そろそろ新入社員も会社に慣れ始めた時期ではないでしょうか? そんな頃に勃発するこの問題。
一般社団法人日本マンガーマネジメント協会が「怒りの感情が業務に及ぼす影響」に関する調査を、正社員の男女と、コールセンター勤務の男女774名を対象に調査。
上司が怒ることはパワハラになるのでしょうか?
「上司が自分に怒ったことはパワハラに該当すると思うか?」に対し、部下は「そう思う」が53.8%。逆に「自分が部下に怒ったことはパワハラに該当すると思うか?」に対し、上司は「そう思う」が16.7%と真逆の結果に!
この違いにはそれぞれの理由を見てみると明らかに。
<部下がパワハラだと思った理由>
1位「口汚く罵った」76.9%
2位「本人の人格まで攻撃した」72.3%
3位「どなるなど感情的になった」60.2%
<上司がパワハラだと思った理由>
1位「直接関係ない過去のことまで持ち出して怒ってしまった」50%
2位「机を叩くなど威圧的な態度をとってしまった」40%
3位「慇懃無礼な態度をとってしまった」33.3%
怒られる側はほとんどの項目でパワハラと感じるのに対し、怒る側はあまりパワハラだと思っていない。そして気にしているポイントもまったく違ったものに。
では怒った後、仕事に支障はないのでしょうか?
「上司に怒られた後、業務状況は変わったか?」の問いに部下は、
【1】「仕事のモチベーションが低下した」
【2】「相手を避けるようになった」
【3】「精神的に不安定になった」
と答えました。
反対に、「部下を怒った後、業務状況は変わったか?」と上司に聞くと、
「どのような状態にもならなかった」
が大多数を占めました。
怒った上司は内容を伝えスッキリとしたのでしょうが、怒られた方は上司の怒った内容も態度も受け止めるだけ受け止め、反論もできず悶々とした毎日になってしまうよう。
ではその怒られた時の感情、1日寝たらスッキリできますか?
「上司に怒られた感情は、どれくらい継続するか?」を部下に聞くと、1位はなんと「1年以上」と回答。
2位「2〜~3日」、3位「2か月~1年程度」となりました。
では上司は「部下を怒った感情はどれくらい継続するのか?」の問いに、1位「数分程度」、2位「ほんの一瞬」、3位「数十分程度」とほぼほぼ秒殺ならぬ、分殺で終わります……。
この距離感は修復できるのでしょうか?
■上司に怒られた後、人間関係は回復しましたか?
「全く戻ってない(悪化したまま)」46.9%
「だいぶよくなったが、まだ昔の人間関係には戻っていない」30%
「元に戻った」7.6%
約半数が悪化したままの状態に。修復してきても元には戻れないという人も! これって結構ヤバい状態ですよね。
では「怒り方を変えれば、仕事のモチベーションなどに影響を与えなかったか?」を聞いてみると……。
「そう思う」が70%、「そう思わない」17%となりました。
ちなみに怒られた時の部下の行動と状況別の影響を見ると。
「翌日出社しなかった」、「遅刻や欠勤が多くなった」、「仕事上のミスが多くなった」、「パワハラとして相手を通報した」、「精神的に不安定になった」、「他部署への異動を希望した」、「会社を辞めた」などが上がりました。
怒る側も怒られる側も、大きな壁を作ってしまう前に、フランクに話ができる信頼関係を作れるのが理想ですね。(あおいあん)
情報提供元:一般社団法人日本アンガーマネジメント協会
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