◆ほんもの遊び人・高野さんが教える、横浜おさんぽデートのすすめ【たかのさんぽ 元町・横浜中華街編 第3回】
あなたは「極上の遊び」を、知っていますか?
それは、「お金をかけなければいけないこと」や「自分には縁遠いこと」……そんな風に思ってはいませんか?
でも、そこまでお金をかけなくても、遊びの種も、毎日を楽しく過ごす方法も、たくさんあるのです。
そんな「極上の遊び」のナビゲートをしてくれるのは、東京・築地生まれ、銀座界隈で幼少期を過ごし、東京中、そして日本中の「究極」や「いいもの」「おいしいもの」を知り尽くした「ほんとうの遊び人」で、現在TSIホールディングスなどで顧問をつとめる高野茂さん。
今回は、CanCam it girl 渡辺光沙子さんを、元町・横浜中華街エリアの「極上のさんぽデート」に連れていってくれました。
【第3回】最高に美味しい♡食パンが生まれた地・元町でパンの名店を食べ比べ!
今回は、高野さんが愛する「パン屋さん」へ。
高野「元町・中華街エリアには、僕が特に好きなパン屋さんが2つあります。ひとつは、食パン発祥の店、“ウチキパン”。イギリス系のベーカリーで、さっぱりしているパン。もうひとつは“ブラフベーカリー”。こちらはアメリカンな雰囲気が漂っています」
せっかくなのでイギリスとアメリカの空気を両方感じるべく、両方に行ってみましょう♪
◆ブラフベーカリー
元町から山手エリアへ向かう代官坂の途中にある、青いドアが目印のブラフベーカリー。
高野「ここは、2010年12月に、世田谷・三宿の「ラ・テール」で技術顧問を務めた栄徳剛氏が立ち上げたベーカリー。
ディスプレイや調度品など、すみずみまで店主のこだわりが貫かれていて、地元の方はもちろん、観光客にも人気のベーカリーとして知られています。ファッションブティックのような空間には、ベーグルやシナモンロール、マラサダなど、アメリカンスタイルのパンが並んでいます。場所柄、外国人のお客様が多く、老舗のウチキパンやポンパドウルが近くにあるため競合しないように、栄徳夫妻のアメリカ体験や、店主の奥さんがサンフランシスコに留学していた経験から、アメリカンスタイルを選択したようです」
店内に一歩踏み入れると、そこにはおしゃれで美味しそうなパンがずらーり!
そしてパンがどれもアメリカンサイズなんです。
高野「特におすすめなのは、マラサダやオリジナルベーグル、アメリカンサイズのシナモンロール。ハワイ風ドーナツのマラサダは、揚げドーナツではありますが、軽くていくらでも食べられます。ベーグルはしっかり詰まっていて食べごたえ抜群。ここでしか買えないパンがたくさんあります」
高野さんのおすすめはしっかりおさえて、それ以外にも食べたいものがたくさん……!
悩む!
カラフルなドーナツ、ミルククリームをソフトフランスパンに挟んだミルククリームサンドや、ハーシーズのチョコレートを使ったクロワッサン……魅力的すぎる♡ みちゃみちゃも気になるものがたくさんあるようです!
悩みに悩んだ結果、たっぷり2袋分お買い上げ。外観や袋も青で統一されていてかわいい♡
◆パンを食べながら、元町~山手エリアを散策
せっかくですから、買ったばかりのパンを食べ歩きしながら元町エリアをお散歩しましょう。
もぐもぐ……。
美味しい♡
高野「この元町~山手エリアには、もともと領事館がありました。現在でもどの領事館があったかによって、さまざまな呼び名で呼ばれています。たとえば、元町・中華街駅にほど近いフランス山、そして石川町駅裏の丘の上にあるイタリア山、港の見える丘公園右側の元イギリス領事館周辺をトワンテ山。横浜は、開港した街。ずっと昔から異国情緒が漂う街で、そういう街だからこそ生まれたお店もある。これから訪れるウチキパンも、そのひとつ」
散策の途中には外国人墓地もありました。なかなか実際に見ることはない十字架のお墓がずらりと並ぶ風景は、まるで映画の世界のよう。
高野さんが若い頃にデートスポットの定番だった洋菓子店えの木ていや、各種洋館を眺めながら、港の見える丘公園に到着。
この日は曇りでしたが、晴れの日ならきれいな青空と海を眺めることができそう♪
どんどん歩いていると、高野さんがこのエリアでストップ。
高野「このどこかに、ディズニーランドでよく言われる“隠れミッキー”ならぬ“隠れハート”があるんですよ」
え、このどこかに!? 意外と範囲が広いけれど、見つかるのでしょうか……でも、気になるから捜索開始!
少しの間探していると……。
\あった!/
\ハートです!/
このハート、どうやら近年の再整備のタイミングで登場したようです。カップルで探し、2人て手を当ててお願いすると叶うというウワサが……。ちなみに、関内駅近くにある横浜公園にも同様のハートが5つあるそうですよ♡
高野「同じ横浜でも、みなとみらいエリアのように近年開発されたところもいいけれど、僕はやっぱり、何かしら昔からの歴史だったり、ルーツがある街のほうが親しみが持てる。その当時のことを想像するのも楽しいしね。
この元町エリアは若い頃から何度も来ている街で、定番のコースもあるけれど、その中に自分が知らなかったポイントを見つけると、何度でも新鮮な気持ちになれる。この隠れハートもそのひとつ」
何かいいことありそう♪と思いながら、坂を降りて元町に戻り、もうひとつのパン屋「ウチキパン」に向かいます。
◆ウチキパン
こちらはブラフベーカリーとはまた毛色が違う、ほっとする街の素朴なパン屋さん。明治21年に元町にて「横浜ベーカリー宇千喜商店」として創業を開始し、129年もの間歴史を重ね愛されてきた老舗のパン屋さんです。
高野「ウチキパンは、地元の常連客にも絶大な人気を誇るイギリスパンのお店です。
“パン”と聞けば、真っ先に「食パン」を思い浮かべる方が多いでしょう。実は、食パンの発祥地は、ここ、横浜。日本で初めて食パンを焼いたのは、イギリスのロバート・クラーク氏によるヨコハマベーカリー。そしてそこで働いていた打木氏が、ヨコハマベーカリー宇千喜商店として店を引き継ぎ、現在は店名をウチキパンとして営業しています。
このウチキパンではホップ種で生地を発酵させています。柔らかいけれど弾力もあるイギリスパンの「イングランド(360円)」は、もっちり感が特徴。一般的な角食パンより一回り大きく、是非一度食べて欲しい美味しさ」
つまりウチキパンは食パン発祥のお店と言っても過言ではないお店……! 歴史を感じます。
ありました! イギリスパン「イングランド」と、食パン「ゴールド」がずらりと並んでいます。
本当に大きい……!
そして、パッケージもとってもかわいいんです。
他にも店内にはお惣菜パンや菓子パンなど、ついつい手に取りたくなるパンがずらりと並んでいます!
たくさんあって目移りしちゃいます。
高野さんは「イングランド」に並んでレーズンパンも好きとのことですが、この日は惜しくも売り切れだったよう……残念!
ちなみにイングランドは好きな枚数に切ってもらえます。6枚切りがやっぱり一番人気とのこと。
歩きながら食パンの食べ歩きはなかなか難しいので、家でトースターで焼いて食べてみると、ふわふわもっちもち、どこかほっとする懐かしい素朴さもあって、美味しい~! 幸せ♡ このトーストにコーヒーがあれば、まさに「シンプル イズ ザ ベスト」を体現する、極上の朝食になること間違いなし。食パンが生まれたお店の気概と、愛されてきた歴史をひしひしと感じます。サイズが大きいので、おなかもたっぷり満たされます。
さて、ちょこっと歩き疲れたことですし、お茶にでもしましょうか。
次回は、休日にはなんと2時間待ち(!)になることもあるという、中国茶の専門店にうかがいます。
★こんなの初めて…!話題の「バルミューダ」で焼いた食パンが異常にウマすぎる
1961年東京・築地生まれ。青山学院大学卒業。女性ファッション誌『JJ』にて、「関東VS関西企画」をはじめとしたヒット企画を生む。アパレル上場会社の東京スタイル取締役・TSIホールディングス取締役を経て、現在はTSIホールディングス顧問。
その人柄と自身の五感・経験に基づいた遊び情報は、モデル・業界人からも厚い信頼を寄せられており、日本各地のおすすめ情報を聞かれること多々。
撮影協力
◆ブラフベーカリー
神奈川県横浜市中区元町2丁目80-9 045-651-4490
8:00~18:30 無休◆ウチキパン
神奈川県横浜市中区元町1丁目1−50 045-641-1161
9:00~19:00 月曜定休(祭日の場合は火曜)
構成/後藤香織
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