「ベンチャー企業」と「中小企業」って何が違うの？
よく聞くけれど、聞かれたら違いが答えられないものっていろいろとありますよね。
たとえば「ベンチャー企業」って、よく聞くし、なんとなくイメージはあるけれど……一般的な「中小企業」と、いったい何が違うの？と聞かれたら、はっきりわかる人はそこまで多くないのではないでしょうか。
というわけで今回は、ベンチャー・成長企業のための就職サイト「パッションナビ」を運営する、アイ・パッションさんに「ベンチャー企業」と「中小企業」の違いについてうかがいました。
Q.「中小企業」と「ベンチャー企業」って、何が違うのでしょうか？
まず「中小企業」は、「中小企業基本法」により、資本金額と従業員数をもって、明確に定義されています。
【1】製造業、建設業、運輸業、その他の業（ただし、下記【2】～【4】を除く） 資本金額：3億円以下 常時従業員数：300人以下
【2】卸売業 資本金額：1億円以下 常時従業員数：100人以下
【3】小売業 資本金額：5千万円以下 常時従業員数：100人以下
【4】サービス業 資本金額：5千万円以下 常時従業員数：50人以下
つまり、「中小企業」の範囲の中に、ベンチャー企業が含まれています。ベンチャー企業とそうではない一般的な中小企業の違いは……というと、ベンチャー企業については下記の特徴が当てはまる傾向にあります。
【1】新しい分野でリスクを取り事業を開始する起業家・アントレプレナーの存在
【2】事業に創造性、革新性、新規性があること
【3】成長志向があること
【4】起業・創業からの期間が短い。または事業・組織規模
その企業がベンチャー企業かどうか、ということは、どちらかというと「志向性」や「姿勢」が重視されるので、創業からの期間や事業規模がどの程度……とは一概には言えませんが、「パッションナビ」という、ベンチャー企業に特化した弊社の就職サイトには、「300名以下、設立10年以下」の掲載企業様が多い傾向があります。もちろんこれより人数が多かったり歴史が長い会社でも、ベンチャースピリッツを掲げている会社もあります。
Q.「ベンチャー企業」と「中小企業」で、どのように働き方が変わってくる、などの傾向はありますか？
ビジネスモデルや企業風土によって差異はあると思いますが、全体的に「市場を変革しよう」などのスピリッツで攻める姿勢の企業風土である「ベンチャー企業」と、堅実経営を続ける「中小企業」では、働き方は異なると思います。
たとえばですが、ベンチャー企業では働く場所を問わない「リモートワーク」や、人によって働く時間が異なる「フレックス制」、そして副業OKなど、さまざまな働き方を取り入れているところが増えてきているように感じます。
Q.最初は「ベンチャー企業」気質だった会社が、時が経つにつれて「一般的な中小企業体質」になっていくことはあるのでしょうか？
あると思います。
経営者の攻める姿勢が企業風土には反映されると思います。会社がどうなっていきたいか、市場をどうしていきたいかによって、あるべき会社のあり方は変化します。
経営者も年を重ねたり、自身のライフプラン（結婚や出産など）の変化を機に、攻め方や従業員に求めるものが変化してくるケースもあるのではないでしょうか。
Q.ベンチャーと中小企業で採用されやすい人は異なってくるのでしょうか？
確率論として、求める人物像がそもそも異なっているケースが多くあります。
ベンチャー企業：自走できる、挑戦心溢れる野心的な人材を好む企業が多いです。新卒を採用する場合でも「新規事業の立ち上げメンバー」や「幹部候補」として採用する会社もあります。
一般的な中小企業：こちらはどちらかと言うと協調性を重視し、年功序列と言った言葉が当てはまりやすいケースがあります。あまり野心的な人材は扱いきれない……と採用に至らないケースが多く、しっかりとルーティンワークをこなせるような真面目な人材を採用する傾向があります。
つまり、あくまで「ベンチャー企業」は「中小企業」の中の一ジャンル。「創造性や革新性、そして挑戦心があるかどうか」……そんな企業の理念や行動指針が、何よりも「ベンチャー企業かどうか」を決めているようです。
これから就職のことを考える学生さんも、「転職しようかな……」と考えている方も、是非参考にしてみてくださいね♪（後藤香織）
ベンチャー・成長企業のための就職サイト「パッションナビ」や日本最大級の社長インタビューサイト「情熱社長」の運営、直接社長に会える就活イベント「情熱フェスタ」などの運営を行っている。
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