人生に閉塞感を感じている人へ【新人のお仕事格言】

サターンリターン

つまずいたっていいじゃない、新人だもの|新人のお仕事格言【第36回】


新人のみなさま、こんにちは。

突然ですが、サターンリターンってご存知ですか? 占星術では、土星の公転周期が約30日であることになぞらえ、30年に一度、人生で大きな転機が訪れると言われています。土星は「凶」の象徴であり、この時期に人は自殺しやすいとも言われているそう……。

不穏な出だしですが、ついに病んだとかではなく、鳥飼茜さんの新作『サターンリターン』第1巻が先日発売されたのです。衝撃的におもしろいので、これは何としても紹介したい! というわけで、今日はこちらの作品から格言をお届けします。

★続けることが苦手な人へ【新人のお仕事格言】

 

人生に閉塞感を感じている人へ


サターンリターン

さあさあ こんな所からはさっさと抜け出そうぜ。

どこだって今ここにいるより意味あるやろ。

出典:鳥飼茜/『サターンリターン』第1集/小学館

 

『サターンリターン』の主人公・加治理津子(かじりつこ)は、スランプ中の小説家。理津子の学生時代の友人で「30歳になるまでに死ぬ」と宣言していた「アオイ」が、本当に死んでしまったことから、物語は始まります。理津子が小説を書けなくなった理由は、「アオイ」の死とは何か別の”喪失”が大きく関わっている様子。これは本当に自分の人生なのか。担当編集の小出と共に、「アオイ」の死の真相を探りながら、理津子は自分の人生に向き合い始めます。

例えば、ブラック企業に勤めているとして。辞めた方がいいとわかっていても、さらに悪い状況になるのが怖くて辞められない、という状況ってないでしょうか。そんなとき「どこだって今ここにいるより意味がある」と言われたら、ハッとしませんか? まだ理津子とアオイ(中島)の関係性は詳しく明かされていませんが、どうやら理津子がひどく絶望しているときに、中島のこの言葉が彼女を救ったよう。人生に閉塞感を感じているときは、とにかくその場から逃げることも時には必要です。

絶望を抱えながら、人はどうやって生きていけばいいのか。『サターンリターン』は、そこを救ってくれる作品な気がしていて、目が離せません。ちなみに私はイケメンの小出くんが好き(笑)。このお話は色んな謎がありますが、彼もまたただの好青年じゃなさそうなところが、たまりません。(時吉)

 

『サターンリターン』1
著/鳥飼茜
出版/小学館
2019年6月28日発売
B6判/232ページ/定価:本体630円+税
公式URL: https://bigcomicbros.net/comic/saturnreturn/

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