最近「なんとなく寝苦しい」「眠りが浅いなあ」と感じている、あなた。もしかするとそれは、5月特有の「じめじめ湿度」が原因かもしれません。
4月〜6月にかけての時季は、1年で最も湿度が高くなる時季。専門家によれば、湿度が高いと眠りの質が下がり、疲れがとれにくくなってしまうのだそう。
梅雨入りを控えたこの季節、心地よく眠るためには何に気をつけたら良いのでしょうか? 睡眠改善・美容インストラクターの高橋昭子さんに教えていただきました。
■梅雨入り前でも要注意!5月の「じめじめ度」は年間最高値
「まだ5月だし、梅雨には早い」と油断していませんか? でもじつは、5月の湿度も結構あなどれないのです。
株式会社メディプラスが気象庁のデータを基に算出した「年間における、じめじめ度(湿度指数)の全国平均値」によると、全国の湿度指数が120%を超える時季は4〜6月。
中でも5月が最高値(湿度指数157.4%)を記録することが明らかになりました。
上のグラフによると「じめじめ度(湿度指数)」が高い季節は、
・4月(142.5%)
・5月(157.4%)
・6月(136.2%)
となり、たしかに5月がトップになっているのが分かります。
梅雨のシーズンという印象が強い6月だけでなく、じつは5月もかなり「じめじめ」を感じやすい季節なのですね。
■湿度が高いと「眠りの質」が下がりやすい。その理由は?
じめじめする季節に気をつけたいのが、睡眠不足。布団に入ってもなかなか寝付けなかったり、長めに寝ても疲れが取れにくくなったり……。この時季は、睡眠の質が下がってしまいやすいのです。
睡眠改善・美容インストラクターの高橋昭子さんによれば、「眠りが浅くなる原因にはお部屋の温度・湿度が深く関わっている」とのこと。
「人は寝ている間にコップ1〜2杯の汗をかくと言われています。湿度が高いとその汗が乾きにくくなり、布団の中に熱がこもって寝苦しさを感じやすくなってしまうのです。
部屋の湿度が下がれば、汗をスムーズに乾かすことができ、心地よく眠りやすくなります。たとえ室温が変わらなくても、湿度が下がるだけで体感温度も下がるので、体を冷やしすぎる心配もありません。」
では、寝るときどんなことに気をつければ良いのでしょうか? 具体的な対策を見ていきましょう!
■じめじめする季節に「質の良い睡眠」をとる3つのポイント
ポイント1:エアコンで快適な温度・湿度を保つ
人が快適に眠るためには、室温16〜26℃程度、湿度50〜60%の環境が理想的と言われています。じめじめする今の時季〜夏にかけては、エアコンを除湿運転にして温度・湿度を調整するのがオススメです。
(エアコンの風が顔や体に直接かからないようにし、喉や肌の乾燥が気になるときは頭の近くに濡れタオルを干すなど工夫しましょう)
ポイント2:寝具から湿気をしっかり逃がす
夜のうちに布団の中にこもった湿気は、日中寝室の空気を入れ替え、布団やマットレスを乾かすことでしっかり逃がしましょう。布団は干して、マットレスは立てかけて乾かすのがベストですが、居住環境の都合など、それができない場合もありますよね。
もしも寝具を干したり立てかけたりすることが難しい場合は、除湿機や布団乾燥機を使うと良いでしょう。また、敷布団の下やベッドとの間に敷く「除湿シート」の使用もオススメです。
ポイント3:部屋着ではなくパジャマに着替える
ジャージやスエットなど、部屋着のまま布団に入っていませんか? これらの素材はゆったりとくつろぐには良いのですが、吸水性や通気性があまり無いため睡眠時の服装には向いていません。
その点、パジャマは寝ることを目的に作られた服で、体温調節もしやすい素材でできていることがほとんどです。寝るときはパジャマに着替えることも、快眠のポイントです。
対策は3つとも、そんなに難しくありませんね♪
本格的な梅雨が到来する前に、エアコンのフィルター掃除や除湿シートの購入など、早めの準備を進めておきましょう!(豊島オリカ)
高橋昭子さん(睡眠改善・美容インストラクター)
美容医療カウンセラー、美容アドバイザーを経て、心身のストレスを軽減するため、ヨガや睡眠改善・マインドフルネス瞑想、ストレスマネジメントなどの資格を使い、イベントや講演活動を実施。現在は睡眠改善インストラクターとして指導やアドバイスも行っている。
★やめられないの…!寝る前の「ダラダラスマホ」をどうにか切り上げる方法