美容誌界のトップを走り続ける人気雑誌『美的』。2回にわたり兵庫真帆子編集長に2013年の総括をお聞きしてきましたが、今回は2014年の予測です。
2013年の総括(1)はコチラ→ 人気の顔は「ハーフ」から「和顔」へ変化!美的編集長が2013年の美容界を振り返る!
2013年の総括(2)はコチラ→ 美的編集長が語る!「2013年、読者の肌悩みが深刻化。20代から“ほうれい線”が気になる」
Woman Insight編集部(以下、WI) 2014年、ヒットの予感がするアイテム、注目しているアイテムはありますか?
兵庫編集長(以下、兵庫) やはり2013年からの流れで、「オイル」ものがしばらく注目されると思いますね。スキンケアだけでなく、ヘアケアでもオイルものはぜひチェックしてみてください。美容に敏感な人は、「オイル」と聞くと“今さら?”という感じもあるかもしれませんが、2013年の秋、アルビオンから「オイルセラム ファンデーション」というオイルファンデーション発売され、美容賢者や美容のプロから非常に高い支持を得ています。オイル入りですが、しっとりツヤが出るのに、薄づきでナチュラル仕上げなんです。下地もいらず肌に負担が少ない、秀逸なアイテムです。2014年春にも、ランコムやルナソルをはじめ、数社がオイルファンデーションを発売する予定です。
WI 最近のファンデーションは、“ひとつで二役”のような便利なものが増えていますね。
兵庫 そうですね。ファンデーションではないのですが、BBクリームやCCクリームの登場から、スキンケアとファンデーションの境目がなくなってきたように思います。スキンケア効果の高いファンデーションも多く、肌を補正するだけというイメージではなく、スキンケアの延長線上にある“色付きの仕上げ美容液”みたいな、そういうイメージを消費者も持っているかと思います。オイルファンデーションは、まさに“乾きやすい”でも“時間がない”、“素肌感も欲しい”という日本女性の肌にぴったりだと思います。
WI 2014年発売で、兵庫編集長が個人的に気になっている商品はありますか?
兵庫 実際に使ってみて良かったのが、パルファン・クリスチャン・ディオールの「カプチュール トータル ドリームスキン」(30ml・¥12,600/2014年1月1日発売)です。
乳液なんですが、使うことで“すっぴん力が上がる”アイテム。素肌を美しく仕上げるというコンセプトの乳液で、ファンデーションを塗らなくても肌がきれいに見せられるんです。ピンクがかった色なのですが、色で補正ではなく、光のピグメントで素肌力を上げてくれるアイテムです。これ以外にも、ディオールからは“目もと用BBクリーム”も発売されるので、個人的に気になっているブランドでもありますね。
WI 春は「美白」シーズンですが、新製品の情報は既に届いていますか?
兵庫 『美的』4月号(2/22発売予定)では、2014年「美白」の速報をニュース的に取り上げる予定です。また、その次の5月号では、出そろった美白製品をご紹介する際、『美的』としてどういうふうに美白を考えるか、各社がどうアプローチしてくるかを、深く掘り下げていく企画を考えています。「美白」のニュースは、2014年前半の“山”になるかと思っています。特徴としては、リニューアル製品、新しいテクノロジーやユニークな理論の製品が出るようですが、メーカー側も、臨床結果、安全性などについてしっかり発信している部分もあるので、消費者側も、美白についてあらためて勉強しながら、製品を吟味する……ということになると思います。
WI 化粧品について個人が勉強して商品を購入する……というのが大事になってきますか?
兵庫 徐々にその傾向は現れていると思いますね。より一層、商品について深く勉強してから購入しようという意識の変化が見えます。“良いもの、自分に合うものを見極めたい”、“化粧品を見抜く力を得たい”、“成分表示を自分で理解できるようになりたい”という意識が高まっています。“流行しているものをすぐ購入する”というよりは、“自分に合ったもの選びをしている”という傾向のため、読者の「ベストコスメ」の上位にロングセラー商品がランクインするのかもしれませんね。読者の悩みが細分化し、リクエストもパーソナルになっているのを感じます。今後は、より一歩進んだ企画が求められていくのかなと思っています。
新しく発売される製品の中から“コレだ!”というものに出会うには、自分の肌と向き合うことが重要。これは今に始まったことではありませんが、今だからこそ“良いものを見抜く力を養う”のが必要なのかもしれませんね。そして注目のアイテムは「オイル」もの。なかでも、ファンデーションとヘアケア製品は一度試す価値がありそうです!(さとうのりこ)
(『美的』2014年2月号)
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