみです。

 

──また新しい挑戦になりそうですね。舞台役者として10年が経ちましたが、役者を始めた頃にはこの役者人生を想像していましたか?

太田 10年間もやり続けるというのは本当に想像できなかったなぁ……。もともと舞台に興味があったわけじゃないし、むしろ学生時代はライブを観に行ったりとか音楽のほうが興味あったので。ありがたいことにミュージカル『テニスの王子様』できっかけをいただいて、それから色々とお仕事をいただいて……。それが今まで続いていつの間にか10年経ったという感じで(笑)。だから、当時は想像できなかったし、とりあえず目の前のこととどう向き合うかってことにばかり必死で想像する余裕もなかったです。正直この先も想像できないですね。10年後、はたして役者をやってるのか、自分でもわからない。

 

──今後こうなりたいというより流れに身を任せて?

太田 そうですね、流れですね。目指してるものはないと言えばないのかもしれません。

 

──これまで10年間役者をしてきて、演技のどこに魅力を感じていますか?

太田 演技って、相手役との心の交流的な部分があるわけじゃないですか?もちろん人によっても演じ方が違うし。その辺の心の機微や揺れ動くものとか目には見えないものや空間を共有しているというのは、すごく不思議な気持ちになるんですよね。舞台でのお客さんと役者の関係もそうだし。目の前に商品があるわけじゃないけど、何かを演じることによって、感動を与えたりなど見えないもので交流できるという感覚は、特に舞台をやっていると不思議だなと思うんですよ。それを共有できることが素敵だなって。毎回舞台に立つたびにしみじみと感じています。同時に、不思議なことをしてるな、不思議な仕事だなと。

 

──10年間舞台に立ち続けていても毎回感じるものですか?

太田 毎回です。ファンレターもいただきますが、もらった相手の顔を知らないわけじゃないですか。だけど、舞台を観て「ここのシーンのここの台詞が素敵で響きました」とか書いてあるのを見ると、会ったこともないけど、こうやって繋がるのがすごいことだなと毎回思うんですよね。こういう仕事じゃないとできないことだなって。その人がその瞬間だけでも感動したり、救われた気持ちになるんだったら、きれいごとに思われるかもしれないけど、「役者をやっていてよかったな」と思いますしね。

 

──太田さんがファンを大事にしていると感じるのもそういうことなんですね。

太田 どうなんですかね?(笑)別にどっちが上とかないじゃないですか?常に同じ位置でいれたらそれでいいじゃん!と思っていて。一緒に同じ瞬間を刻んでいけたらいいなと思っているので、僕は「俺について来い」みたいなタイプじゃない。劇場で出会えたのも一つの縁だし、そういう縁が続いていけばいいなと思っているだけです。

cancam 舞台俳優 10月号 2.5次元 太田基裕 家 デート

──そんなファンの方々とも自粛期間中は会えなくなりました。そのときに何か心境の変化はありましたか?

太田 今はSNSで何かしら発信して繋がることができる時代だから、SNSにかなり助けられた気がしました。SNSでの交流がなかったら家でずっと一人で孤独を感じますし。ファンの方もなるべくそういう気持ちにならないように、何かできたらいいなというふうには考えていました。ちょっとでも前に進もうとしてる姿をファンに見せることができたら、孤独が少しでも和らぐんじゃないかと思って、Twitterをまめに更新したりして。全然大したことじゃないんですけど、試行錯誤していました。普段からやれよって話ですけどね(笑)。

 

──仕事と並行して続けるのは難しいですよね。10年間で何もない期間がこんなに続くこともなかったのでは?

太田 そうなんですよね。台本も全く手元にない状況はなかなかないので。そういう意味では、この期間に自分の時間も大切にできたし、ポジティブに考えるとすごくいい時間でした。いろんなことを勉強する時間にもなって。僕的には充実した時間になりました。

 

──すぐにポジティブに考えられました?

太田 やっぱり最初の方はちょっとしんどかったです。「どうなるんだろう」という不安もあったし、家でやれることなんて……と思っていたので、「うわ〜どうしよう」って(笑)。

 

──最初の頃、生クリームを作っていたのは迷い?(笑)

太田 そうそう!(笑)家で何していいかわからなくて、「よし、生クリーム作ろう」って。手で混ぜていたので、めちゃくちゃ時間がかかって「何だこれ!」って思いました。結局ハンドミキサーを買いましたし(笑)。でも暇つぶし。とにかく暇をつぶしたいからやってました。でも楽しみを見つけ始めてからそういう苦しみもなくなって。

 

──演技ができなくてもどかしい、ということは?

太田 それが、あまり。こう言うとがっかりされるかな?(笑)台本が手元にあれば演技のことを考えるけど、あえて今は考えなくてもいいかなと。もっと自分がイキイキと生きるということにフィーチャーした方がお芝居にもいい影響があるんじゃないかという意識もあったんです。だから、自分が興味のあることにトライしてみるという時間にしていましたね。

 

──何をしていたんですか?

太田 今まで気になっていたけど流していた歴史とか、気になっていたことを調べたり勉強していました。そういえば近現代史を知らないと思って、本を買ったり、池上さんの授業を一通り全部観たり、絶対に普段だったらしないことを色々と(笑)。お芝居をしていると、結構そのことで頭がいっぱいになっちゃうので、あまり他の情報を入れてこなかったんですよ。今ならいろんなことをインプットできると思ったので、調べたり、メモしたり、勉強をして。いろんなことを知ることができて楽しかったです。

 

──ご自身で作った曲をTwitterにアップしたりしていましたよね。

太田 そうですね。もともと音楽が好きだし、大学生の頃にパソコンのソフトで曲を作って遊んでいて。久しぶりにそのソフトをいじり始めたら、だいぶグレードアップされていて。どんどん面白くなって、いろんな機材を買ったりして、知り合いのミュージシャンに教えてもらったりして……。せっかくならファンの方にも共有して楽しんでくれたらいいなと。アップするとなると、音楽だけだと少し寂しいし、誤魔化せないなと思って(笑)、もっと視覚的にも楽しめるように映像も勉強して編集して。プロみたいなものじゃないですけど、やり始めたら意外とその作業がすごく楽しくて。役者って、役作りという意味では0から1ではあるけど、台本と決まった台詞があるというところからスタートしているから、決まったメロディもなければイメージもないという状態からものを作ることが、久しぶりですごく新鮮だったんですよ。0から1にする作業がすごく面白いなと思って。

 

──あっというまに時間がすぎそうですね。

太田 朝方まで没頭したりしていました。でも途中で「あ、これ健康に良くない!」と思って、なるべく早く寝るようにしていましたけど(笑)。自粛期間中は本当に時間の制限がなかったから、朝まで没頭するみたいな楽しみ方もできたのはよかったなって。

 

──音楽で表現は続けていた、と。

太田 そうですね。そういう意識が途切れなくてよかったなと思います。

 

──現在、『ボーイズ・イン・ザ・バンド〜真夜中のパーティー〜』が公演中ですが(※取材中は公演直前)、今、プライベートで癒しの瞬間は?

太田 稽古に行くときとか、晴れた日に外を歩けることが幸せですね。太陽の光を浴びられるのが本当に幸せです。これまではそんなに空を見上げなかったのに、今は見上げますもんね。「あ~空きれいだな。このまま日向ぼっこしたい」って(笑)。でもこれもまた慣れてくると忘れちゃうんですよね。忘れないようにしたいと思います。

 

今後の活躍も見逃せない太田基裕さんは、CanCam10月号に登場中!本誌では、太田さんの演技を写真で楽しめちゃいます。サイン入りポラのプレゼントもあるので、ぜひチェックしてください!

 

インタビューの前編&ムービーはこちら

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太田基裕PROFILE
1987年1月19日生まれ、東京都出身。2009年ミュージカル『テニスの王子様』で舞台デビュー後、舞台作品を中心に幅広く活躍中。
●公式Twitter @motohiro0119
●公式サイト https://otamotohiro.com
●『ボーイズ・イン・ザ・バンド〜真夜中のパーティー〜』に出演中!
【日程】8月21日(金)~23日(日)/大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
8月27日(木)~30日(日)/東京都 なかのZERO 大ホール
【原作】マート・クローリー 【演出・上演台本】白井晃
【出演】安田顕/馬場徹、川久保拓司、富田健太郎/浅利陽介、太田基裕、渡部豪太/大谷亮平、鈴木浩介
【公式サイト】https://www.bib-stage.jp
●ミュージカル『ローマの休日』に出演が決定! 【上演日程】10月4日(日)~10月28日(水)/帝国劇場
【原作】パラマウント映画「ローマの休日」 【脚本】堀越真
【演出】山田和也 【音楽】大島ミチル 【作詞】斉藤由貴
【出演】朝夏まなと/土屋太鳳(Wキャスト)、加藤和樹/平方元基(Wキャスト)、太田基裕/藤森慎吾(Wキャスト) 他
【公式サイト】https://www.tohostage.com/romanholiday/
カットソー¥18,000(ティーニー ランチ<ウィザード>)、その他/スタイリスト私物
撮影/神戸健太郎 スタイリスト/小島竜太 ヘア&メイク/田中紫央 取材協力/佐藤則子 文・構成/田中涼子