こんにちは!ファイナンシャルプランナーの横川楓です。
クレジットカードの話をしていると、「リボ払いはダメ!」という話題になることはありませんか?
リボ払いというと毎月定額でカードの返済ができるとよく宣伝されており、その仕組みだけ聞くと便利そうに聞こえるかもしれませんが、きちんと仕組みを理解せずに使うと、いつの間にかいつまで経ってもカードの支払いが終わらない、「支払地獄」に追い込まれてしまうことも…。
今回はそんな「支払地獄」にはまらないためにも、リボ払いの仕組みと、使ってしまったときはどうしたらいいのか?などご説明していきます。
◆リボ払いってなに?
リボ払いとは、簡単にいうとクレジットカードで買い物をした分の毎月の引き落とし額をある程度決まった金額にする方法です。
たとえば、2万円の買い物をしたとしても、リボ払いの引き落とし額を毎月5千円にしたとしたら、引き落とされるのは商品の金額の一部と手数料を合わせて5千円で、商品の金額の残りはその翌月以降に繰り越されていくという方法などがあります。
一気に引き落とされたらちょっとつらい高額な買い物も、毎月の引き落とし額が少なければ手を出しやすい!なんて考えは危ないのでここでやめておきましょう。
リボ払い仕組みについてはこのあとご説明していきますが、厄介なのが手数料。
2万円の買い物を毎月5千円とすると普通なら4回で払い終わると思ってしまいがちですが、それに加えて手数料も払わないといけないため、4回だけでは済まないのです。
◆リボ払いの仕組みは?
リボ払いは必ず元本(自分が買い物をした元の支払金額)と手数料が発生します。
毎月の支払額には元本と手数料の2つが含まれることになるのですが、まずはリボ払いの代表的な仕組みを2つご紹介します。
①残高スライド方式
残高スライド方式とは、支払残高のランクに応じて返済額も増えていく仕組みです。
支払金額の元本の合計額が10万円未満であれば、毎月の支払は5千円の元本とそれに応じた手数料が引き落とされていきますが、買い物を続けていくことにより元本の合計額が10万円を超えた場合には、毎月の支払額が1万円と手数料となるといったように、自分が買い物をした残高の合計額により引き落としの金額が変わっていきます。
リボ払い=ずっと定額と思っていたら、実は自分が設定していたリボ払いは残高スライド方式で、気づかぬうちに翌月の返済額が増えてしまっていた…ということに注意しなければなりません。
②定額方式
定額方式とは、その言葉のとおり毎月の引き落としの設定額が5千円なら5千円、1万円なら1万円と定額が引き落とされる仕組みです。
こちらは5千円だったら5千円の中に元本と手数料が含まれるため、たとえば10万円の元本があったとして、毎月の引き落とし額が5千円、そのうち手数料が1千円だとしたら、その月の元本の返済額は4千円。
つまり、毎月の引き落とし額5千円から手数料を引いた分の金額しか元本が返済されないため、買い物をして元本が増えれば増えるほど、完済するのに時間がかかるようになります。
◆リボ払いの何がこわい?
リボ払いのこわい点は、残高スライド方式のように毎月の引き落とし額が増えることもありますが、基本的には引き落とされるのは毎月定額なので、今自分がいくら支払額が残っているのかということを忘れてしまうところです。
そして、なにも気にせずにリボ払いをし続けると、いくら買い物をしても毎月の引き落とし額が変わらないため、元本は少しずつしか減っていかず、いつまでたっても支払が終わらないということになってしまいます。
カード自体の限度額はあるので、ゆくゆく支払わないといけない金額がその限度額を超えてとんでもない金額になることはないかもしれませんが、使えば使うほど完済の期間はのびていきますし、一括で引き落としだったとしたら支払えないような金額が支払の残高として残ってるというお金の使い道に、まずは反省すべきです。
◆メリットはないの?
リボ払いのメリットをあげるとしたら、それは毎月の引き落とし額を定額とすることで、固定費として管理ができるという面です。
お金のやりくりに苦労している時に、急な大きい買い物が必要になったとしても、引き落とされるのは定額というのは安心できる材料になるかもしれません。
また、今月は銀行の残高が1万円しかないというときに、1万円以下のリボ払いにしておけば、支払額が銀行残高を超えていても、リボ払いで支払自体はできているので、カード自体が止まることは防げるかもしれませんが、それはその場しのぎでしかありません。
結局使った分は払わないといけないのに加え、リボ払いにすることで本来一括や手数料のかからない範囲での分割をすれば払う必要のなかった手数料まで支払うというのは、お金のやりくりとして良い方法とは言えないでしょう。
◆もし使ってしまったら?
リボ払いをもし使ってしまっていたら、繰上げ返済をしていきましょう。
残っている支払額を一括で支払うのは難しくても、毎月の支払金額に加えて少しでも多くの金額を支払うようにすればOK。
もしくは毎月のリボ払いの支払額を増やすのも一つの方法です。
繰上げ返済をすることにより、支払の残高が減るため残りの支払いの回数も減るので、その分の手数料を減らすことができます。
また、最近ではクレジットカードの最初の申し込みの際に、知らずにリボ払いの設定になっていたという話も。
カード明細や銀行通帳を見ていないと気づかないこともあるので、まずは一度カード明細をチェックしてみてください。
今は携帯料金や動画サービスなど定額のサービスも多く、定額=お得だと思ってしまいがちですが、クレジットカードのリボ払いは仕組みを知らずに使ってしまうと、いつまでたっても支払いに追われることになります。
気が付いたらリボ払いを全部支払いきるまで10年以上かかることになってしまったなんてことのないように、きちんと仕組みを理解して、正しい使い方ができるようにしましょう!
横川 楓
24歳で経営学修士(MBA)を取得し、その後ファイナンシャルプランナー(AFP)に。
マイナンバー管理アドバイザー、マネーマネジメント検定2級などの資格を取得し、現在は新宿にある税理士事務所に在籍中。
元地下アイドルという経歴をもち、最近のマイブームは変身できるカメラアプリとポケモンGOという26歳。・Blog http://ameblo.jp/kaede-yokokawa/
・Twitter(@yokokawakaede)https://twitter.com/yokokawakaede
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