京都のプロに聞いた、京都旅行の前に知っておきたい5つのこと
旅行の定番スポットといえば、京都。
歴史を感じる神社仏閣はもちろん、美しい風景、美味しいグルメにかわいいおみやげ……と、どんな季節に行っても楽しいものですが、それゆえにいつ行っても混んでいるし、見るべきところも多すぎて逆にどこに行けばわからない!と、なかなか難しい旅行先でもあります。
というわけで今回は「京都旅行に行く前に、知っておくといい裏ワザ」を、京都を知り尽くす「そうだ 京都、行こう。」のスタッフの方にうかがいました。
Q.京都に行く前、「これを見ておくといいよ!」というものはありますか?
【1】「そうだ 京都、行こう。」スタッフブログ
「そうだ 京都、行こう。」のサイトで言えば、「スタッフブログ」のコーナーがいいですよ(トップページの「観光ガイド」の中のコーナーにあります)。旬な情報について、スタッフひとりひとりの目線で早め早めに取材して書いているので、生きた情報があります。
【2】「#そうだ京都行こう」のインスタグラム&ハッシュタグ
あとは公式のインスタグラムも2018年1月よりスタートして、1年で14万人ほどの方にフォローいただいたのですが、このアカウントを見てみるとここに行ってみたいな、というものが見えてくるかもしれません。公式のアカウントの投稿だけでなく、さまざまな方が投稿しているハッシュタグ「#そうだ京都行こう」を眺めるのも面白いです。公式のインスタを始めるまでは「#そうだ京都行こう」のタグがだいたい13万投稿程度であったのですが、今は40万投稿ほど。写真でピンと来たところをリストアップしてみるのもいいと思います。
【3】行く場所の歴史的背景
やっぱりお寺や仏像めぐりをするなら、事前になんとなくでも歴史的背景を知っておくとさらに面白く見られると思います。これもサイトにまとまっているので是非!
【4】現地に着いたら、現地ならではの雑誌を
これは京都駅に着いてから、になりますが、駅の本屋さんに入って、地元の出版社さんが作っているグルメ本や関西の情報が充実した雑誌を買ってみると面白いと思います。
たとえば『SAVVY』や『Meets Regional』、『Leaf』という雑誌ですね。たいてい本屋に行くと平積みされているのですが、さまざまな京都にまつわる情報がぎゅっとまとまっているのでおすすめです。
Q.京都と言えばどこも混んでいるイメージがありますが、混雑を避ける方法はありますか?
京都ってなんとなく「すごく混んでいる」というイメージがありますが、意外と時期と場所を選べば、それほど混雑はしていません。でも、できるだけ空いているほうがいい……という方に、空いている場所や時期をお伝えします。
【1】混む時期と、混まない時期
年間で混む時期は、やっぱり桜の時期と紅葉の時期。春だとだいたい毎年3月23日くらいから桜の特別展などのイベントが始まるので、その時期からは混む社寺は多いです。ただ、時期を1~2週間早めて、3月中旬くらいですと、意外とそこまで混んでいません。その時期ならたとえば北野天満宮の梅など、桜とはまた別の魅力を楽しめます。
逆にいちばん混んでいないのは、2月と8月でしょうか。京都が最も寒い月と、暑い月です。寒さはきちんと防寒すれば問題ないレベルですが、暑さは熱中症などもあるので気をつけなければなりません。でも、寺社めぐりをしながらでもこまめに休憩しつつ、素敵な喫茶店探しをするのも楽しいですよ。
【2】朝早くから活動をする
私はランニングが好きなので、たとえば朝6時くらいに起きて、入場料のかからない平安神宮や京都御所のあたりを走ってからホテルに戻り、お風呂に入って朝ごはん、といった活動をすることもありますね。早く起きるのはちょっと大変かもしれませんが、早朝の空気は気持ちいいですし、人がまばらで朝ならではの静謐な雰囲気を感じられたり、朝から開いている喫茶店に入れたり、良いことがたくさんあります。
【3】そこまで混まない場所へ行く
混む時期だと、どうしても人が多く交通渋滞になってバスが動かなくなる……ということもあります。
そういう時期でしたら特に、電車で行けるエリアに行くのもおすすめです。
たとえば、京都駅からJRの在来線で嵐山のほうへ。嵐山駅周辺はやっぱり混んでいますが、そこから少し奥のほうに歩いた常寂光寺や祇王寺などの嵯峨野エリアは、そこまで人がおらず静かに楽しめます。
あとは京阪の出町柳駅から山のほうに向かって走っている「叡電」こと叡山電鉄に、「一乗寺」という駅がありますが、そこはラーメン激戦区だったり、有名な恵文社という本屋さんがあったり、圓光寺というきれいなお寺があったり、なかなか楽しめる場所です。叡電沿いはなかなか面白いですよ。
Q.京都はたくさんのグルメがありますが、美味しいお店を見つけるコツはありますか?
やはり、人に聞くことです。
よく「タクシーの運転手の方に聞くといい」という話もありますが、先日ちょうどタクシーの運転手の方が教えてくれる機会がありました。そこでお伺いしたおでん屋さんに行ってみたのですが、やっぱり美味しかったですね。たいていそういうところで聞くお店って、なかなか自分では探せないお店だったりするので非常に楽しいです。
あとは料理屋さんのカウンターに座ることが多いんですが、そこで最近美味いお店ありますか、と大将におすすめを聞くこともあります。大将が言う店はやっぱり間違いなく美味しい。
私の場合は、誰かに聞いて、口コミをチェックして裏付けを取って、行ってみる、という流れですね。
あとは、敷居が高そうだな……というお店も、もし気になるなら試しにドアを開けてみると、意外とフレンドリーなこともあるので、思い切って入ってみることをオススメします。
Q.こんな京都の過ごし方もいいよ、というものはありますか?
【1】自転車を借りる
レンタサイクルの観光はどうでしょうか。各社寺に駐輪場が確保されているところが増えてきています。京都の空気を感じながら、渋滞知らずで移動できるのでいいですよ。最近は電動自転車をレンタルしているところもあるので、かなり楽に移動できます。
【2】写経や写仏を体験してみる
「写仏」という言葉はあまり聞かないかもしれませんが、仏さまの絵の上に薄い紙を重ねてなぞって描く、というものです。たとえば小野小町ゆかりのお寺「隨心院」をはじめとしてさまざまなところで体験が行われているので、一度体験してみるのもいいと思います。事前の確認はされたほうが良いですが、写経も写仏も実施されるお寺さんが多いので、お手軽に体験が可能です。
【3】変わり種スポットに行ってみる
京都には国立系の美術館・博物館から個人の美術館までさまざまな美術館があるので、ひとつ入ってみるとまた違う時間の流れを感じられます。
お子さんがいるなら、鉄道博物館や水族館も京都駅から近いところにあるので、家族連れにはおすすめです。
Q.京都旅行にはこれを持ってくるといいよ、というものを教えてください!
【1】歩きやすい靴と、暑さ寒さ対策ができる服
京都は歩く街なので、歩きやすい靴が欠かせません。特にお寺さんに行く場合は砂利なので、女性のヒールはどうしても足を取られてしまいます。汚れてもよくて、歩きやすくて、ヒールがない靴が理想です。
服装はおしゃれも大事ですが、暑さ寒さ対策はもっと大事です(笑)。冬ならカイロを貼ったり、靴下を2枚履きしたり……。お寺を拝観する場合は靴を脱いで靴下でまわるところが多いのですが、やはり冬のお寺は冷えます。一度足が冷えてしまうと、室内に戻るまでなかなか冷えが取れないので、特に足元はしっかり守ってください。
【2】持ち物はこんなものを
基本中の基本で言えばスマートフォンのモバイルバッテリーですかね。地図を見る、電車を調べる、写真を撮る……旅行の命綱ですよね。
小銭入れがあると、お賽銭のタイミングや御朱印を拝受いただくときにスムーズでいいです。
そう、御朱印帳もあると楽しいです。どこのお寺も神社もやっているので、本当に一度やりだすとどんどんハマると思います(笑)。それこそ最近では御朱印イベントや御朱印キャンペーンも多くあり、季節のものをあしらった期間限定の台紙を使った御朱印キャンペーンをやっていることも。やっぱりそれはかわいいですし、特別な期間の御朱印をもらったら通常の時期のものも欲しくなる……と、京都に来るのがどんどん楽しくなると思います(笑)。京都だけでなく、旅行の楽しみがひとつ増えるので面白いですよ。
京都に頻繁に行っているからこそ知っているトピックスの数々。「現地でしか売っていない雑誌を買ってみる」「朝早く起きて活動する」「グルメは人に聞いてみる」「レンタサイクルで移動」など、真似してみたいものがたくさんです。是非次に京都旅行に行くときに参考にしてみてくださいね!(後藤香織)
取材協力/そうだ 京都、行こう。
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