耳が痛い…「自分の失敗や欠点と向き合えない」人、どうすればいい?

耳が痛い…「自分の失敗や欠点と向き合えない」人、どうすればいい?


「自分の失敗や欠点と向き合えない」人、どうすればいい?

人間誰にでも欠点はあるもの。でも、なかなかそれを受け入れるのには勇気がいりますよね。だからと言って自分と向き合わずにいると、同じところを堂々巡りしてしまいます。一体、どうすれば受け入れられるのでしょうか。そこで今回は、自分の失敗や欠点と向き合えないときにどうすればいいかをご紹介いたします。

■自分の中のマイルールや考え方のクセを知る

アメリカの臨床心理学者アルバート・エリスは、間違った固定観念を修正して、より現実に適応しやすくなる論理療法(ABC理論)を提唱しました。これは出来事(A)を、直接結果(C)としての感情や行動として結びつけずに、信念(B)を自覚するという内容です。自分の中の固定観念を知り、それに縛られて行動しないようにすることに主眼を置いています。意外と自分で自分の自由を狭めている人は多いもの。自分の中の思い込みやマイルールを知ることで、私はこんな風に考えているんだと理解することが、自分と向き合うための第一歩なのです。

 

■固定観念や規範にとらわれずに感情を見つめる

心理学にはヒューリスティックという概念があります。これは人が判断や意思決定をするとき、無意識に経験に頼ってしまう法則のこと。中でも社会的な規範を守ろうとしたり、誰かに期待された通りの答えを出そうとしたりすることを代表性ヒューリスティックと言います。こうした規範にとらわれてしまうと、自分の本音やネガティブな要素から目を背けようとしてしまうのです。つまり、自分の感じたことや考えたことが悪いことだと勝手に解釈したり、恥ずかしいことだと判断して抑えこんでしまうのです。そうならないために正しさで判断せず、自分のありのままの感情や価値観を受け入れるようにしましょう。

 

■自分のネガティブな面を紙に書き出す

社会心理学者ティモシー・ウィルソンは、書くという行為には、ネガティブな考え方のサイクルをポジティブな考え方のサイクルへと変化させる力があると述べています。もしもあなたが、自分と向き合えないと感情にフタをしてしまうようなら、思い切ってネガティブな面を紙に書き出してみましょう。最初はマイナスなことや嫌な部分から。そしてだんだんとポジティブな面やいいところへシフトしていくのです。実は、書くことは自分自身の感情と向き合うことでもあり、考え方を再構築する効果があるのです。書き出しているうちに、いつの間にか自分を受け入れている自分に気づけるはずです。

 

■視点を変えて自分の負の部分を正の部分へ昇華させる

人それぞれコンプレックスはあるもの。それが自分と向き合う上での障害となることは少なくありません。しかもコンプレックスは、無理して改善しようとすればするほど悪化したり、別の要素が悪目立ちするように。そこで、考えを変えてみましょう。自分の素晴らしい個性や隠れた長所として受け入れるてみてください。そして「これが自分だ」と素直に受け入れましょう。実は短所は、少しだけ発想を変えるとすぐに長所になる要素を多分に秘めているのです。例えば、せっかちな性格であるなら、スピーディーであると捉えることができますよね。このようにひどい欠点であればあるほど、TPO次第で尊敬される美点に変わることも少なくありません。自分のいい面を悪い面と解釈しなければ、向き合うこともたやすくできるはずです。

自分と向き合うときに大切なことがあります。それは、良い悪い・正しい正しくないといったものさしで判断をしないということ。重要なのは、自分の内面や感情のクセを知り、そこから悩みや迷いを解決するという道筋をつくることなのです。短所は長所でもあり、逆もまた然りだと言えます。視点をどこに置くかによって、向き合えなかったことも受け入れられるようになる場合も少なくありませんからね。(脇田尚揮)

脇田尚揮
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。

 

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