彼氏のイヤなところばかり目につく…そんなときの気分転換法
恋人のことがどんなに好きでも、どうしても許せない・気になってしまういやな部分ってありますよね。
指摘しにくい点だったり、やめさせようとしてもうまくいかなかったりして、渋々共存するしかない場合もあるかと思います。
そこで今回は、「彼氏の嫌いなところばかり目につくときにやるべき思考法」をご紹介いたします。
■不満を軽くするために「受け止め方」を調整!
心理学者リチャード・ラザルスは、ストレス・コーピングという概念を通して、ストレス状況に対する自分の感情や行動をコントロールしたり、その環境を変えて自分を成長させることの大切さを説きました。そのため、彼の嫌いな部分をどう受け止めるかが重要に。例えば、遅刻癖のある彼に関しては、時間を守れないダメな人と認識すると腹が立ちますが、時間の感覚があいまいな相手だと認識すれば自然と怒りも収まるはずです。
■思い込みから自分を解放する「ラショナル・ビリーフ」
コップに半分ある水を見て、「まだ半分ある」と考える人と「もう半分しかない」と考える人がいます。これは「認知のしかた」の違いが原因です。彼の嫌いな部分も同じく、「思い込み」による不快感が原因です。
そこで、心理学者アルバート・エリスが提唱するRET(論理療法)を試してみましょう。ある事柄に対して、「~しなければならない」という思考に固執するのを手放すのです。つまり、「ラショナル・ビリーフ」(合理的な考え方)に変えるのです。例えば、少し軟弱な彼なら「頼りがいのある人であるべき」という思い込みを「頼りがいのある人になってくれたらいいな」と変えましょう。そうすることで、彼に対するハードルが下がるはず。
■彼氏の嫌いなところの「原因帰属」をすることで許せる自分に
心理学者バーナード・ワイナーが発表する、人間の行動の原因を推測することを「原因帰属」と言います。これには内的帰属と外的帰属があるとされ、前者は本人の性格など内部にあるものに理由を求めます。
そして後者は、状況や運など外部にあるものに理由を求めます。内的帰属の考え方だと、彼の嫌いなところを常に「彼のせい」にしてしまいます。しかし、外的帰属の考え方だと、彼の嫌いなところを「環境や状況のせい」だと考えることができます。この外的帰属の考え方をマスターできれば、彼の嫌いな部分も許せるようになるでしょう。
■「あるがまま」を受け入れることでイライラしない自分に
心理学者カール・ロジャーズは、もともと人には自分で自分の心の健康を回復させ、成長させようとする力があると提唱しました。彼氏の嫌いな部分を受け入れられないというのは、あなた自身の「こうあるべき」という理想とのズレが生じているのが原因です。
それを解決するためには、これまで認知していなかった「現実の彼」をあるがままに受け入れることが大事に。そうすることで、これまでとは違った視点で世界や彼を捉えることができるようになるため、心の変容が果たされるはずです。
人は未来を変えることはできますが、過去を変えることはできません。それと同様に、自分を変えることはできますが、他人を変えることは至難の業です。
相手の嫌いな部分を直してもらおうと努力するよりも、自分の受け止め方、考え方、認識のしかたを変える方がずっと早くて楽なのです。そして、あなたが変われば、自然と相手も変わっていくかもしれません。少し視点をズラすことで、世界はまったく別ものになると言うことなのですね。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出 書房新社)。