イザベルさんは幼いころから、自分で考えたことや習ったことをイラストでメモする習慣があるのだそう。そのほうが、見返したときにわかりやすいのだそうです。確かに文章よりも、映像や写真などのほうが思い出せることってありますよね。
「でも、なぜアーティストの方がレシピを?」と思ってたずねてみると、イザベルさんからこんな答えが。
「何が使われていて、どのようにつくられたかを知っているのは、食べるときにとても大事なこと。何が自分の身体に吸収されるかを知ることですからね。だから、食べるものを自分でつくるのはとってもいいことだと思うんです。あまりそのような習慣がない方でも、できるだけカンタンにつくることができて、もちろんおいしい。そんなレシピ集をつくりました。日本の若い方々にも、もっと自分の食べるものをつくってもらえたら、すごくうれしいですね」(イザベル ボワノさん)
彼女の言うとおり、レシピはどれもカンタンなものばかり。道具もあまり使用しません。フランスは毎食後にデザートを食べるくらい、日常的にお菓子をつくる国。だからこそ、おいしくてカンタンなレシピばかりが収録されています。
「夏のおやつ」「冬のおやつ」「おでかけの日のおやつ」「大切な日のおやつ」と分かれており、ちょっとした軽食からケーキやタルト、クッキーなど、季節やシチュエーションに合わせたレシピが全部で26種類。
さらに最後には「アトリエ」と称されたページが。こちらには、つくったお菓子を小分けにするパッケージやランチョンマット、ガーランドなど、お菓子を彩るアイデア集となっています。
先日アンスティチュ・フランセ東京で開催された「第7回 美食の祭典」の中で、「サブレ―ボックス」をつくるワークショップが行われました。