あなたは知ってる?「はるさめ」と「ビーフン」「フォー」って何が違うの?

「はるさめ」と「ビーフン」 実はこの二つ、全くの別物!?


知っているようで知らない食材の違い。
今回は「はるさめ」と「ビーフン」「フォー」にフォーカスを当ててみましょう。

めん

どれがどれかわかりますか?

 

いろいろな食材との相性がよく、便利でおいしい「はるさめ」と、ときどき無性に食べたくなる「ビーフン」や「フォー」。これの違いを聞かれたら、答えることはできますか?
知っているようであまり知られていない「はるさめ」と「ビーフン」の違いについて、日本で流通するビーフンの約60%のシェアを持つ、ケンミン食品株式会社さんに伺いました。

◆主原料の違い


まずはそれぞれの主原料について。

<はるさめ>

緑⾖でん粉、豌豆でん粉、⾺鈴薯(ジャガイモ)でん粉、⽢藷(さつまいも)澱粉等のでん粉を主原料に⽤いて、麺線状に加⼯したもの。

はるさめ

<ビーフン>

主原料にコメ粉を50%以上使⽤し、めん状に加⼯したものの総称。(ビーフン協会⾃主基準)。

ビーフン(乾めん)

このように「ビーフンは⽶」「はるさめは⾖やいものでん粉」と、主原料は異なるのです。

◆製造方法


続いて、製造方法について詳しく見ていきましょう!

<はるさめ>(垂下式)

原料のでん粉を熱湯で練って糊状にして、底に⼩さな多数の⽳の空いた容器から熱湯中に垂らして麺状にしたものを冷却、乾燥する。(その後、中には冷凍をするものもあります)

<ビーフン>(押出し法)

原料の⽶を洗浄、浸漬、粉砕して脱⽔する。これをよく混ぜ、熱処理をして⾼圧押出しで麺状にしたものをねかせてさらに成形、乾燥させる。

ここでも、全く工程が異なることがわかります。

◆特徴


材料や製造方法からわかるように、全く異なるこの二つの食材。食感や口触りなど、どのような特徴があるのでしょうか。

<はるさめ>

【緑⾖はるさめ】
コシが強く⻭ごたえがあり⻑時間煮ても溶けにくい。

【ジャガイモやさつまいものでん粉のはるさめ】
ソフトな⾷感で味が染み込みやすい。

<ビーフン>

⽶特有の淡泊な弾⼒のある⼝当たり、コシのある⻭ごたえが特徴。⾁、野菜、油などとの相性バツグン!

まったく別物だった「はるさめ」と「ビーフン」。では、次はどちらもアジア各国を中心に親しまれている印象がある「ビーフン」と「フォー」はどうでしょうか?

 

◆「ビーフン」と「フォー」の違い


フォー

この2つの違いについて、名称こそは違いますがどちらも原材料は『お米』です。食材そのものには大きな違いはありませんが、各地域によって、また太さによって、この「お米のめん」は、さまざまに呼び方が変わるのです。

<中国>

●細麺:ビーフン、ミーフン、マイフン等 
◆平麺:ホウファン

<タイ>

●細麺:センミー
◆平麺:クイッティオ

<ベトナム>

★中太麺:ブン
◆平麺:フォー

<スリランカ>

●細麺:ストリングホッパー

<フィリピン>

●細麺:パンシット

このように、名前も太さも多種多様ですが、『お米のめん』はアジアの国々をはじめ、多くの国で愛されているのです。

 

めん
冒頭のコチラは、左がはるさめ、真ん中がビーフン、右がフォーでした

 

普段何気なく口にしている食材にも、面白い歴史や由来、違いが隠されているって、なんだか面白いですよね。次に食べる際はぜひこの違いを意識してみてくださいね♪(大嶋美穂)

取材協力/ケンミン食品

 

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