好きだからこそ避けてしまう…そんなときの解消方法はこれ！
あなたは好きな人を前にしたとき、思っていることと逆のこと、つまり悪態をついたり相手の前から逃げ出したりしたことはありますか？ そういった行動のことを「好き避け」と言います。
この好き避け、実はとても厄介で恋愛をするうえでマイナスな要素にしかならないのです。一体どうすれば直せるのでしょう。そこで今回は、「好き避けしがちなときの解消方法」をご紹介いたします。
■ポジティブな一貫性を持たせる
心理学には、コミットメントと一貫性という理論があります。これは約束を守りたい、一貫していると思われたいという心理のことです。この心理があるため、約束したことなどを一貫させようとする無意識の圧力が自分にかかってくるのです。
なぜなら、周囲から矛盾していると思われたくないためです。そのため、ネガティブな一貫性、つまり好き避けをしてしまうと、私はこういう人物だからという姿勢を崩すことができなくなってしまいます。
そこで、素直な自分、好きな相手に対してポジティブな自分を一度だけ演じてみましょう。少し意地になってでもやってみることで、好き避けしない自分を貫くことができるようになるはずです。
■肯定的なダブルバインドで選択肢を絞る
ダブルバインドとは、矛盾したコミュニケーション手法のことです。心理学の効果としては、八方塞がりとなることで選択できなくなることを指します。好き避けをしている人に見られるダブルバインドは、好きじゃないフリをしようか、それとも顔を背けて別の場所に移動しようか、というネガティブな2つの選択肢であることが少なくありません。
そこで、肯定的かつ断れない選択肢を自分に課すようにしてみましょう。YESorNOという選択肢ではなく、YES前提のAorBという問いかけをしてみてください。たとえば、彼にあいさつをするか、それとも笑顔で話しかけるかといった選択肢を自分に提示してみましょう。そうすれば、あなたは彼にポジティブなアクションを取るしかなくなってしまうのです。
このようなダブルバインドであれば、矛盾を感じることなく好き避けがなくなっていくでしょう。
■大義名分（言い訳）をなくす
好き避けが激しい人の多くは、好き避けをするための大義名分を自分の中で持っています。私は人見知りする性格だし、彼のほうから話しかけられるのを待ってるだけだし…… そういった自分の正当性を主張するための言い訳を持っているのです。これを心理的防衛機制の正当化と言います。
でも、これらは自分の中での思い込みに他ならず、相手には全く伝わりません。そのため、自分の中で好き避けをする理由を正当化せず、言い訳をなくしていくように心がけましょう。客観的に自分を見つめなおせれば、こういうことをしたらおかしい、マイナスだなと理解できるはずです。
■最終手段はカタルシス効果の活用を
カタルシス効果とは、苦悩や怒りを言葉にして吐き出すことで安定を得ることができる心理のことを指します。簡単に言えば、ストレス発散効果のようなものだと言えます。自分の中に負の感情があると、精神が不安定になります。その不安定な精神状態が、好きな人の前では嫌われたくないという気持の裏返しとして、好き避け行動で現れてくる場合も少なくありません。
そこで、周囲（可能なら気になる相手）に対して、自分が逆走してしまう性格だということを宣言してみましょう。そうすれば、負の感情を受け止めてもらえたという安心感から、好き避けをする必要がなくなるように。要するに、好き避けしがちな性格であることをカミングアウトするのです。周囲からの理解も得られ、自然と好き避けがなくなるはず。かなり勇気のいる行動ですけどね。
好き避けが度を超してしまうと、気になる相手と親しくなれないだけでなく、相手から嫌われてしまう恐れも出てきてしまいます。自分の中では、好きだから逆のことをしてしまうという気持があったとしても、相手からすると自分に対してネガティブなアクションを取る人という印象しか持たれないからです。
人は、目に見えた結果でしか物事を判断できません。もしもあなたが気になる彼に好き避けをしているようなら、すぐにやめるのが得策だと言えます。（脇田尚揮）
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。
