よく言うけど…「恋愛体質」って結局何なの?
よく「私、恋愛体質なんだ」や「あの子って、超恋愛体質だよね」といった会話を聞いたことがありませんか? でも、よくよく考えたら、恋という精神的な心の動きが、体質という身体的な反応傾向と結びつくって、どういうことだろうと思いますよね。そこで今回は、「恋愛体質」とは、結局どのようなものなのかを心理学的な観点からご紹介いたします。
■寂しがり屋で異性から声をかけられたい
心理学者ウォルスターは、自己評価が高いとき、つまりイキイキしていているときと比べて、自己評価が低いとき、すなわち落ちこんでいるときや寂しいときは、異性への好感度が高くなり、恋に落ちやすいと提唱しています。そのため、寂しがり屋の性格の人は、それだけで自分に優しくしてくれる人がいると恋に落ちてしまいやすいのです。その理由は、自分の価値を認めてくれると感じるからだとされます。そのため、寂しがり屋な性格は、恋愛体質のひとつの条件になり得ると言えます。
■好奇心旺盛で異性への関心が強い
人を好きになると、相手のことをもっと知りたい、何を考えているのか教えて欲しいと考えますよね。これは、ひとつの好奇心だと言えます。好奇心は人間が学ぶために欠かせない感情で、新しい環境に適応したり、新しい知識を学んで理解するために必要なもの。そんな好奇心には「拡散的好奇心」「知的好奇心」「共感的好奇心」の3種類があり、恋愛においては共感的好奇心が関係しているとされます。恋愛体質とされる人の多くは、この共感的好奇心が強く、他人の考えや感情を知りたいという気持ちが強いと言えるのです。
■好みのストライクゾーン、恋愛対象が広い
よく恋愛においては、ストライクゾーンという言葉が用いられますよね。この言葉の意味は、恋愛対象となる異性の幅ということですが、実はこれは幼少期における両親、特に自分と異なる性別の親との関係性が関わっているとされます。発達心理学によると、小さい頃から可愛がられ信頼関係を構築できている人は、成長して大人になってからも、人に対する信頼感が高く好意的な感覚を持ち続けるとされています。そのため、異性に対して好意的になりやすく、恋愛対象の幅が広くなる傾向があると言えます。これもひとつの恋愛体質でしょう。
■人の長所やいいところを見つけるのが得意
アドラー心理学では、人間の悩みはすべて対人関係の悩みである、とされています。しかし中には、相手に対するラベルの貼り替えが上手な人もおり、ネガティブな部分とポジティブな部分、欠点と長所を同じものと捉えることができる性格の持ち主も。柔軟な視点を持っていれば、同じものでも違う名前をつけれることで異なる捉え方が発見できますよね。そうなると、人間のことが無条件に好きになれるため、博愛的な気持ちになれるはず。それを傍から見ると、恋愛体質だと感じることも少なくないでしょう。
恋愛体質とは、ただの男好きかというと、必ずしもそうではないと言えます。どちらかというと惚れっぽさと密接で、恋の感情にスイッチが入りやすい気質を持っていることを指すと解釈します。恋愛体質というフレーズを耳にした時の印象は、人それぞれだと言えますが、決して悪いことではないと思います。恋をするには勇気も必要です。人を好きになれないよりは、人を好きになりやすいというほうが、傷ついたとしてもさまざまな経験を積むことができるでしょうからね。(脇田尚揮)
認定心理士。Ameba公式No.1占い師として雑誌やTVなどに取り上げられ、現在テレビ東京「なないろ日和」にてレギュラーコーナー担当。また、自身が監修したアプリ 「マル見え心理テスト」はTBS 「王様のブランチ」 などでも紹介され、120万DL。著書『生まれた日はすべてを知っている。』(河出書房新社)。
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