女の子であるからには知っておこう!今さら人には聞きづらい生理のキホン
自分の体のことなのに、意外と知らない生理。実はとっても大切なことだから、正しい知識を身につけて! そうすれば、つらい日も上手に乗り越えられるはず。
今回は、みんなの気になる生理のお悩みに、産婦人科医の丸田佳奈先生がお答えします♪ 生理の基本を知って正しい知識を身につけましょう!
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女性の体の健康維持に欠かせない「生理」
「生理を面倒に思う人も多いですが、生理は生物として必要なメカニズム。女性の体を健やかに保つために欠かせないことなんです。最近の20代女性は、ストレスフルな生活や無理なダイエットで女性ホルモンのバランスを崩し、生理の不調を抱える人が多くなっています。それを『たかが生理』と放置すると、実は病気が隠れていたり、将来妊娠しにくくなることも……。健康なくしては、美しく生きることはできませんよね。ぜひ今一度生理について正しく学び、上手に自分の体とつきあっていきましょう」(丸田先生)
Q1.そもそも、生理ってなんであるの?
「ふたつの女性ホルモンの働きにより、妊娠した際に赤ちゃんのベッドとなる子宮内膜が月に1度排出されるのが生理です。常に体を妊娠にベストな状態に保つために起こります」。また、女性ホルモンが乱れると生理に不調が起こるだけでなく、実はその背景に婦人科系や内分泌の病気が隠れていることもあるそう。(丸田先生)
上の図のように、エストロゲンとプロゲステロン、ふたつの女性ホルモンのバランスが変わることで、排卵や生理が起きるんです。ちなみに、プロゲステロンが増える時期に、胸が張ったりイライラしたりすることが多いそう。
A.子宮内膜と血液が混ざったものです!
「経血=血液ではなく、子宮内膜が血液と共に排出されています。剥がれ落ちたばかりの子宮内膜は、ドロッとした血液の塊です。それが子宮内膜から分泌される酵素によって溶かされ、サラサラになって出てきます。溶け残った塊が出てくることもありますが、少量なら問題ありません。ただ、大量に出る場合は病気の可能性があるので注意を」(丸田先生)
Q3.生理中に出る経血ってどれくらいの量なの?
A.約20~140gと、かなり個人差あり!
「生理が始まって終わるまでに出る総経血量は平均50~60gですが、かなり個人差があり20~140gであれば正常値です。また、毎回同じ量が出るというわけでもなく、体調や疾患などによって出る量が変わることがあります」(丸田先生)。ちなみに低用量ピルを定期的に服用していると経血量が減るのだそう。
Q.4生理周期って、いつくらいに整うもの?
A.20代になると安定してきます
「体が未成熟な思春期は、生理周期が安定しないことが多いもの。初潮が始まってから数年は、周期がバラバラでもあまり心配ありません。ただ、20歳を超えても周期が安定しないなら、生理不順を疑って。また、年々生理の症状が重くなる場合は、何かの婦人科の病気になっている可能性も。放置すると悪化する場合もあるので、早めに医師に相談しましょう」(丸田先生)
Q5.生理周期ってどれくらいが普通?
A.一般的に25~38日間隔
「25~38日周期で来るのであれば正常範囲内です。月に1度と言われる生理ですが、短い周期の人は月に2度、長い人なら0の月があっても問題ありません。また、体調やストレスなどによって数日ずれることもよくあります。ただ、正常範囲を超える周期が続く場合は、ホルモン異常や婦人科の病気の可能性が。見逃さないよう、記録をつけるのがおすすめです」(丸田先生)
Q6.生理って、必ず痛いものですよね?
A.人によっては、ほぼ痛くないことも
「生理中は、経血を排出するために子宮がギュッと収縮します。そのせいで多少痛みが伴うものですが、人によっては『気にならない程度の痛みしか感じない』ことも。また、大抵の人は生理痛があるものすが、日常生活に支障があるほど痛む場合や、急に痛みを感じるなどの変化があった場合は要注意。何かの疾患が隠れているかもしれません」(丸田先生)
■教えてくれたのは…
現役の産婦人科医として、様々なメディアで女性の体や美に関して発信中。著書『キレイの秘訣は女性ホルモン』(小学館)は、女性の体の仕組みや美しく生きる秘訣が満載!
撮影/金野圭介 イラスト/たなかみさき 構成/西村真樹、衛藤理絵 WEB構成/佐藤佑月